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自衛隊ニュース   1010号 (2019年9月1日発行)
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日米協同CTF
陸自と米陸軍が共同でサイバー競技会を初開催
 8月22日、陸上自衛隊と米陸軍は、旗取り合戦形式のサイバー競技会「日米共同CTF=Cyber Thunder」を実施した。これは防衛大綱の「宇宙・サイバー・電磁波」といった新領域の強化に基づいて行われたもので、陸上自衛隊と米陸軍が共同で行う初めてのサイバー競技会だ。陸自のサイバー能力の向上と米軍との関係強化が目的とする。通信学校2コチーム(久里浜)、システム通信団システム防護隊2コチーム(市ヶ谷)、西部方面システム通信群1コチーム(健軍)、東部方面通信群1コチーム(朝霞)、米陸軍サイバー学校(ジョージア州)6コチームが、各地をインターネット回線で繋いだホームステーションプレイで参加した。1コチームは4名で編成され、メンバーには、各部隊トップレベルの識能を有する隊員が選抜された。競技形式には、米国の専用サーバーから出題される問題を制限時間内に解いて得点を競う「クイズ形式」を採用した。サイバーセキュリティーに関する問題全42問に対し、メンバーの特性を活かしながら制限時間4時間以内でいかに得点を稼ぐか、戦略の立て方が鍵を握る。
 時差があるため日本は早朝、アメリカは夕方に各会場で一斉にスタートした。報道公開された市ヶ谷地区に所在するシステム防護隊のメンバーも円陣を組んで臨んだ。衝立を挟んで2コチーム8名が粛々とパソコンのモニターを前にキーボードを叩く。とても静かな戦いだ。
 指揮通信システム・情報部部長の廣惠次郎陸将補は「昨年末の防衛大綱の策定を踏まえ、陸上自衛隊が本気になってサイバー分野に取り組み始めた最初の競技会なので、非常に意義が大きい」とし、日米共同での競技会実施については「今回のCTFで日米双方の能力を把握することができ、学ぶべきことは多い。今回をきっかけに訓練・教育のあり方を見直していきたい」と述べた。また、システム防護隊隊長の平田高志1陸佐は今後の課題として人材の確保と育成を挙げ、「優秀な人材が活躍できる環境を構築する必要がある」と述べた。
※CTF=CaptureThe Fragの略

米海兵隊総司令官が来省
岩屋大臣及び各幕長を表敬
 8月20日、米海兵隊総司令官のデビッド・H・バーガー海兵隊大将が防衛省を訪問し、岩屋毅防衛大臣や各幕長らを表敬した。また来省に先立って、同日の朝には教育訓練研究本部や幹部学校等が所在する目黒地区で講演を行った。
 岩屋大臣は、7月11日に就任したバーガー総司令官に対して祝意を伝えるとともに、沖縄に司令部を置く第3海兵機動展開部隊をはじめとする海兵隊に敬意を表した。続けて自衛隊の水陸両用作戦の向上、陸上自衛隊が保有するV-22オスプレイの訓練における米国ニューリバー基地での受入れ等、様々な協力に対し謝意を述べた。
 バーガー総司令官は「自衛隊と我々は訓練や運用作戦を共に行ってきており、私が命を預けても良いと思える仲間だ」と述べた。また就任後初の外遊先に日本を選んだ理由として「普通は一番の友人を先に訪れるものだ」と述べ、湯浅陸幕長との懇談時においても「日本の海兵隊員に対して、この地域がいかに大切であるかを伝えるためだ」と日米同盟の親密さを強調した。

ロシア国際軍楽祭「スパスカヤ・タワー」陸自中央音楽隊が初参加!
 8月23日から9月1日までモスクワでロシア国際軍楽祭「スパスカヤ・タワー」が開催されている。12カ国が参加したこの国際的な軍楽祭に陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・樋口孝博1陸佐)が初参加した。

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