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自衛隊ニュース   1000号 (2019年4月1日発行)
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第6代統合幕僚長 山崎幸二陸将 着任

新編!機甲教導連隊
<駒門駐屯地>
 3月26日、御殿場市にある駒門駐屯地(司令・内田明秀1陸佐=機甲教導連隊長)で新編行事が行われた。
 機甲教導連隊とは、富士駐屯地に所在していた戦車教導隊と偵察教導隊そして駒門駐屯地所在の第1機甲教育隊を統合し、再編成されたもの。部隊は、連隊本部・本部管理中隊・第1中隊(10式戦車)・第2中隊(90式戦車)・第3中隊(90式戦車)・第4中隊(74式戦車)・戦闘中隊(16式機動戦闘車)・偵察隊から編成され、約600名の隊員を抱える。
 今まで戦車教導隊及び第1機甲教育隊が担ってきた戦車・機動戦闘車の教育に加え、偵察教導隊が担っていた偵察の教育について、機甲教導連隊が一元的に行うようになり、今回の改編で機甲科の教育訓練支援と調査研究支援が効果的かつ効率的に行えるようになった。また、戦車教導隊長が機甲教導連隊長となり、駐屯地司令も兼ねることとなった。
 式典には、細野豪志衆議院議員を初め地元の2市1町の首長代理など10名が参列。編成担任官の高田祐一富士学校長から内田連隊長に真新しい隊旗が授与された。その後、高田祐一学校長は「機甲科発祥の地この駒門で、強靭な部隊を作り上げてもらいたい」などと訓示した。編成管理官として参列していた東部方面総監の高田克樹陸将は「新しい機甲科部隊のあり方を教え導き創造していって欲しい。隊ではなく連隊とした意味を考えてほしい」などと述べ、最後に全員で「機甲斯くあるべし」を唱和。グランド中に響き渡り「機甲科発祥の地」らしい祝辞となった。内田連隊長は「地域に根ざした連隊としたい。歴史を終わらす重みと新しい連隊を造る重責を感じる」と意気込みを語った。
 それに先立ち前日25日には、富士学校で戦車教導隊と偵察教導隊の廃止行事が行われた。式典で高田祐一学校長は、「陸上自衛隊は、創造に向けた大改革を断行中で機甲科職種もその教育訓練体制を充実するため戦車教導隊の57年、偵察教導隊の58年の歴史に幕を閉じることになった」と述べた。
 その後富士駐屯地にいる機甲科以外の隊員も富士駐屯地から駒門駐屯地へ移駐する約40両の車両と約350名の隊員を拍手で見送った。

発展的改編行事
第1機甲教育隊
 第1機甲教育隊(隊長・甲田宏1陸佐)は3月16日、改編・廃止日に先立ち発展的改編行事を実施した。行事は戦車の脱魂式、記念碑除幕式及び隊旗返還式の3部構成で、団長をはじめお世話になった協力団体、歴代教育隊長、OBの等多数の来賓を迎えて厳かな雰囲気の中で粛々と実施した。脱魂式とは戦車から魂を抜く儀式であり、隊から送り出す最後の74式戦車に対して実施した。団長、教育隊長以下全隊員、更に参加を希望した一部のOBの立ち会いのもと、長年共に学生教育・訓練に臨んでくれた戦友である74式戦車の桜・第1機甲教育隊のマークを消し別れを告げた。
 記念碑除幕式は、第1機甲教育隊OB会亀の会の主催により実施した。これまで教育隊舎前に設置されていた、隊風である「明朗・自主・積極」の碑を丁寧に磨き上げるとともに、新しく隊のシンボルマークや沿革等を取付けリニューアルしたものを発展的改編に伴う記念碑としてOB会から寄贈を受けたものを除幕した。
 隊旗返還式においては、隊としてまず各教育中隊長から各中隊の伝統と思いのこもった中隊旗の返還を受け、その後、御殿場・裾野両市長、混成団隷下部隊長、駒門駐屯地各部隊長並びに協力会OB等の来賓の参列のもと、教育隊長から廃止担任官である混成団長に隊旗を返還した。東部方面総監からの祝電、団長訓示を耳にし、隊員一同は1機甲の所属で任務に携われたことに誇りを感ずるとともに、1機甲の伝統を継承する者としての使命を新たにした。
 隊は一連の改編行事を無事に終えることができた。ここまで任務を完遂してこれたのも、OB会、東混団後援会をはじめとする多くの御支援を頂いた方々、団長の御指導をはじめ、混成団各隷下部隊長の御支援及び御協力があってこそ成せたものであり、56年7ヶ月の長きにわたる第1機甲教育隊への御厚配に心から感謝申し上げる。

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