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自衛隊ニュース   958号 (2017年7月1日発行)
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熊本市で「車座ふるさとトーク」
<小林政務官>
 6月4日、小林鷹之防衛大臣政務官は、熊本市で開催した「車座ふるさとトーク」に出席した。
 「車座ふるさとトーク」は大臣・副大臣・政務官が地域に赴き、地域住民と少人数で車座の対話を行うのが特徴で、生の声をつぶさに聴いて政策に生かそうという安倍内閣の取組である。
 今回は、「自衛隊と地域社会との信頼醸成〜熊本地震の対応を中心に〜」をテーマに、地域の防災活動に取組む学生や会社員など市民8名と意見交換を行った。
 参加者からは、災害時の情報発信に関して、「SNSやホームページ等での発信も重要だが、高齢者などに向けて紙での発信も大事である」、「信頼できる情報提供元と認識してもらう必要がある」、「災害弱者へ対してきめ細やかな工夫が必要である」といった意見が出たほか、防災に関して、「日頃から訓練を行い、心構えを持つことが大切である」、「南海トラフ地震等の被害想定に対応した対策について事前に情報を周知して欲しい」といった意見があがった。
 また、熊本地震における自衛隊の災害派遣活動に対して感謝の言葉が述べられるとともに、今年4月の熊本復興飛翔祭におけるブルーインパルスの飛行は、子供たちを大いに元気付けたとの事だった。
 小林防衛大臣政務官からは、「熊本は、災害対応のほか国防においても非常に重要なエリアであり、日頃から、良い関係を築いている中、防衛省・自衛隊が更に良い任務を果たせるような状況を築くため、地域の方々と顔の見える関係を築いていきたい」と、自衛隊と地域との連携の重要性について述べた。
 防衛省は、「今回いただいた様々な御意見を参考に今後の取組を進めてまいります」としている。

平成29年度防衛省行政事業レビュー
公開プロセスを実施
 6月20日、防衛省講堂において「平成29年度防衛省行政事業レビュー公開プロセス」が行われた。防衛省の全ての事業から選定された4つの事業について、公開の場で外部有識者から必要性、有効性、効率性の観点から事業の見直しの方向性や内容について提示がされた。公開プロセスには、小林鷹之防衛大臣政務官、山本幸三行政改革担当大臣も出席した。
 外部有識者は、蒲谷亮一(川崎市市民オンブズマン)、郷原信郎(弁護士)、松村昌廣(桃山学院大学法学部教授)の防衛省選定3名と、石堂正信((財)交通協力会常務理事)、伊藤伸(政策シンクタンク構想日本総括ディレクター)、太田康広(慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)の行政改革推進本部事務局選定3名。
 外部有識者からは、事業担当者に対して時折厳しい質問や提案がなされ、緊張感のある議論は予定時間を越えて行われた。当日の様子は防衛省のホームページでライブ中継もされた。
 対象となった事業は(1)能力構築支援事業、(2)民生安定助成事業、(3)短SAM(C)地上器材の定期整備、(4)長期運用型UUVシステム構成要素の研究試作の4つ。(1)は事業内容の一部改善、(2)は事業全体の抜本的な改善、(3)は事業内容の一部改善、(4)は事業内容の一部改善という評価結果が出された。閉式にあたり、実施責任者の西田安範大臣官房審議官は、「本レビューを通じて、効率的、効果的な事業を進めていくことは、防衛省自衛隊の活動について国民の皆様のご理解を得る上でも重要なことだと考えています」と述べた。
 公開レビューの内容は今後、予算の概算要求や執行、事業の見直し等に反映される。

ドイツ連邦軍指揮幕僚大学と交流に関する覚書に調印
<統合幕僚学校>
 防衛省統合幕僚学校長・坂田竜三海将は、6月14日、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学校との間の交流に関する覚書に署名した。統合幕僚学校が他の学校との間で覚書を交わすのは初めて。
 本覚書は、日独両学校長の相互訪問等を通じて検討が進められ、今回、統合幕僚学校統合高級課程のドイツ研修に合わせて調印が実現した。
 調印セレモニーはドイツ連邦軍指揮幕僚大学校(ハンブルグ)において行われ、坂田統合幕僚学校長とシュタヴィツキー・ドイツ連邦軍指揮幕僚大学校長は、両校の関係を発展させていくことで意見が一致し、今後の進展に期待したいと語った。

ニュージーランド海軍艦艇「テ・カハ」晴海に寄港
 6月19日午前10時、東京晴海ふ頭にニュージーランド海軍艦艇フリゲート艦「テ・カハ」(全長118m、幅14・8m、喫水6・2t、排水3600トン、乗員約180名)が入港した。「テ・カハ」は、ホストシップとして出迎えた護衛艦「たかなみ」(艦長・坂井喜一郎2海佐)の左舷を通り、横須賀音楽隊による演奏の中、HK岸壁に着岸した。同艦の寄港は平成18年以来2回目。護衛艦「たかなみ」は昨年のニュージーランド海軍主催国際観艦式や共同訓練参加のため同国に派遣されている。
 歓迎式典で飯田紀子東京港監理事務所長は、「滞在中、東京の多彩な魅力を発見して頂き、東京の街に親しみを覚えてほしい」と同艦の来日を歓迎した。続いて海上自衛隊を代表して横須賀地方総監部瀬戸西修1海佐は「限られた時間ですが、この機会に相互の親睦を深めて頂くことを期待しております」と述べた。花束贈呈後、スティーブン・ジョン・レニク艦長は「今回の訪問で、ニュージーランド海軍と海上自衛隊との協力関係をさらに新しいアイデアを持って促進していきたい」と挨拶を行い、「テ・カハ」乗員からは同国の民族舞踊カハが披露され感謝の意が表された。
 「テ・カハ」は6月15日から18日迄、四国南方海域で海自護衛艦「いなづま」、カナダ海軍フリゲート艦「ウィニペグ」及び「オタワ」と対潜戦訓練、対水上訓練射撃等の共同訓練を実施後、19日に晴海ふ頭に寄港。23日まで滞在した。

NATO本部に女性自衛官を派遣
 6月9日、防衛省大臣室でNATO本部へ派遣される川嶋順子2海佐が、稲田朋美防衛大臣に出発挨拶をした。
 川嶋2海佐は、女性・平和・安全保障分野における協力の推進が掲げられている平成26年5月の「日・NATO国別パートナーシップ協力計画(IPCP)」に基づく具体的協力の一環で女性・平和・安全保障分野担当のNATO事務総長特別代表アドバイザーとして派遣される。NATOの様々な政策や事業にジェンダーの視点を盛り込み、女性の参画を促すため助言などを行う予定である。
 稲田防衛大臣からは「前任者の栗田2陸佐にはNATO本部でお会いして、様々な問題について聞いています。ぜひ、頑張っていただきたい」との言葉が贈られた。NATO本部への防衛省職員派遣は、今回で2人目となる。

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