防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   953号 (2017年4月15日発行)
-
1面 2面 3面 5面 8面 9面 10面 12面

「安全」への誓い新たに追悼行事
〈航空支援集団・飛行点検隊〉
 飛行点検隊(司令・吉廣敏幸1空佐=入間)は、毎年4月6日を基準に、「飛行点検隊安全の日」を設定している。これは、昨年(平成28年)4月6日に発生したU-125飛行点検機航空事故を契機として、事故再発防止及び風化防止施策の一環として設定したもの。同部隊に係る殉職隊員の慰霊を実施するとともに、大事故の教訓・風化防止、また、隊務全般や安全管理活動の現状を掌握し、安全意識の高揚並びに各種安全施策の徹底及び推進の資を目的としている。
 今年4月6日木曜日、慰霊行事が飛行点検隊格納庫において行われた。まず、事故発生時刻の14時35分に全隊員による1分間の黙祷を事故現場の方向である西南西に正対して実施。次いで吉廣隊司令による1周忌訓辞。冥福を祈るため6人の名前を読み上げる途中、声を詰まらせる隊司令。関係した各方面への感謝御礼、そしてこの1年間の徹底した事故再発防止策の推進、任務遂行を支える隊務運営態勢の回復を進め、飛行点検任務及び教育訓練を行って来たこと等を述べた。常に、ご遺族の気持ちに寄り添うことを念頭に置きつつ対応してきた吉廣隊司令以下全隊員。「未だ悲しみに堪えない時もあるが、殉じた仲間6名の意志を継ぎ、引き続きご遺族の気持ちに寄り添いつつ、隊員一丸となり、高い志と強い責任感を持ち更に精強で『新しい』飛行点検隊を作り上げることが、残された我々の責任であり、使命であるとの強い決意を持って生きてもらいたいと強く願う」「この1年間、よく耐えて、対応して、一丸となってよくやってくれた。多くの方々の支援や協力を忘れないで欲しい」との言葉が、格納庫内に大きく響いた。
 そのほか、過去事例や ヒューマン・ファクターズ教育などの安全教育、討論安全点検などを実施した。
 一人一人の安全意識の高揚・安全文化の醸成及び継承・飛行安全確保の重要性の再認識・当事者意識の保持・基本の重要性などを改めて全隊員が再認識し、そして殉職隊員の追悼を実施して「安全」への誓いを新たにした、今年の「飛行点検隊安全の日」であった。

特別儀じょう服、演奏服 約50年ぶりにデザイン改正
 春本番を迎えた4月4日、市ヶ谷駐屯地儀じょう広場において、新制服運用開始に伴う特別儀じょう隊(第302保安警務中隊及び中央音楽隊)の訓練が公開された。制服のデザインが改正されたのは約50年ぶりとなる。
 訓練には、河野克俊統合幕僚長をはじめ、岡部俊哉陸上幕僚長、各幹部およびデザインを監修したコシノジュンコ氏ら関係者が列席した。
 デザインのコンセプトは「威厳」「伝統」「統制美」「華やかさ」。今回着用の冬服は紺色を基調とし、上着とズボンには「日の丸」をイメージした赤線があしらわれている。見頃を迎えた儀じょう広場の桜とのコントラストが、新制服を一層華やかに引き立てた。夏服は白地が基調で、同じく赤線があしらわれている。形状は、全体的に現代的なシャープなシルエットで、ネクタイを無くして、服装の統制が保たれる詰襟タイプを採用した。
 訓練を視察した岡部陸幕長は「これから国賓を迎えるに相応しい特別儀じょう、演奏である」と述べ、「29年度のスタートに相応しい態勢が整った」と述べた。
 制服の改正は、平成25年12月に陸幕内で検討が始まり、部外有識者や隊員の意見を踏まえて具現化し、今年3月に服装規則を改正、運用開始が正式決定した。報道公開翌日の4月5日には、皇居でスペイン国王に対して、新制服を着用して初めての特別儀じょうを行った。

NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2017 Boueihome Shinbun Inc