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自衛隊ニュース   937号 (2016年8月15日発行)
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稲田新防衛大臣が着任
 8月3日の第3次安倍再改造内閣発足に伴い、新防衛大臣に稲田朋美衆議院議員が就任した。稲田新防衛大臣は、平成17年に初当選(福井1区)し、現在4期目。前自民党政務調査会長。女性の防衛大臣は小池百合子現東京都知事以来2人目。
 8月4日、真夏の太陽の下、凛とした黒いスーツ姿で初登庁した稲田新大臣は、儀じょう広場で栄誉礼・儀じょうを受け、慰霊碑に献花をした後、大勢の防衛省職員や隊員が待つA棟講堂で着任式に臨んだ。
 冒頭「25万人の自衛隊員の皆さんとともに、わが国の防衛と言う国家存立の基本である崇高な任務を担うことに大変光栄に思うとともに自らの責務の重大性を痛感しています」と述べた。その後、安倍晋三首相からの「国家安全保障会議の下、国家安全保障政策を一層戦略的・体系的なものとして実施する」等7項目の指示を踏まえ、防衛体制、日米同盟、安全保障政策に対する所見を述べた。最後に「皆さんとともに私も全身全霊でわが国の防衛に取組みます」と誓いの言葉を述べ、「がんばりましょう」と大きな声で全員に呼びかけた。

新型移動式ラプコン運用開始
日本で唯一の部隊!移動管制隊
 8月1日、つい数分前までの大雨が嘘のように上がった百里基地(司令・柏瀬●静雄空将補)で、航空自衛隊 航空保安管制群(司令・太田久雄1空佐)隷下の移動管制隊(隊長・浪岡睦昌2空佐)の新型移動式ラプコン運用開始式が行われた。
 移動式ラプコン装置は、平成4年より運用を開始しており、今年で24年を迎えている。昨年9月28日に新型移動式ラプコンを受領して以来、様々な運用準備を行って来た。今年4月に航空保安管制群により行われた態勢点検の結果、移動管制隊は新型移動式ラプコンを十二分に運用し得る能力を有していることが確認された。新型移動式ラプコン装置は、連接機能の付加等、全国の多様な管制に対応した代替機能が向上した。今回、8〜9月に百里において初の実運用となる。
 式典では航空保安管制群司令からの訓辞として、「航空自衛隊は、統合機動防衛力の構築及び航空優勢を確実に維持する態勢整備を行っており、航空支援集団においても統合機動防衛力発揮の根幹となる移動管制隊の存在意義は益々重要。これからも「我々管制部隊の最期の砦」という自信と誇りを持ち、「移動管制隊ここにあり」という存在感を示し続けて欲しい旨、披露された。
 移動管制隊は、管制施設が機能しなくなった場合に移動式の管制器材を輸送設置し、航空管制を隙間無く継続するための部隊である。東日本大震災時には松島基地で大活躍し、約3年間松島基地での航空管制を支えた。また、災害時だけでなく、基地の管制施設の整備等のため、管制施設が使用できない場合に、その基地へ輸送設置し、航空管制を継続させている。現在は、入間基地にも展開している。
※移動式ラプコン装置とは・・・捜索レーダー装置及び精測レーダー装置から得る飛行場周辺のレーダー情報を中央管制装置で処理し、管制官が必要とする航空機の情報をレーダースコープに表示する装置のこと。航空自衛隊と国土交通省が持っているが、新型移動式ラプコンは航空自衛隊だけが保有。

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