|
中谷防衛大臣が初度視察を実施
入間・練馬・横須賀 |
1月15日と16日の2日間にかけて中谷元防衛大臣は、航空自衛隊入間基地、陸上自衛隊練馬駐屯地、海上自衛隊横須賀地区の初度視察を行った。
15日午前中の視察で中部航空警戒管制団等入間基地に所在する部隊に対し「非常に多様な任務と重い職責を担い、常に緊張感を持って日々の業務に取り組んでいる諸官に対し敬意を表し、心から感謝申し上げる」と述べた。そして「中部航空方面隊司令官・平本正法空将、中部航空警戒管制団司令・入間基地司令・山本祐一空将補を始めとする各部隊指揮官の指揮統率の下、心を一つにして任務に精励してほしい」と要望した。
同日午後は練馬駐屯地第1師団を視察。元レンジャー隊員でもある大臣は今年度新しくレンジャー隊員となった5人を前に「過酷な訓練を修了した事に自信を持ちどんな事にもチャレンジしてほしい」と激励した。続いて第1普通科連隊のFAST Force(自然災害時の初動対処部隊)による人命救助訓練展示等を視察し、降り頻る雨の中10式戦車試乗を行った。訓示では昨年の東京・埼玉・山梨における大雪災害、一昨年の伊豆大島における台風災害での第1師団隷下部隊の活躍を挙げ「普段の厳しい訓練に耐えて愚直に訓練を重ねた部隊としての団結を強化し、精強性を維持することなくしてあり得ない事」と賛辞を送った。
翌16日には海自横須賀地区の視察を行った。昨日の荒天とは対照的な青空の下、ヘリで護衛艦「ひゅうが」の飛行甲板に着艦。艦内の艦橋、医務室、飛行甲板などを視察し、自衛艦隊司令官・鮒田英一海将、横須賀地方総監・井上力海将らによる部隊現状報告を受けた。その後潜水艦「ずいりゅう」の艦内視察を行った。訓示では「輝いた眼をして、真剣に職務に取り組む姿に心から頼もしく感じた」と称賛の言葉を述べ、昨今の日本を取巻く安全保障環境に対しては「任務の達成に必要な制度等、皆様方が安全に判断に迷うことなく任務を完遂できるよう検討を続けたい」と述べた。 |
|
著しい功績に報いる
南スーダン派遣施設隊に特別賞状
派遣海賊対拠行動航空隊・派遣海賊対拠行動支援隊に1級賞状
野村昌二1陸佐に1級賞詞 |
1月23日、防衛省大臣室で海外派遣部隊並びに海外派遣部隊指揮官に対する表彰式が行われ、昨年6月16から12月16日まで、国づくり支援や避難民支援を行った第6次南スーダン派遣施設隊(指揮官・野村昌二1陸佐)に対し特別賞状(内閣総理大臣表彰)、昨年6月14日から10月11日までソマリア沖アデン湾で警戒監視、ジブチの自衛隊拠点で拠点運営・警備等の活動を行った第16次派遣海賊対処行動航空隊(指揮官・大内研治1海佐)・第1次派遣海賊対処行動支援隊(指揮官・飯塚祥平1海佐※現在、第2次でも引き続き指揮官として在南スーダン)に対し第1級賞状が中谷元防衛大臣から副賞を添えて授与され、野村、大内両指揮官が拝受した。また、野村1陸佐に対し防衛功労章を添えて第1級賞詞が授与された。また、部隊各表彰に先立ち、野村、大内両指揮官がそれぞれ派遣部隊の無事の帰国を報告した。
大臣は先日南スーダン、ジブチを訪れた事に触れ出席した各指揮官を労った。 |
|
第72航空隊に1級賞状 |
海上自衛隊第72航空隊(司令・木内啓人1海佐=大村)は1月20日、離島からの島外急患輸送等無事故900回を達成した。1月23日には防衛省大臣室で急患輸送の実績を含む災害派遣等民生への貢献を理由として同部隊に対する第1級賞状授与式が行われ、中谷元防衛大臣から木内司令に賞状と副賞が授与された。
第72航空隊は、輸送救難を任務とする部隊として平成20年3月26日に新編され、翌27日に早速第1回の急患輸送(創隊記念式典の最中の輸送要請だった)を行って以来無事故を続け、1月20日の長崎県福江空港から大村航空基地への急患輸送をもって記念の900回に達した。 |
|
ジブチ全権大使
中谷大臣を表敬
「海賊対処活動の成果に感謝」 |
1月14日、ジブチ共和国のアライタ・アリ駐日特命全権大使が防衛省を訪問、中谷元防衛相を表敬した。
現在自衛隊はソマリア沖・アデン湾の海域において平成21年成立の海賊対処法に基づき護衛艦2隻、P—3C哨戒機2機を中心に任務にあたっており、ジブチ国際空港北西地区にその拠点を整備し運用している。
中谷大臣は会談で「自衛隊の受入れに対して、施設の建設や運営等にご尽力頂いて感謝しています」と御礼を述べた。アリ大使も「自衛隊が我が国の海賊対処任務に就いて下さる事に大変感謝している」と述べ、「自衛隊が任務を開始してから海賊事案発生件数は減っている」とその活動に高い評価を示した(平成21年は218件、平成26年は11件)。
中谷大臣は1月17日からジブチを訪問、防衛相会談を行い自衛隊の活動拠点継続に向けての協力を求めた。その後、現地部隊視察を行い水上部隊航空部隊を激励した。 |
|
米統合参謀本部議長付等と
「日米下士官交流」について意見交換 |
統合幕僚監部最先任渡邊満徳准陸尉は昨年12月、統合幕僚長河野克俊海将訪米随行に伴い、米統合参謀本部議長デンプシー大将への挨拶と最先任上級曹長バタグリア上級曹長と懇談を行った。
統合参謀本部議長付最先任バタグリア上級曹長は、初めての統幕最先任訪米の実現を祝すとともに、日本国内における日米最先任下士官活動について謝意を表した。
バタグリア最先任は、退役した各軍種の最先任との協力の下に作成された下士官の為の本、下士官指導者の広義的説明書である「The Noncommission
ed Officer and Petty Officer」を統幕最先任に贈呈した。渡邊最先任は、その本の内容を各自衛隊最先任に情報提供を行い、今後の最先任活動における参考の手本としたいと語った。
米陸軍参謀本部最先任上級曹長チャンドラー上級曹長との懇談では、平成26年8月まで在日米陸軍最先任上級曹長として在職し、現在米陸軍3部・5部・7部の最先任のペイトン上級曹長同席の中、ヤマサクラ(YS—67)における素晴らしい活動内容について、米海軍作戦本部先任伍長スティーブン上級曹長とは、将来に向けた下士官交流について、米空軍参謀本部先任上級曹長コディー上級曹長代行ジョンソン曹長とは、近年の軍に入隊する兵士の精神状態と空軍の精神論の融合性について、米海兵隊最先任上級曹長バレット上級曹長とは、新たに海兵隊が取り組む各階級におけるハイレベル教育の必要性について懇談した。又、陸・海・空自衛隊の各曹が留学や訓練等において、日本人としての誇りと文化を米国軍人に対し発信している事への感謝が各軍種最先任より述べられた。
渡邊准尉は、「統幕長に随行し米国防総省にて各軍種最先任と懇談が出来たことは歴史的な第一歩であり、大変意義深いことである。フェースツーフェースで話しをする事により、今後新たな任務が発生した場合においても日米の最先任の重要性と必要性が発揮される。日米下士官が連携を強固にする事は大切であると認識した」と語った。 |
|
NEXT → |