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自衛隊ニュース   2012年11月1日号
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相模湾に精強部隊が集結
野田首相を迎え「自衛隊観艦式」
"海の防人" 威風堂々
海上自衛隊創設60周年の晴れ舞台
艦艇48航空機32人員8000参加
3日間で約4万人がパレードや日頃の訓練成果を見届ける

 世界有数の規模で行われる平成24年度自衛隊記念日記念行事「観艦式」(執行者=自衛艦隊司令官・松下泰士海将)が10月14日、野田佳彦内閣総理大臣を迎えて相模湾沖で実施された。第27回観艦式には艦艇48隻(外国艦艇3隻含む。外国艦艇は観艦式初参加)、航空機32機(陸空含む)、人員約8000人が参加。自衛隊最高指揮官・野田首相の観閲によって参加部隊及び全国の部隊を鼓舞し士気をさらに高め、また、自衛隊の誇る装備や高度な訓練の成果を展示し、改めて国内外に自衛隊の存在を知らしめた。
 今次観艦式において、参加艦艇に乗艦した見学者の合計は事前含め3日間で約4万人。国内外多数の報道機関によるニュース発信に加え、前回に引き続きインターネット動画のライブ配信で全世界に映像を届けた。日本の領海を巡る様々な問題が表面化するなかでの自衛隊観艦式。首相の臨席を仰ぐ自衛隊記念日の観閲行事は、陸海空が3年に一度担当する。今年度に海上自衛隊が巡ってきたのは全く偶然のタイミングだが、日本を守る海の防人たる海上自衛隊が担当した観艦式は、図らずも大きな注目を集める結果となった。
 自衛隊の今を示す観艦式。新型汎用護衛艦の1番艦「あきづき」が受閲部隊の旗艦として艦閲式に初参加し注目を集めた。また、ヘリコプター搭載護衛艦「いせ」、今年3月に就役の潜水艦「けんりゅう」、掃海艇「えのしま」が受閲部隊及び訓練展示部隊として同じく観艦式初参加を果たした。
 「新たな時代を迎え様々な新しい任務、難しい任務を与えられている」(野田首相) 自衛隊においては、大規模災害への派遣、PKO、海賊対処、各国との共同訓練や多国間訓練を通じた国際社会への対応・貢献など、創設当初には無かった任務の比重も高まっている。東日本大震災の災害派遣活動に参加した「ひゅうが」などは、報道を通じ見学者にも馴染み深い艦艇の一つ。護衛艦への洋上給油を訓練展示した補給艦「ましゅう」の勇姿もまた、見学者の目には海外派遣で活躍する記憶が重なったはずだ。
 艦艇及び航空部隊の観閲パレードと訓練展示による約2時間のプログラムに凝縮された自衛隊の今。風雲急を告げる東アジアの海に"我らここにあり"を示した。平時にあって有事に備え陰日向なく研鑽を積み重ねる、自衛隊の真摯な歩みはこれからも続く。


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