「東日本大震災における岩手県の対応と教訓」と題して9月28日、東京銀座で講演会が行われた。
(株)総合防災ソリューション(渕野一美代表取締役)の主催によるもので、講師は岩手県総合防災室特命参事の越野修三氏。今回の震災で副知事の元で岩手県の司令塔になった越野参事の現地のナマの惨状と対応、教訓に関東各地の自治体から出席した防災担当者や一般の人たち約100人がかたずをのんで聞き入っていた。
特に岩手県の初動がスムーズに行われた要因に越野参事は自衛隊の司令部を県庁内の講堂に置いたことであったとし、連絡の取れない自治体の現状把握や伝達には自衛隊の通信網を使えたことに感謝していた。さらに事前に調整していたので、自動的に現地の活動拠点に自衛隊が進入できたことも強調していた。
最後に聴講の防災担当者から切実な質問が出され同参事は丁寧に答えながら「空振りになってもいいから行動せよ」「普段やっていないことは、災害時には絶対出来ない」と県自身と自衛隊への教訓をのべていた。越野参事は新発田駐屯地司令・連隊長、富士学校企画室長等を経て岩手県防災監・防災特命参事。 |