防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年9月15日号
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体験飛行抽選会倍率は5.6
 自衛隊記念日行事の一環として毎年実施される体験飛行の抽選会が9月2日、防衛省A棟19階大会議室で行われた。
 7月5日から8月5日までの約1カ月間にわたって葉書による公募を実施したところ、YS-11が定員320名に対して応募枚数693枚(1459名)倍率4.6、CH-47Jが定員360名に対して応募枚数1140枚(2342名)倍率6.5で、合計1833枚(3801名)倍率5.6にものぼる多数の応募があった。
 この中から、森本空幕総務部長と深澤空幕広報室長が、各区分ごとに一定人数分に区分けされた葉書の束を番号により厳正に抽選した。
 当落の結果は、返信葉書の裏面に印刷され、応募者全員に速やかに送付される。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
育栄管財(株)(青森県立三沢航空科学館) 木村重光
木村氏は平成22年6月、3空団通信隊(三沢)を3空佐で定年退職。56歳
 「防衛ホーム」をご愛読の皆様、こんにちは。
 私は、昨年6月に航空自衛隊三沢基地勤務を最後に定年退官し、この就職難の中、援護業務担当者のご協力のお陰を持ちまして、三沢市内の企業に無事就職することが出来ました。
 現在「青森県立三沢航空科学館」で展示機器及び施設等の維持管理業務を担当しています。航空科学館は航空自衛隊三沢基地に隣接し、航空機の実機や歴史、科学等に関する約100種類の機器が展示されており、体験装置や各種イベント、映像上映等により老若男女が楽しめる施設となっています。詳しくはホームページをご覧になり、是非来館して頂きたいものです。この施設は「青森県立」ですが「指定管理者制度」によりNPO法人が運営しており、私も参加企業の一員として勤務しています。
 採用して頂いた会社は、総合ビル管理事業を主体とし、自衛隊協力会、ボリューム会等に参加しており、自衛隊の活動等に理解ある企業であり、OBが多数勤務しています。航空科学館にも8名勤務しており、先輩OBのご指導を受けながら慣れない業務に悪戦苦闘している毎日です。しかし、元自衛官同士として考え方や行動等が理解でき、特技(通電関係)も少し役立っており、あまりストレスを感じなく勤務出来ているものと思われます。再就職する場合は、自ら積極的に情報収集するとともに、援護担当者との連携を密にして、募集状況にもよりますが、待遇よりも勤務環境等を重視し、心身とも負担の少ない長期勤務出来る企業を選択したほうが良いものと考えます。
 最後に、自衛官時代にお世話になった方々と就職に御尽力頂いた関係者に感謝するとともに、東日本大震災で被災された方々に心からのお見舞いと一日も早い復興を祈念し、また、災害派遣等で活躍された隊員へ感謝と慰労を申し上げます。

オリンピックへカウントダウン
ロンドン五輪 期待の星
世界柔道2011パリ大会
國原銅メダル、池田7位入賞
体育学校
《シリーズ20》
 世界柔道2011パリ大会が終わった。この大会はロンドンオリンピック前に行われる最後の世界選手権で、オリンピック代表を選考に決定的な意味を持つ大会だ。自衛隊体育学校から女子70?級に國原頼子3陸尉(新潟県出身、昭和60年11月生まれ、平成20年4月入隊)と女子78?級に池田ひとみ3陸尉(沖縄県出身、昭和60年7月生まれ、平成20年4月入隊)の二人が日本代表として参加した。
 両隊員とも厳しい組み合わせの中での戦いとなったが、國原は初戦から得意の背負い投げを炸裂させ、準々決勝まで勝ち進んだ。だが、準々決勝でメサロシュ(ハンガリー)と対戦。試合中盤で場外間際のせめぎ合いで、國原は場外に出たと判断し攻撃を緩めた瞬間にメサロシュが投げをうち、それが技ありとなり、リードを許す。それでも國原は逆転の一本勝ちを狙って、積極的に攻め、一時は押さえ込みまで善戦したが、結果的には優勢負けとなる。だが、國原は気持ちを切らさず、敗者復活戦でソル・キョン(北朝鮮)を技ありで優勢勝ち、そして3位決定戦では、予選ラウンドでもう一人の日本代表田知本遥(東海大)を下したコルテス(キューバ)を技ありにより優勢勝ちと実力を発揮して2年連続の3位銅メダルを獲得した。國原ならメダルは取れるという安定感は証明することができた。だが、金メダルは遠いという印象を与えたことも否定できない。オリンピックの柔道日本代表は金メダルが取れる可能性がある選手でなければならない、その意味で國原のオリンピック代表が決まった訳ではない。もし仮に実績がなくても金メダルの可能性を持った選手が現れれば代表に選ばれないこともある。だが、現時点で女子70?級には國原を超える選手はいない、オリンピックまでの1年で急成長は簡単ではない。今の所國原しかいないのが現状だ。
 池田は初戦2回戦を小内刈りで一本勝ち。続く3回戦、地元フランスのルエット(仏)では、アウェーの不利を覆し、池田が技ありを奪い優勢勝ち。準々決勝は昨年の世界王者ハリソン(米)と対戦。ハリソンの猛攻を最後までしのぐ善戦を見せたが、最後は相手に技ありを奪われ敗退。敗者復活戦に回るも世界7位のハイデ(独)に一本負けを喫し、7位入賞に終わる。ここ2年間で海外実績のないまま初めての世界選手権で、地元フランス選手を破るなど7位入賞まで勝ち進んだこと、そして内容的にも以前と比べて着実に成長していることは評価していい。だが、もう一人の代表緒方亜香里(筑波大)が銀メダルを獲得し、緒方がリードしたのは事実だ。これから出場する国内外の試合を大事に勝っていく以外には道はない。大事なことは気持ちを切らさないで挑み続けることができるか、これからがある意味で池田の真価が問われるといって間違いない。
 國原と池田、二人の活躍は自衛隊の強さと逞しさをリアリティをもって世界に示したといえる。

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