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2007年5月1日号
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遠航部隊が出発
環大平洋10ヵ国12寄港地訪問
155日間、5万6千kmの遠洋練習航海へ出発する松下司令官以下740派遣隊員
実習幹部178名、将来の海上防衛担う指揮官めざす
 平成19年度海自遠洋練習航海部隊の出国行事が、前日までの冷たい雨も上がり、穏やかな晴天に恵まれた4月20日、木村隆秀防衛副大臣、齋藤隆統幕長、吉川榮治海幕長をはじめ防衛省・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、協力団体、乗組員の家族ら関係者多数が出席して晴海埠頭HK岸壁で行われた。派遣部隊は、練習艦隊司令官の松下泰士海将補を指揮官に第57期一般幹部候補生課程修了者約180名(うちタイ王国及びシンガポール共和国留学生各1名)を含む約740名で、艦艇は練習艦「かしま」「しまゆき」、護衛艦「さわぎり」の3艦。155日間にわたって約5万6千kmを航行し、10カ国、12寄港地を親善訪問する。
帽振れの中、派遣隊員を見送る防衛省・自衛隊の高級幹部と来賓
 午前9時すぎ、木村副大臣が会場に到着、海自東京音楽隊と儀仗隊による栄誉礼、巡閲に続いて壮行会が始まり、木村副大臣が実習幹部に対して「これまでの訓練の成果を十分発揮、克服して将来の海上防衛を担う指揮官に必要とされる人格の修養と、自己の技量の錬磨に全力で当たるよう」、また「我が国を外から見つめ直し、国家とは何であるか、国益とは何であるか、について改めて考え、国防のあるべき姿について更に認識と理解を深めるよう」訓示した。来賓を代表して岩屋毅外務副大臣が「安全な航海と無事帰国を祈念します」と祝辞を述べたあと、吉川海幕長が登壇、壮行の辞の中で「諸官が航行する海域は、かつて帝国海軍が米・英等の海軍と激戦を繰り広げた海域と多くの部分が重なっており、先人の尊い犠牲を偲びつつ、この航海を海上武人としてのシーマンシップを涵養する良き機会として研鑽に励むよう」、また、実習幹部に対して「千変万化する海上において同期の絆を更に深めるとともに『困難に立ち向かう気概』や『忍耐力』はもちろん、『ユーモアのセンス』を持ち合わせた『自由闊達なおおらかさ』も身につけるよう」要望した。
 次いで、練艦隊司令官、各艦長、実習幹部等各代表に水交会等協力団体からそれぞれ花束が贈られたあと、松下司令官が木村副大臣に「環太平洋方面への遠洋練習航海に出発致します」と力強く挨拶し、壮行会が終了。引き続き、松下司令官を先頭に乗組員が一列になって「かしま」「しまゆき」「さわぎり」に乗艦、甲板等に整列した。
 午前10時、帽振れの中、来賓、家族ら大勢の関係者に見送られながら3艦は、最初の寄港地ハワイへ向け出港した。
 ※遠航訪問国は次のとおり ▽アメリカ合衆国(パールハーバー、サンディエゴ)▽エルサルバドル共和国(アカフトラ)▽チリ共和国(パルパライソ)▽ペルー共和国(カヤオ)▽メキシコ共和国(マンサニーヨ)▽フランス領ポリネシア(パペーテ)▽ニュージーランド(ウェリントン)▽オーストラリア(シドニー、ダーウィン)▽マレーシア(ポートクラン)▽大韓民国(インチョン=仁川)

武器登録作業を開始
ネパール軍事監視要員
武器登録の監視を行う隊員(ネパール陸軍施設で)
 4月10日、国連ネパール政治ミッション(UNMIN)に参加している自衛隊軍事監視要員(石橋克伸2陸佐以下6名)は、カトマンズ市西部にある中部セクター内のチャウニー地区ネパール陸軍施設でネパール国軍とともに武器登録の作業を開始した。この日は、中部セクターに配置されている自衛官2名が、国連開発計画(UNDP)の武器登録作業監視などに参加した。
 引き続き、同18日には、6名の自衛隊監視要員全員が各セクターへの移動を完了、今後、軍事監視活動が本格化することになる。

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