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   2006年12月1日号
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技本創立54周年を祝う 2面

「未来をひらく情熱」テーマに
自衛隊音楽まつり
久間長官「音楽を通じて諸外国との友好築く」
一般市民4万6千人が感動
 今年度の自衛隊記念日行事の最後を飾る自衛隊音楽まつり「マーチング・フェスティバル2006in武道館」が11月17、18の両日、東京・九段の日本武道館で行われた。計4回の公演で約4万6千人が集い、17日夜の招待公演では久間章生長官も訪れ、2日間にわたる魅力あふれるステージで聴衆を惹きつけた。テーマ「未来をひらく情熱」を掲げた国際色に富んだ音の祭典は、同時に2年半に及ぶイラク復興支援活動における自衛隊の活躍と、日本が今後の国際貢献に向かって歩み始めた新たな時代を感じさせる力強い内容となっていた。
全出演者がステージにそろい、観客と一体となったフィナーレ(日本武道館で)
 軽快なファンファーレでパート1のオープニングセレモニーが華やかに幕を開け、日本国国旗入場・国歌斉唱の後、全出演音楽隊が会場の拍手とともにマーチに合わせ勇ましく入場した。
 続くパート2では「わが愛する郷土」と題し、中部方面・東北方面音楽隊の迫力に満ちたドリル演奏が展開された。中部方面音楽隊は「DRUM SOLO(四国民謡入り)」を、切れのあるパーカッションのソロで出だしから会場を沸かせた。東北方面音楽隊の「ねぶたばやし」は威勢のよいかけ声で、郷土の魅力とねぶたの躍動感を東北方面フラッグ隊とともに表現した。
 パート3の「鼓動!湧きあがる魂の響き自衛太鼓」では、陸・海・空合わせて12の太鼓チームがステージに結集。女性チームの八戸華炎太鼓の凛としたかけ声を合図に、勢いに乗った迫力の太鼓パフォーマンスが次々と披露された。確かなバチさばきが導く力強い響きは、ステージと聴衆を一体にし、会場は熱気に包まれた。
フィナーレで心温まる挨拶をする久間長官
 そして今回注目されたプログラムの1つ、パート4「情熱・新たな時代への行進」ではイラク派遣部隊の活動を映像で綴りながら、陸自東部方面音楽隊の蓑毛美奈2陸曹が情熱を込めて「ジュピター」を歌いあげた。
 パート5ではゲストバンドが登場。初出場のインド陸軍軍楽隊は、印象的な赤い衣装で堂々としたドリル演奏を展開した。ステージは在日米陸軍軍楽隊、米国海軍第7艦隊軍楽隊、在沖海兵隊音楽隊と続いた。
 米国海軍第7艦隊軍楽隊は久びさの登場となり、女性ヴォーカリストの表情豊かな歌い方や、リズミカルなバンドの演奏は会場の手拍子を呼び盛り上げた。
 クライマックスは陸・海・空各自衛隊音楽隊のドリル演奏がステージに華を添えた。陸自中音は「栄光の旗の下に」を含む3曲を歌を交え堂々と演奏。海自東音は「錨を上げて」など2曲をフラッグ隊の颯爽とした動きと合わせて演奏した。最後に空中音が「サンダーバード」を女性自衛官演技隊とともにスピード感あふれるストーリー仕立ての演出で披露した。
 防衛大学儀仗隊のファンシードリルでは、若者たちの統制のとれた動きに未来への期待を込めた大きな拍手があがった。次いで、フィナーレを迎え、3国国旗を先頭に全出演部隊約1000人が「海を越える握手」の曲に乗って順次入場、ステージいっぱいに整列した。この公演を視察した久間長官は「音楽まつりの開催に対する国民の皆様のご理解とご協力に感謝するとともに、音楽を通じて諸外国との友好関係を築けたことに大変感動した」と挨拶した。
「威風堂々第1番」の曲が流れる中、第302保安中隊が日・米・インド国旗を掲げて入場

 グランドフィナーレでは、会場は感動のなか「ラデツキー行進曲」の大合唱でひとつになり、国際平和への気持ちを新たにした「自衛隊音楽まつり」のステージに幕をおろした。
 また、公演の最後に指揮をとった海自東京音楽隊・渡仲郁夫隊長は「東京音楽隊長として今回で最後の公演を迎え、フィナーレではこれまでの音楽まつりの練習風景や聴衆の笑顔などが思い出された。また、国民の自衛隊に対する期待の大きさを改めて実感した」と感想を語った。


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