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   2005年1月1日号
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日本舞踊
イヨッ!「鳳栄流」
<国分駐屯地>
 国分駐屯地(司令・保坂一彦1陸佐)の恒例行事「第42回市民と自衛隊のつどい」が11月6日、7日に国分市市民会館で開催された。
 毎年、前日配布のチケットは数時間でなくなるほどの大人気。この行事に参加した各部隊の隊員らは、勤務・訓練行事など多忙な中、寸暇を惜しみ練習を重ねてきた。
 中でも、第1中隊の福重3曹以下2名は日本舞踊「鳳栄流」(家元・鳳栄流寿章)に入門し「舞台に立つ以上はプロになれ」と家元の方針で約2週間厳しい指導・特訓を受けてきた。部員らは先生方から、首の動き、膝の曲げ具合、指先の所作など何度も注意を受け、日頃使わぬ筋肉の痛みに悩まされながら必死で練習、本番の舞台を迎えた。
 当日、舞台では他中隊の鹿児島弁による寸劇・郷土芸能など次々に披露され、11月6日の公開リハーサル、翌日、2回の公演に市民約2708名がつめかける中、隊員らはまぶしいほどのライトを浴びて、堂々と舞い上げた。こうして隊員と市民が一体となった「市民と自衛隊のつどい」は超満員の観客で大盛況に終わった。

地元文化祭に自衛隊コーナー
<松山駐屯地>
 松山駐屯地(司令・藤木隆志2陸佐)は、11月7日に小野公民館で行われた小野地区文化祭に自衛隊コーナーを設け、写真を展示した(写真)。今回、初めての出品となったが、駐屯地協力会・池原悟副会長の協力で、今年の台風による被害で出動した新居浜・西条の災害派遣の写真を展示した。地域の方々の色々な出品作品に混じっての自衛隊コーナー展示となったが、来場者は指をさすなどして興味深く観ており、地域の人々の駐屯地に対する理解を深めることができた。

秋田駐屯地にミステリー
 秋田駐屯地(司令代理・業務隊長・松田隆2陸佐)で10月7日、外来宿舎横にある庭園に『ミステリーサークル』が現れた。
 この日、施設を点検していた第1発見者の業務隊総務班長・田口准尉は「駐屯地に怪現象が起こった」と息を切らせて駐屯地広報室に入ってきた。何事かと思い現地に駆け付けてみると「白いキノコ」(食用不適)が綺麗に直径約3メートルの円を描き生えていた。秋田駐屯地も今年で52周年を迎えたが、このような現象は初めて。この「ミステリーサークルキノコ」の噂はあっという間に駐屯地中に広がり、この不思議な現象を一目見ようと隊員達が集まった。
 今年駐屯地では9月に桜の花が咲いたりと不思議な現象が立て続けに起こった。隊員達は、この2つの現象を「何かいいことの前触れだ」とか「災害がくる」などと勝手に想像し、ちょっとしたミステリーを楽しんでいる。

厚木基地文化祭(2)
舞台祭
仕上げは阿波踊り部「ちどり連」が会場に乱入
ステージは度胸と機転
 「文化祭をやろう──」。次第に参加者も増えて、ついに舞台祭までこぎつけた厚木基地文化祭。「彼にはこんな特技があったとは…」。初成功の舞台裏で隊員たちはどう奮闘したか。前号に続き、はじめての文化祭、厚木の舞台祭を追った。(海自厚木基地、11月5日)
 「いいですね。基地文化祭」、と航空集団司令官(海将・高橋亨)。米軍映画館でのライブを前に座席でひとこと伺うことができた。「海自隊員は“文武両道”ですから」。参加者大歓迎の舞台祭、開式で挨拶登壇「第4空群はじめ、文化祭に参加した全員に敬礼したい。展示会を見て“あの人にこんな特技が”と驚きの連続だった。ステージでも海自隊員らしい凛々しい演奏が楽しみ。次回へ、その次へ、続くことを期待したい」。司令官として、軽音楽部の大先輩として、隊員たちを激励した。
 井龍3曹、安藤3曹以下10名の警衛ラッパ隊のファンファーレでオープニング。舞台祭が始まった。宮越3佐、横江1曹ら親和会軽音楽部・Breeze&Rainbowのベテラン6名がオールディーズバンド演奏で序盤を盛り上げる。金管演奏、リコーダー、キーボード、コンビの手品披露など。衛生隊の神之田曹長、歌代技官による詩吟あり、尺田2尉の津軽三味線あり、洋楽と伝統芸能のコラボレート、ギャップも面白い。片山1曹・久美夫人が司会進行を務めた。
 “マイCD”(前号紹介)より高橋亨海将が作詞作曲の「そばにいたい」を、ギター・東家曹長、フルート・灘尾1曹、キーボード・萩谷士長が熱演した。米軍映画館は時間と共に人も増え、米兵の姿も見られた。
 仕上げに親和会阿波踊り部「ちどり連」の石塚1曹ほか15名による阿波踊り隊が場内を乱舞し、フィナーレを飾った。
 また、映画館入り口ではチャリティー募金も行われ、新潟への善意を募った。
【アクシデントも度胸で乗り越え】
 何が起こるかわからない初めての文化祭。“VP-6 Lucifer Band”こと第6航空隊のロックバンドは、若手実力集団。6空隊司令の重岡1佐がベースを務め、ギター遠藤1尉、細川1曹、松井2士、ボーカルに西村2尉、ドラム松本1曹。怒涛のハードロック演奏中、電源が落ちるアクシデントに見舞われても勢いは止まらない。
 ハプニングをトークとアカペラ、西村2尉の“持ち芸”でクリア。会場と一体感を楽しんで盛り上がりを見せた。復旧後は6空隊の“隊歌”ことオリジナル曲「ジェニー」を演奏、みごと復活を遂げた。演奏者のタフネスを支える舞台裏方の活躍もまた見逃せない強靭さだ。
 「なにがあるかわからないので、持ちネタを用意しておけとは言っておいたが、あそこまで引っ張るとは部下ながら感心」と重岡1佐。「これだけ芸達者なメンバーが同じ隊に集まる機会はめったになく、たった3週間の練習でいい演奏ができた。今日のステージを肴に、今夜はみんなで一杯です」。
  ※  ※  ※ 
まだ開催に漕ぎ付けたばかりの「基地文化祭」だが、すでに「恒例化」の声がある。厚木の挑戦を参考に、来秋に向けて何かスタートしてはいかがだろうか。
【舞台祭担当・片山1曹】
企画構成担当は?──
 米軍映画館のため英語での調整も大変でした。次回はここで日米合同ステージができたら最高ですね。和楽も増やしてメリハリを強調したい。今回は平日でしたが、祭日に会場が使えたら、家族の参加も増えるでしょう。まずは第一歩です。

100km駅伝大会 汗 汗 汗
 海自八戸航空基地では11月5日、基地に所在する部隊の総員が参加する「100km駅伝」を実施した。この駅伝大会は、自衛官としての持久走能力のレベルアップ、不撓不屈の精神力とチームワークの涵養を目的として計画されたもので、今年で4回目。当日の午前中は、気温がやや肌寒かったものの、晴天に恵まれ絶好の駅伝日和となった。
 大会は、50名を1チームとし、1人が1周2kmのコースを走る。20チームと50名未満の各隊スペシャルチーム6チームの計26チームが参加した。
 午前8時5分、2空群司令の号砲で一斉にスタート。参加者は年齢、男女を問わず額に汗。中には駆け足が不得意な隊員もおり、必死の形相で走る姿も見られたが、暖かい声援に励まされ、全チームが1人の途中棄権者も出すこともなく最後まで「たすき」をつないだ。中継地点の群司令部庁舎前広場は、たすきを無事につないだ安堵感と達成感に満ちた表情の隊員で溢れ、また、群司令をはじめ各隊司令がアンカーとなり隊員達に囲まれながらゴールするなど大いに盛り上がった。
 熱戦を制して、第1位でゴールしたのは、2整備隊の「Aチーム」、優勝タイムは6時間11分08秒だった。午後4時4分52秒に最終チームがゴールインし、朝から駅伝一色となった基地内は、約8時間、各チームの選手、応援者ともに熱気に溢れ、盛況の内に「100km駅伝」を終了した。

涙 涙 涙 催涙ガス初体験
 少年工科学校(校長・武田正徳陸将補)は11月30日、1学年の「ガス(催涙)体験」を実施した。
 事前教育で知っていたが、体験するのは初めてであり不安顔の生徒が大半だった。当初、装面した状態でガス用天幕に入り防護マスクの効果を体験し余裕の面持ちであったが、そのうち露出部分が「ピリピリ」し始めたらしく天幕内がざわつきだした。
 区隊長の「面取れ」の号令により、生徒も嫌々ながら脱面した瞬間「痛てててて」ーー天幕内は騒然とした状況だ。涙涙で目を開けていられる状態ではなく、我慢の一言に尽きない。数分後「ガス」の号令がかかり素早く装面動作を取ったものの、慌てた状態で装面ができない生徒も多かった。2、3度繰り返し装脱面が実施され、天幕から外へ出た瞬間、涙と鼻水で「グシャグシャ」。カメラを向けるとポーズを取る生徒もいたがほとんど余裕がなかった(写真)。
 生徒の一人は「ガスの恐ろしさが身にしみた。これがサリンなど本物だったら…」と言葉を詰まらせた。ガスの恐怖と防護マスクの効果を身をもって体験し大変貴重な訓練であった。

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