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   2004年8月15日号
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「家族がお世話になりました」
イラク派遣隊員の貴重な声
<新潟地連>
 新潟地連(部長・中野陽一郎1陸佐)長岡出張所(所長・阿部3佐)は、第1次イラク人道復興支援派遣隊員の訪問を受けた。
 訪れたのは、長岡市出身で東千歳駐屯地第11普通科連隊所属・高頭淳3陸曹。
 「派遣の間、留守宅業務支援で家族が大変お世話になりました」とお礼のため訪れた。
 長岡出張所は、高頭3陸曹を囲んで懇談を行い、様々な質問に答えてもらった。日中の気温が50度というサマーワ、いつテロ攻撃されるか解らない状況で実弾を込めた銃を構え車両移動する緊迫した様子や、迫撃砲弾の発射音から弾着音まで良く聞こえていたという生々しい状況などが語られた。日本国内では体験出来ない貴重な話から余暇の過ごし方まで、所員の質問に快く答えてくれた。
 最後に、「また海外派遣の機会があったらどうしますか」との質問に「もちろん希望します」と力強く答えた高頭3陸曹が大変頼もしく感じられた。
 長岡出張所所員一同にとって、これから募集・広報する上で、今回の高頭3陸曹の来所は大変貴重なものとなった。

総合学習の時間
積極アピール
<福井地連>
 福井地連(部長・松山守秀1海佐)は6月15日、福井市内の県自治会館で実施された福井県中学校長会理事会の席上、地連の役割の説明に引き続き、総合的な学習の時間の活用など自衛隊をより広く知ってもらう機会を初めて持った。
 理事会の会議に先立ち、三原募集課長が配布資料に基づき説明を実施。まず『自衛隊地方連絡部の役割』と称し、自衛隊の使命、部隊と国民との接点にある地連の役割、近代化された自衛隊の装備を駆使する人材の必要性を強調した。
 続いて、自衛隊の職域は多種多様で、若者がやりたい仕事が多数あることを説明し、優秀なやる気のある生徒の受験を希望する旨を伝えた。
 また、文部科学省が平成14年度から導入した『総合的な学習の時間』についても触れ、自衛隊側に生徒の受け入れ態勢ができていることを説明し、積極的な活用をすすめた。この間、各校長先生は、終始なごやかな雰囲気の中で熱心に聞き入っていた。
 この後、募集課長は同市内の県職員会館に移動して、福井県高等学校長協会の会議に参加し、同様の説明を実施した。

「音楽の夕べ」
<高知定期演奏会>
 高知地連(部長・水嶋達人1陸佐)は7月6日、高知県民文化ホールで開催された第18回高知定期演奏会「音楽の夕べ」を支援した。
 この演奏会は、高知県防衛協会、父兄会、隊友会、雇用協議会の4団体が主催し、多数の地元企業の協賛を得て毎年この時期に開催されている。高知市民だけでなく近隣の市町村民にも定着し、学生からお年寄りまで多くの人が心待ちにしている人気の高い行事となっている。
 演奏会に先立って、高知県では所在部隊が小さく制服の自衛官を目にすることは少ないため、男性6名、女性3名の陸・海・空自衛隊と写真により制服などを紹介、非常に好評であった。また今年は、レベルの高い演奏で音楽ファンの間では有名な陸自中央音楽隊(隊長・野中図洋和1陸佐)を迎えての演奏会であり、例年以上に早くから入場整理券の問い合わせが相次ぎ、当日は猛暑の中、開場の2時間前から長蛇の列ができる状況で、入場者数も1,277人と大盛況となった(写真)。
 第1部は藤井和也1陸尉の指揮。第2部では、野中隊長自ら指揮をとり、聴衆は卓越した演奏技術の結集に万雷の拍手を贈っていた。

顔を上げれば、君の将来が
都営地下鉄に募集広報
<東京地連>
 東京地連(部長・用田和仁陸将補)は7月7日から8月6日の期間、都営地下鉄の車内で募集広報を初展開。所定の大きさで黄色をベースにした厚紙のポスター約980枚を作製し、新宿線、大江戸線、三田線の車内窓上に掲示した。乗客の若者に「未来に向かって挑戦!」を呼びかけている。
 東京地連オリジナルキャラクターを使用した絵柄で3パターンあるが、いずれも「集え、若人!」「自衛官募集!」のキャッチコピー、地連の電話番号とURLが書かれている。
 ポスターとCM放送、あるいは車内広告とポスターなど、媒体同士が相互にリンクする広報は印象に残りやすく効果が望める。今回は地下鉄車内宣伝と通常ポスターの両面で企画を進めた。
 キャラとキャッチコピーは、すでに広報車のステッカーをはじめ各所で使用されており、リフレインで印象づけ募集拡大をねらう。
 毎日の満員電車で息を殺してつり革につかまり、じっと窓上広告に見入るシチュエーションは、忙しい生活の中で将来を考えるひと時のはず。
 「貼ってまだ数日。どんなリアクションがあるか成果を期待したい」と担当官。
 都営地下鉄の利用客数は一日に約200万人。通過点でしかない都市風景の中から、いかに浮かび上がるかがカギとなりそうだ。
 「他の広報手段と同時進行で共鳴させ、2面、3面と展開する『攻めの広報』を目指したい」と意欲を語っていた。

創立50周年記念行事
<山口地連>
 山口地連(部長・吉松卓夫1空佐)では7月3日、山口市ホテルニュータナカで、創立50周年を記念し「山口地連創立50周年記念式典」「記念講演」「記念祝賀会」を実施した。
 式典は平岡秀夫衆議院議員を始め山口県知事代理・河野勉出納長、地方自治体長や県内自衛隊協力団体ならびに県内外の基地司令を含む約250名の来賓の出席を得て盛大に挙行された。
 最初に吉松部長が「昭和29年7月創立以来、50年の節目にあたり地連本来の任務を再確認するとともに、将来にわたって与えられた任務を完遂できるよう「誠意」と「自己管理」をモットーに任務に邁進する」と式辞を述べた。
 続いて、来賓を代表し山口県知事代理・河野勉出納長から祝辞を得た。さらに、地連への支援者・団体に部長から感謝状の贈呈が行われた。
 記念講演では、元山口大学教授・谷光太郎現大阪成蹊大学教授が講演し、聴衆は熱心に聴き入っていた。
 最後に記念祝賀会が実施され、山口県防衛協会・田中耕三会長の主催者代表挨拶、合志栄一山口市長の祝辞、第31航空群司令・松岡貞義海将補の祝辞に続き、山口県隊友会・三坂壽太郎会長による乾杯の後、和やかな雰囲気の中で参加者相互の懇親をより深め、50年の節目を飾る有意義な祝賀会となった。

大宮駐屯地部隊研修を支援
<埼玉地連>
 埼玉地連(部長・上原修一1空佐)は6月11日、埼玉県防衛協会の大宮駐屯地部隊研修を支援した。
 大宮駐屯地は、化学学校、第32普通科連隊、第101化学防護隊、大宮駐屯地業務隊など指揮系統の異なる部隊が所在し、中でも化学学校は、陸上自衛隊唯一の化学科職種の専門教育を実施しており、その実力は地下鉄サリン事件への貢献で国民の多くに知られている。
 まず駐屯地司令・秋山一郎陸将補の防衛講和では、司令の国連勤務経験に基づき、専門的かつ時にはユーモアを交えた説明に会員は熱心に聴き入り、予定していた時間を大幅に上回って質問が寄せられた。
 つづいて会員は駐屯地講堂で、普通科連隊および化学科部隊の主要装備品の展示を研修し、特に89式新小銃、化学防護衣など、日頃目にすることのない装備品の説明を真剣に聴いていた。
 司令と主要指揮官を交えて糧食班心づくしのボリューム溢れる昼食の後、化学教導隊による汚染地域の偵察活動や除染行動について訓練展示を研修し、終始雨の降り続く中で隊員が訓練に取り組む姿勢に、研修者一同から大きな拍手が寄せられた。
 研修者は、約5時間に及ぶ研修を終了し、防衛に関する認識を新たにして大宮駐屯地をあとにした。
 地連では、今後も協力団体に対する部隊研修支援を通じ、自衛隊に対する理解を深め防衛基盤の拡充を図りたいとしている。

<地連 東西南北>
パチパチ、ひ〜んやり
<宮崎地連>
 宮崎地連(部長・本村久郎1空佐)は7月8日、小林市立幸ケ丘小学校に南極の氷を贈呈した。小林市教育委員会推薦のこの学校では、全校生徒40名が純朴で明るい学校生活を送っている。「南極の氷が来る」ことに、生徒全員、大喜びだった。
 初めに校長先生が、「私も南極の氷を見るのは初めてです。みんなが冷蔵庫で見る氷と南極の氷との違い、どのように出来たかなど知りたいことがいっぱいあります。一緒に勉強して、頭・目・体で覚えて下さい。しっかり勉強しましょう」と挨拶した。その後、地連部長が「地球環境をどう守っていくか、今日はこの南極の氷を通して考えて欲しい」と説明し氷を贈呈した。
 ここで、生徒から「氷の中には何が入っているんですか?」「南極観測はいつから始まったんですか?」などの質問が止まず、関心の高さがうかがえた。
貴重な氷ありがとう
 福岡地連(部長・安部壽和1陸佐)は7月1日、福岡県糟屋郡宇佐美町立原田小学校に「南極の氷」を学習教材として活用してもらうため寄贈した。県内の小・中学校に対する「南極の氷」の寄贈は昨年から行っており原田小学校は3校目となる。南極の氷の贈呈先は、県義務教育課を通じて希望先を公募したところ原田小学校が希望を申し出たため決まった。
 贈呈式は、体育館に集まった全校児童745名の前で行われた。安部部長は児童代表2名に「南極の氷」を手渡した後、「貴重な氷ですから皆さんの勉強のために活用して下さい。また、これを機に皆さんの中に将来南極で科学者として活躍する人が出てくることを期待します」と激励した。
 贈呈式に続いて広報室長・平川2佐が、スライドにより砕氷艦「しらせ」乗員の勤務ぶりや南極の氷がどうしてできたかを説明。その後、児童の代表が体験学習として実際に氷にふれたり、顕微鏡で氷の表面を観察したり、数万年前の空気が閉じ込められた気泡がパチパチとはじめる音に耳を傾けた。氷入りの水を飲んだ児童は「大昔の空気が体に入った」と大喜びであった。
 最後に、児童の代表が「今回の教育で地球環境を守ることがいかに大切かや自衛隊の方々の苦労がよく分りました。氷を送ってもらったことを忘れないようにし、これからはゴミのポイ捨てなどをやめて、環境に優しくしたい」と感謝の言葉を述べた。
 当日は、テレビ局3社、新聞社2社が取材に訪れ、好感を持って報道した。特に、テレビ報道では寄贈された南極の氷を使って気泡のはじける音を流したり、アナウンサーみずから実際に飲んでみて「普通の水とは違う」とコメントしていた。

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