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自衛隊ニュース   1037号 (2020年10月15日発行)
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雪月花
 今年も厚労省から高齢者人口の状況が発表された。それによると全国の百歳以上の高齢者は過去最大の8万450人となった。最高齢は男女を通じて「存命中の世界最高齢」にギネスブックに認定されている福岡市の田中カネさんで1903年(明治36年)生まれの117歳。男性の最高齢者は奈良市の上田幹蔵さん1910年(明治43年)の生まれ。明治生まれも数えるほどになったという、明治ははるか遠くになったようだ。20年ほど前になろうか、日本船舶振興会の笹川良一会長が「3世紀を生きる会」をつくられた。当時は1800年代生まれの方がたくさんおられたので小さいながらも注目される会になっており著名な方々も名前を連ねていた。3世紀といっても1999年以前に生まれ2000年を迎えれば最短101歳で目的達成になる。笹川会長は1899年のお生まれだったが当時90歳くらいでお元気そのもの、海外出張もこなしていた。和歌山県にご出張の時、筆者も同行させていただいた。南紀勝浦のホテル浦島に宿泊したとき、露天風呂は山上館にありビルの5回以上に相当するので誰もがエスカレーターを利用する。会長は横目にエスカレーターを見ながら登り切ったが平然としていた。翌日には熊野古道に行かれた。この体力なら3世紀達成は可能だろうと誰もが思っていた。だが21世紀に入る4年5か月前に亡くなられた、やはり鉄人でも「3世紀」は難関だった。3世紀生存は117歳の田中カネさんでも20世紀初頭のお生まれだからかなり難しい、20世紀から22世紀にかかる「3世紀」の挑戦者の登場を待とう。現在21歳の人だと2100年になれば「3世紀」になる、医学の向上を考えると複数の達成者があってもおかしくはない。だが田中カネさんや上田幹蔵さんたちには他にも自慢できる素晴らしい記録をお持ちだ、それは明治 大正 昭和 平成 令和の5つの時代を生き抜いて来たことだ。よほどのことがない限りこの記録を破ることは不可能だろう。(所谷)

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