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自衛隊ニュース   991号 (2018年11月15日発行)
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南海レスキュー30に参加
<第3師団>
南海トラフ地震対処計画の実効性を検証
 第3師団(師団長・田中重伸陸将)は、10月13日から10月14日の間、中部方面隊(総監・岸川公彦陸将)が実施する「南海レスキュー30」に参加するとともに、実動訓練を行い、師団が計画する南海トラフ地震対処計画の実効性を検証した。
 13日午前8時、南海トラフ地震が発生したという想定で訓練が開始されると、師団司令部及び隷下部隊は速やかに登庁、指揮所を開設し即応態勢を確立。自治体等へ連絡員(LO)を派遣するとともに、和歌山県庁に師団前方指揮所を開設した。
 状況間においては、初動対処部隊による情報の収集、被害甚大と予想される地域への部隊の展開、空路での無線中継所の輸送、開設・運営、派遣部隊が長期間活動を継続するための師団段列の開設・運営訓練等をそれぞれ実施した。
 また、和歌山県が計画した孤立した建物からの救出・救助、SCU(広域搬送拠点臨時医療施設)における衛生救護訓練等、各関係機関と連携した訓練を行い、対処計画の実効性を確認するとともに、更なる深化を図った。

東北ブロックDMAT参集訓練に参加
<21普連>
 第21普通科連隊(連隊長・荒巻謙1陸佐=秋田)は、10月6日に秋田県が主催する「東北ブロックDMAT参集訓練」に参加した。
 災害派遣時における災害医療対策本部に対する連絡員派遣及び患者搬送訓練により、DMAT(災害派遣医療チーム)との連携を強化するとともに、災害対応能力の向上を図ることを目的に、本部管理中隊の衛生小隊長福田2陸尉を長に約20名が参加した。
 本訓練は、秋田県庁、秋田空港、秋田大学病院、由利組合総合病院と県内広域での訓練となり、部隊は秋田大学病院の男鹿前線型SCU(広域搬送拠点臨時医療施設)訓練に参加した。
 秋田沖地震に伴い、10m大の津波が押し寄せ甚大な被害が発生し、秋田県は新潟県及び東北6県のDMATに派遣要請、自衛隊に災害派遣要請したという想定で訓練を開始。男鹿前線型SCU訓練では、自衛隊と日赤赤十字社により医療テント(一般用天幕)を展開し、患者の受け入れ訓練を実施した。また、自衛隊の救急車による男鹿前線型SCUから秋田大学医学部付属病院及び秋田空港SCUへの患者搬送を実施した。
 男鹿前線型SCU訓練を指揮した衛生小隊の永井大介2陸曹は、「本訓練に参加し、災害派遣時の医療現場における各医療機関の密接な連携が重要と感じた。今後も訓練機会があれば積極的に参加したい」と話した。

北九州空港防災訓練に参加
<40普連>
 第40普通科連隊(連隊長・淺田健1陸佐=小倉)は、10月23日、北九州空港(北九州市小倉南区・京都郡苅田町)で行われた「北九州空港防災訓練」に参加した。
 北九州空港防災訓練は、各機関の連携強化を目的に2年ごとに開催され、国土交通省北九州空港事務所や空港内の事業者など36機関でつくる「北九州空港緊急連絡協議会」が航空機事故に備える目的で行っている。
 本訓練は、近隣の病院なども含めた53機関から279名が参加し、第40普通科連隊からは本部管理中隊衛生小隊、重迫撃砲中隊が参加し、航空機の着陸失敗の想定で始まり、空港消防車両の放水、北九州市消防局職員による機内からの負傷者運び出し、第四十普通科連隊隊員による負傷者の搬送までの手順を訓練した。各関係機関との連携要領を再度確認し、異常なく本訓練を終了した。

松本空港で初実施 防災訓練に参加
<13普連>
 第13普通科連隊(連隊長・岩原傑1陸佐=松本)は10月21日、長野県塩尻市及び県営松本空港で実施した「平成30年度長野県総合防災訓練」に参加した。
 本訓練は長野県及び塩尻市が主催し、大規模な地震災害が発生した場合に防災関係機関と地域住民が相互に連携して事態に即応できる体制を確立し、防災意識の普及高揚を図り、地域防災力の向上を目的に行われ、13普連のほか、第12ヘリコプター隊(相馬原)、第12後方支援隊(新町)、第12化学防護隊(相馬原)、第306施設隊(松本)、長野地本が参加した。
 県営松本空港は過去に平成16年の急患輸送、26年の御嶽山噴火災害派遣で自衛隊機の使用はあるものの、訓練での使用は昭和40年開港以来初めてとなり、CH-47及びUH-60が県営松本空港を拠点に、被災した患者をはじめ、広域医療隊、DMAT、電力会社職員や停電対処用発電機等の空輸訓練を行った。松本空港での訓練に参加した第13普通科連隊長・岩原1陸佐は「今回初めて松本空港を防災訓練で使用することができた意義は大きい。県営松本空港は長野県内の災害や事故のみならず、首都直下地震や南海トラフ地震などの大規模災害発生時にも防災の拠点となりうる空港であり本空港を活用した訓練は大変有意義である。今後も引き続き県と自衛隊などの関係機関が連携して実際的な訓練を行うことが重要である」と振り返った。
 また塩尻中央スポーツ公園で行った訓練は、土砂災害からの救出・救助訓練、警察と連携した防疫活動訓練を行った。

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