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自衛隊ニュース   986号 (2018年9月1日発行)
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小野寺五典防衛大臣
インド・スリランカを訪問
【インド】
 8月20日、小野寺五典防衛大臣は、インド・デリーでニルマラ・シタラマン・インド国防大臣と会談を行い、「自由で開かれたインド太平洋戦略」とインドの「アクト・イースト政策」を連携させる「日印特別戦略的グローバル・パートナーシップ」の下、防衛・安全保障協力を更に強化することが重要であるとの認識で一致した。その中で日印ACSA(物品役務相互提供協定)について今後調整していくことでも一致した。
 会談では(1)各種対話及び相互訪問(2)陸自と印陸軍間交流(3)海自と印海軍間交流(4)空自と印空軍間交流(5)教育・学術交流(6)防衛装備・技術分野における協力についてこれまでの実績を歓迎しつつ、今後一層推進していくことで一致。(1)については2019年の年次防衛相会談を日本で開催すること、今年11月の海幕長のインド訪問及びインド空軍参謀長の訪日を2018年中に計画することで合意した。
【スリランカ】
 8月21日、小野寺大臣はスリランカを訪問し、シリセーナ大統領、ウィジェワルダナ国防担当国務大臣、ウィクラマシンハ首相と相次いで会談した。
 両国間で初となる防衛相会談では、北朝鮮を含む地域情勢や二国間の防衛協力・交流等について意見交換が行われた。小野寺大臣はスリランカ陸海空軍のHA/DR向上の支援を表明するとともに、ウィジェワルダナ大臣からは、現在日本の海賊対処部隊がスリランカ寄港時に実施している訓練をより実戦的なものに発展していくよう希望が表明された。また今回の訪問を機に両国間の防衛協力・交流の覚書への署名を追及していく意向を確認し、第2回防衛当局間の協議の実施を通じて、両当局間の対話を推進していくことで一致した。
 小野寺大臣は翌22日、海上自衛隊が度々入港しているハンバントタ港を視察した。

日本拠点開設記念行事
 7月28日、アフリカのジブチ共和国で活動している第9次派遣海賊対処行動支援隊(司令・岩上隆安1陸佐、以下DGPE司令)、第31次派遣海賊対処行動航空隊(司令・=橋英樹2海佐)は、ジブチ日本拠点開設記念行事を開催した。
 本行事は、2011年6月にジブチ日本拠点が開設されてから7周年目を記念し、DGPE司令が式辞を述べ、日本国臨時大使代理(角田崇成氏)及びジブチ社会問題担当庁長官名代(イフラ・アリ・アハメド氏)が祝辞を述べた。また、あわせて、新着任の第10次派遣海賊対処行動支援隊(司令・関谷拓郎1陸佐)、第32次派遣海賊対処行動航空隊(副司令・谷殿英之3海佐)を招待者に紹介した。さらに、招待者に日本への親睦を深めてもらうため、日本の文化(餅つき・折り紙・書道)及び伝統芸能(虎舞<八戸>、竿燈<秋田>)を披露し、日本食(稲庭うどん<秋田>、寿司、天婦羅等)を振舞った。
 来訪者は日本国大使館及び各国大使館をはじめ、開設から今日まで、拠点の運営に多大な支援を受けた、ジブチ政府及びジブチ軍、ジブチに所在する他国駐留軍等(仏・米・伊・西・独)計約100名に及んだ。
 はじめにDGPE司令式辞で、「海賊対処部隊派遣から9年、拠点開設から7年にわたる自衛隊の活動に対する理解と強力に感謝する」と述べ、ジブチ共和国を代表し、サイクロン被災者に見舞い品を寄贈した際にゆかりのある社会問題担当庁長官名代から感謝と、「ジブチへの貢献(フクザワ中学におけるJICA日本語教育支援、難民作成の民芸品購買、ジブチ市内の清掃等)、文化、スポーツ交流(大統領警護隊、ジブチ軍等)、ジブチにとって日本拠点はなくてはならない存在であり、自衛隊の存在こそが日本とジブチの関係を強くしている」と祝辞をいただいた。
 第31次派遣海賊対処行動航空隊は、ジブチに派遣されてから初めて八戸の伝統芸能である虎舞を披露した。その躍動感ある演技を観覧した来訪者は見入っていた。
 日本食では、日本三大うどんのひとつ、秋田の稲庭うどんを提供した。その喉ごし滑らかで、かつ腰の強い麺を食べ、皆その食感に舌鼓を打っていた。
 拠点隊員は、餅つきで一人でも多くの来訪者と一緒に日本の文化を体験してもらうため、希望者を募った。すると次々と杵の周りに人が集まり大盛況となった。
 当日会場となった体育館は、多くの来場者で満員となり大好評を博した。海賊対処部隊はジブチにおいて本行事を通じ、人を大切にし、多様性を尊び、調和と協調を重んじる日本を発信し、ジブチでの日本に対する信頼と親近感を一層深めた。

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