防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   979号 (2018年5月15日発行)
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よせ書き
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転属を経験して
戦車教導隊(富士) 3陸曹 山中良則
 私は、平成28年3月に北海道の上富良野駐屯地第2戦車連隊から富士駐屯地に所在する戦車教導隊に転属しました。私は今まで74式戦車・90式戦車部隊で勤務してきましたが、現所属中隊の装備車両は最新式の10式戦車です。中隊配置当初は、何一つ分かりませんでしたが、中隊の皆さんが優しく迎え入れてくれて、なんとか任務に邁進できています。
 戦車教導隊は一般部隊とは違い富士学校の教育研究支援を主任務としています。私のように何も分からない人間が果たしてその主たる任務を全うできるか不安でしたが、上司や先輩方のご指導に加え、同僚との切磋琢磨や日々研鑽により少しずつ成長しながら、部隊の任務達成に更に寄与できるよう頑張っているところです。
 私が部隊で経験したことを少し紹介したいと思います。1点目は、富士総合火力演習です。世界初の後退蛇行射撃をする10式戦車の操縦手として参加し、年度当初から訓練を積み重ねて練度を高めていきました。戦車の車体が左右に大きく振れる状態で正確な照準をしなければならないため、速度を極力変えず2両の角度をぴったり合わせる等、一糸乱れぬ行動を取るための調整を何度も行いました。こういった努力の積み重ねが演習任務完遂及び諸外国に対する抑止力になるのだなと感じるとともに、次は砲手として参加したいと強く思うようになりました。
 2点目は、山地機動訓練(富士登山)です。本訓練は、中隊の恒例行事であり、団結強化を目的としています。山は傾斜が急で火山灰のため足が滑り、持っていた杖を支えに一歩一歩進み登頂しました。頂上から中隊の皆で見る景色はとても壮大で、澄み切った空気は少し冷たかったのを覚えています。いつも勤務している富士駐屯地がとても小さく見え、日本一の高さを誇る山に中隊皆で登りきったことに感動しました。
 私生活の楽しみもたくさんあります。富士駐屯地の近くには駿河湾があり、私はサザエが大好きで沼津港(駿河湾内の港)によく行きます。初めて行った時はあまりの嬉しさと美味しさでサザエを30個ほど食べました。
 また、私は箱根駅伝が大好きで、いつかあの選手達が走っている場所に行ってみたいと思っていました。「山の神」というネーミングが誕生した箱根の山、今は選手が走ることのない函嶺洞門(コース変更のため)、そして往路のゴール芦ノ湖に何度も妻とドライブに行ってはいつも胸を熱くしています。富士周辺にはまだまだ行っていない場所がたくさんあり、休日や余暇を活用し満喫していきたいと思っています。休日には英気を養い、引き続き日々の訓練・支援に励んでいきたいと思います。
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悲願の1位、そして次へ
第33普通科連隊(久居) 3陸曹 吉鶴隼人
 平成29年度連隊武装走競技会個人の部にて1位となり、まず素直に嬉しかったです。
 これまで、連隊第1位となることが平成20年に中隊配属されてからの目標でした。今から6、7年前は連隊で月例の記録会がありましたが、1度も1位を取ることは出来ませんでした。
 それから連隊規模での個人持続走を競う機会がなく、ようやく今年度そのチャンスが来ました。組走でなく、個人走と決まった話を聞いた時、これは目指すは1位しかないと決心しました。長年積み上げてきたものを全部ぶつけようと、それから競技会まではあっという間の時間でしたが、普段より走り込み、コースの研究を重ねました。1月後半には、足を痛め1週間程走れませんでしたが「勝つ為に」というモチベーションで、やれることは何でもしました。
 いざ当日、1キロ地点でトップに立ち、そこからただただ前だけを向き全力を尽くしました。そして、悲願の連隊個人の部第1位を取ることが出来ました。「走った距離は裏切らない」好きな言葉が心にじんと染みました。この成果が出せたのも、競技会に集中させてもらった中隊の方々や、一緒に走ってきた持続走訓練隊のチームメイト、日頃から支えてくれている家族の存在があってのことと感謝しています。また中隊も本年度目標「連隊3位」を達成することが出来ました。私の次の目標は重迫撃砲中隊「連隊1位」です。今は段階的に着々と力を付けている所です。
 今後の重迫撃砲中隊に、ご期待ください。
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地本での臨時勤務を終えて
第12普通科連隊(国分) 1陸曹 笹峯広二
 平成29年4月から平成30年3月までの1年間、自衛隊最後の大仕事に鹿児島地本国分援護センターで臨時勤務を経験させて頂きました。
 いずれはお世話になる援護ですが、実際には普段どのような仕事をしているのか良く理解していない状態で、当然ですが勤務して初めて知ることがほとんどでした。
 臨時勤務なので直接携わることは無かったのですが、企業訪問しての人事・採用担当者や社長様との求人に関する依頼や調整、就職に繋げるための援護広報、履歴書の書き方、面談・面接指導など、退職を間近に控えた私にはとても参考になりました。
 特に、退職して再就職した後の心構えや年下でも上司や先輩になる人達とのコミュニケーションの取り方など改めて考えさせられました。
 また、再就職に当たっては、やはり資格を持っていたほうが断然有利であるようです。退職直前になって資格免許を取りに行かれている先輩自衛官も見かけました。実は私もその一人ではあるのですが(笑)
 いずれにしても、この一年間で色々と多くの事を学び気付かされました。退職まであと数ヶ月ですが、気持ちも身体も万全な状態で第二の人生に踏み出し、そして活躍したと思っています。

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