防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   972号 (2018年2月1日発行)
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PAC-3機動展開訓練
2高群5高隊
空自芦屋基地から海自佐世保基地へ
 航空自衛隊は、弾道ミサイル等対処に係る任務遂行能力の向上を図るとともに、訓練を公表することで、国民の安全、安心感の醸成に寄与することを目的として各所において定期的に機動展開訓練を実施している。このうち、第2高射群第5高射隊(芦屋基地)の機動展開訓練が、報道公開のもと佐世保基地で実施された。12月22日午前7時頃、第5高射隊の発射機など十数両の車両が佐世保基地へと侵入を開始し、所定の陣地へ器材の配置を完了させ、迅速安全かつ確実にPAC-3ミサイル・システムの立ち上げが行われ、日頃の訓練の成果を発揮し、機動展開訓練は終了した.
 第5高射隊長の島田正輝3空佐は、報道関係者に対し、「本訓練は、我々が有するPACー3器材を迅速かつ円滑に展開できるよう手順の習熟度を確認するといった戦術技量の向上を目的としております。また、北朝鮮による弾道ミサイル発射が相次ぐ中、自衛隊の実施する弾道ミサイルに係る訓練を公表することにより国民の方々の安全安心感の醸成にも寄与するものと考えております」と語った。

大雪像制作中
さっぽろ雪まつり
受け継がれる「匠の技」約60年にわたる制作協力
第18普通科連隊

 第18普通科連隊(連隊長・石川貴茂1陸佐=真駒内)は1月6日、「第69回さっぽろ雪まつり」の雪像制作協力開始に先駆け、「第2雪像制作部隊編成完結式」を連隊グラウンドにおいて行い、石川連隊長から「万事作戦を基準として任務を遂行せよ、安全・危機管理を徹底せよ」と2点の要望事項が述べられ、各隊員は要望事項を肝に銘じ、作業に徹することを誓った。
 第2雪像制作部隊は1月7日から2月5日までの間、第18普通科連隊に連綿と受け継がれている巧みな雪像制作技術を駆使し、「大通り8丁目会場」において大雪像『奈良・薬師寺 大講堂』を制作する予定である。
 翌1月7日、第2雪像制作部隊は「大通り8丁目会場」において行われた「第69回さっぽろ雪まつり協力団編成完結式」及び「雪輸送開始式(さっぽろ雪まつり実行委員会主催)」に参加した。
 じ後、第2雪像制作部隊が制作する雪像の安全祈願式が行われ、北海道テレビ放送代表取締役社長樋泉 実氏と石川連隊長及び第2雪像制作隊長今井1陸尉の3名と、安全祈願式の参加者全員で、雪山に清酒を注いでお清めを行い、制作期間中の安全を祈願した。

さっぽろ雪まつりに対する自衛隊の協力

 今では毎年240万人近い来場者で賑わうさっぽろ雪まつりへの協力は、1953年大会における音楽隊の演奏から始まり、雪像制作はその2年後の1955年から現在まで続いている。これまでに数多くの雪像を制作し、そのスケール感と完成度で見る者を楽しませてきた。近年では、市民への技術協力も行う等、「身近な自衛隊」にも大きく寄与し続けている。

沿革
1950年(第1回):さっぽろ雪まつりがスタート。
1953年(第4回):大通り会場野外ステージで保安隊音楽隊の演奏を実施。
1954年(第5回):陸上自衛隊が誕生、真駒内駐屯地開設。
1955年(第6回):初めて雪像制作を実施。第101通信大隊(現北部方面通信群)が大通会場で高さ11mにも及ぶマリア像「栄光」を制作。
1962年(第13回):第11師団創設。当年から11師団が協力を開始。
1963年(第14回):「真駒内駐屯地スノーフェスティバル」を市民に公開。真駒内会場が第2会場になるきっかけとなる。
1965年(第16回):真駒内会場が正式に第2会場となり、大雪像4基、中雪像32基を制作。
1983年(第34回):すすきのが正式会場となり3会場体制になる。大通で大雪像3基、真駒内で大雪像5基、中雪像2基を制作。
2002年(第53回):市民への技術協力を開始。
2005年(第56回):真駒内会場廃止。40年間で大雪像、中雪像約270基を制作、輸送した雪の量はトラックで延べ約13万台、制作に携わった隊員は延べ約52万人、入場者数は延べ約2300万人。
2006年(第57回):雪像制作が各部隊のグループ編成となる。
2008年(第59回):雪不足のため増強輸送隊を投入。採雪場所は10ヶ所にも及んだ。
2009年(第60回):第11旅団として初めての雪像制作協力。
2014年(第65回):「ソチ冬季五輪」の応援、「2017札幌アジア冬季競技大会」開催を祝して、スポーツ選手の躍動感を雪で表現。


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