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自衛隊ニュース   958号 (2017年7月1日発行)
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1特団訓練検閲
<北千歳>
 第1特科団(団長・徳川泰久陸将補=北千歳)は、第1特科群訓練検閲を5月19日から21日の間、第4特科群訓練検閲を5月29日から31日の間、矢臼別演習場において行った。
 本検閲は、対地火力戦闘における特科群としての訓練練度を評価するとともに、新たな戦い方を実現することを目的として行われ、検閲間、戦術行動及び実射を一連の状況下で実施した。
 第1特科群(群長・松尾幸成1陸佐)及び第4特科群(群長・岸良知樹1陸佐)は、新たな戦い方を実現するため、対砲兵戦における203mm自走榴弾砲の戦闘射撃(同時多数の砲目標に対する即時射撃)、対空挺戦闘・対砲兵戦における多連装ロケットシステム(MLRS)大隊の小刻みな火力戦闘(同時多数の情報処理と射撃指揮)、広域分散、対空隠蔽及び頻繁な小移動による健在性の保持、さらにこれらを実現させるための指揮・幕僚活動を行った。
 火力戦闘間、受閲部隊は侵攻してくる敵に対し、多連装ロケットシステム(MLRS)自走発射機及び203mm自走榴弾砲の火力戦闘により敵の砲兵を制圧しつつ前進を妨害する一方、各砲班は疲労をものともせず、頻繁な小移動を継続して敵の対抗射撃から健在していた。
 引き続いて行われた実射射撃においても203mm自走榴弾砲大隊は、頻繁な小移動による火力戦闘を継続し、任務を達成した。

東北方総監検閲
<仙台>
 東北方面後方支援隊(隊長・山本元英1陸佐=仙台)は、5月9日から15日までの間、王城寺原演習場及び八戸演習場において方面総監検閲を受閲した。
 本訓練受閲にあたり隊長は、「執念を持って任務を完遂せよ」「生き残れ」の二点を要望した。
 本検閲においては「本格的陸上作戦における部隊の行動」を検すると同時に「各種戦技能力の練度判定」も併せて行われ、4月下旬に射撃検定、隊容検査時に格闘検定、救急法検定を受検した。
 検閲は「真剣勝負の場」との総監指針のもと、連日降りしきる雨の中、各種整備・輸送支援任務を遂行しつつ築城の強化を継続し、対空、対遊撃、化学攻撃対処等あらゆる事態に適時適切に対応し、全隊員が一丸となって後方支援隊としての任務を完遂した。

林野火災防ぎょ訓練
<22普連>
 第22普通科連隊(連隊長・二瓶惠司1陸佐=多賀城)は、5月28日に登米市豊里町中谷峠(北上川河川歴史公園)において、宮城県及び登米市が実施した「平成29年度宮城県林野火災防ぎょ訓練」に第2中隊(中隊長・皆川1陸尉)隊員29名・車5両をもって参加した。
 本訓練は、「宮城県に強風・乾燥注意報が継続発令中のところ出火、火勢は折からの強風にあおられ延焼拡大し、大規模な山林火災に発展する様相にある」という想定のもと県副知事、各市長をはじめ防災関係機関等の多数の参加者が集い行われた。
 連隊は、地上部隊として、現地合同指揮所設置・運営訓練、延焼拡大防止のため、伐採機等により雑木を伐開する「防火線設定訓練」及び消防団と共同しつつジェットシューターを使用して残火処理活動を行う「残火処理・確認訓練」に参加した。
 また、航空部隊(第6飛行隊)として、空中消火も行われ、地上部隊と航空部隊の迅速な対応、自治体及び防災関係機関との綿密な連携強化を図るなど、改めて陸上自衛隊の災害対処能力を幅広く部外に紹介することができた。
 本訓練は、先日栗原市で林野火災が発生したこともあり、参加防災機関等の意識も高い中行われ、参加した隊員は本番さながらの緊張感あふれる訓練に真剣に取り組んでいた。

自候生行進訓練
<5普連>
 第5普通科連隊自衛官候補生教育隊(隊長・吉村哲哉2陸佐=青森)は、6月6日青森市岩渡地区周辺及び青森駐屯地近傍の小谷演習場おいて「自衛官候補生25km行進訓練」を実施した。
 当日は、快晴で気温が上昇する中、自衛官候補生たちは、午前8時に青森駐屯地から行進開始地点に向け車両で移動し、同時30分頃、区隊旗を先頭に約10kgの背のうと小銃を装備して行進を開始し、班長及び班付の指導のもと隊列を組んで黙々と前進、小谷演習場内の行進終了地点を目指した。舗装道路や砂利道など起伏の激しい行進経路であったものの、皆で声を掛け合いながら前へ前へと歩を進めた。途中、第4休止地点(大休止)において、激励に訪れた青森県家族会並びに青森市家族会から頂いたジュース及び肉まんの差し入れにより、疲れが見え始めた自衛官候補生たちの表情も笑顔を取り戻し、午後4時50分頃行進終了地点に到着、全隊員が25kmを完歩した。
 行進訓練を終了した自衛官候補生たちは、達成感と同期の絆を共有し、一人前の自衛官を目指し気持ちを新たにしていた。

自候生戦闘訓練練度判定
<17普連>
 6月13日、第17普通科連隊教育隊(教育隊長・齋藤達也1陸尉=山口)は、山口訓練場(山口市桜畠)において、戦闘訓練練度判定を実施した。
 自衛官候補生約80名は4月から、基本教練、武器訓練、実弾射撃等様々な基本訓練を積み重ねてきた。自衛官候補生課程の集大成(最後の練度判定)となる本戦闘訓練では、迅速機敏(勇猛果敢)な動作及び隊員相互の協同による射撃と運動の連携動作が求められる中、約80名の候補生達はこれまで訓練してきた成果を遺憾なく発揮し、同期と連携をとりながら「勝利の台」(訓練場の攻撃目標の名称)を奪取した。
 音楽隊第1希望の中田候補生は「自衛官の基礎となる体力強化に努めてきた、最後の練度判定で全力を出せた」と、力強く話した。また、教育隊長の齋藤1陸尉は「入隊当初から、徐々に力をつけ逞しくなってきた、これから更に精進して欲しい」と目を細め今後の飛躍を期待した。自衛官となるのもあと少し、頑張れ自衛官候補生!

自候生25km徒歩行進訓練
<4特群>
 第4特科群教育隊(隊長・福嶋満2陸佐=上富良野)は、6月13日、上富良野駐屯地周辺及び上富良野演習場において、自衛官候補生38名の25km徒歩行進を実施した。
 訓練出発式においては、駐屯地近傍の伊部敏上富良野町自衛隊家族会会長、池田勝中富良野町自衛隊家族会会長、西野卯太郎富良野市自衛隊家族会会長、森敏範南富良野町自衛隊家族会会長による激励を受け、晴天の中38名は行進を開始した。
 訓練に参加した自衛官候補生は、演習場を使用した起伏のある行程が進むにつれ、徐々に疲労の色が見えはじめたが、同期で声を掛け、励まし合いながら全員が完歩した。
 自衛官候補生は、完歩した達成感を味わうとともに、これから2陸士に任官する自衛官としての自信を着実に得ていた。

レンジャー教育
<13旅団>
 第13旅団レンジャー教育隊は中旬、山口駐屯地において前半の山場となる体力調整を実施した。
 部隊長や同僚等が見守る中、腕立て伏せ、腹筋、懸垂及び綱の登降等を行った後、小銃を携行した集団走を実施した。精悍な顔つき、筋肉隆々とした肉体へと変身し、レンジャーとして必要な筋力、持久力を身につけた隊員は、淡々と課目をこなし、到達基準を達成した。集団走はレンジャー旗手を先頭に隊列を組みスタートした。控え銃の態勢を維持し、隊列を崩すことなく長時間、長距離を走り切った。
 体力調整後は応援に駆け付けた部隊長や先輩、同僚等から激励を受け、現況及び今後の教育への意欲を報告した。
 今後レンジャー教育隊は、基礎訓練間に修得した山地を行動する際に必要なロープワーク技術、海を渡るボート技術、ヘリから降下する技術、山地等で生き抜くための生存自活技術等を駆使し、行動訓練で付与される任務を遂行していく。

今年度初訓練検閲
<20普連>

 第20普通科連隊(連隊長・西村修1陸佐)は、5月31日から6月3日までの間、白河布引山演習場(福島県)において、第4中隊(中隊長・山崎慶1陸尉)及び本部管理中隊通信小隊(小隊長・鈴木敬助曹長)が、ともに4年ぶりの「攻撃」の課目により今年度最初となる訓練検閲を、第3中隊(中隊長・田中慎1陸尉)が対抗部隊となり行われた。
 訓練開始に先立ち、5月30日駐屯地営庭において「隊容検査」が行われ、統裁官(連隊長)が準備状況を確認するとともに、訓示において「敵を意識して行動せよ」、「基本・基礎の徹底」、「安全管理」の三点を要望した。
 受閲部隊は5月31日、計画された時間に神町駐屯地を出発、演習場廠舎地区へ前進し、徒歩行進の準備へと取り掛かった。第4中隊が同日午後5時、通信小隊が午後5時40分に徒歩行進を開始、それぞれ演習場を出発し、起伏の激しい同周辺約40kmを整斉と全員が完歩し、演習場到着後速やかに事後の準備に着手した。
 第4中隊は、演習場到着後ただちに集結地を占領、中隊長による「偵察命令下達」により、攻撃戦闘に向けた偵察を実施。通信小隊も同じく、演習場到着後ただちに集結地を占領、戦闘間において、無線通信及び中継所の開設、第4中隊への有線の追随構成を実施し、あらゆる手段を尽くして攻撃間の通信の確保を行った。
受閲部隊の各隊員は、それぞれ与えられた任務の達成を果たすため、中隊長・小隊長を核心とし、検閲の全期間を通して、これまで培った気力、体力、技能を遺憾なく発揮するとともに、基礎動作の偽装、分散、警戒、報告、通報等を確実に実施し、困難な状況にも屈することなく任務を遂行した。
 これらの状況を確認した統裁官は、6月2日午前10時、訓練検閲の状況終了を命じた。


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