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自衛隊ニュース   939号 (2016年9月15日発行)
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日-サウジアラビア防衛相会談
防衛交流に関する覚書を締結
「防衛交流進展へ大きな一歩」
 9月2日、稲田朋美防衛大臣は、防衛省でムハンマド・ビン・サルマン副皇太子兼国防大臣と日サウジアラビア防衛相会談を行い、あらゆる分野で防衛協力を一層進めていくことで一致した。
 防衛省会談は2014年2月の小野寺五典大臣(当時)とサルマン皇太子兼国防大臣(現国王)以来約2年半ぶり。両国は、海自練習艦のサウジアラビア寄航や国際掃海訓練への参加、海自および空自の交流プログラムや多国間セミナーへのサウジアラビア軍の参加等により人的交流が進んでいる。
 会談に先立ち、両国で初となる「日本国防衛省とサウジアラビア国防省との間の防衛交流に関する覚書」への署名が行われた。この覚書には、防衛当局間の実務レベルの交流や教育・研究交流等の実施を通じて防衛交流を発展させる旨が明記された。稲田大臣は「覚書の署名が両国間の防衛交流を進展させる大きな一歩になる」と述べ、ムハンマド副皇太子は「日サウジアラビア間の防衛交流を活発化させていきたい」と述べた。
 会談ではムハンマド副皇太子が「2030年までに国内での防衛装備品の製造を50%まで引き上げる事を考えており、高度な技術を持つ日本とのパートナーシップを強化したい」と防衛装備品協力等を求めたのに対し、稲田大臣も「2国間の協力を進めていくことは重要で、どのような協力が必要かは今後考えていきたい」と述べた。
 また、北朝鮮、東シナ海、南シナ海情勢を含む東アジア情勢について稲田大臣から説明があり、ムハンマド副皇太子は「緊張を高めるあらゆる試みは反対だ」と述べ、同国で同意した。

岩手駐屯地に係る要望書受領
〈宮澤政務官〉
 9月1日、宮澤博行防衛大臣政務官は、防衛省で岩手山中演習場周辺市連絡協議会会長の柳村典秀氏(滝沢市長)らの訪問を受け、「陸上自衛隊岩手駐屯地の勢力維持について」の要望書を受け取った。本要望書は、防衛大綱および中期防に基づいた体制整備による岩手駐屯地の人員減少を懸念して、現勢力維持を要望するもの。
 冒頭、宮澤政務官は8月30日に岩手県に上陸した台風10号の大雨被害による犠牲者にお悔みの言葉を述べると、柳村市長は「この度の災害派遣での活動に、大変感謝しております。岩手駐屯地は広い県内で唯一の駐屯地のため、大変重要な存在です」と述べた。続いて、宮澤政務官は「今回のことで、自衛隊の必要性を感じており、地元の皆さんの要望を聞きながら体制を検討していきたい」と語った。

ケネディ駐日米大使と会談
〈稲田大臣〉
 9月9日、稲田朋美防衛大臣は防衛省で、キャロライン・ケネディ駐日米国特命全権大使の表敬を受けた。また、当日朝に北朝鮮が今年2回目の核実験を実施したことを受けて、中国、ラオスを歴訪したオバマ大統領に同行中のラッセル米国務次官補も、給油のために立寄った米軍横田基地から急遽会談に同席した。
 稲田大臣は「私が防衛大臣に就任して1ヶ月余りで、3回ミサイルを発射している。1度は潜水艦からだ。このような北朝鮮の状況は常軌を逸しており、安保理決議にも違反する、国際社会に対して重大な挑戦であり脅威である。本日の核実験に対して強く抗議する」と述べ、「日米、日米韓、関係国と緊密に協力し、しっかりと対応していきたい」と引き続き連携して対処することを確認した。
 ケネディ大使は「私達の日米同盟がいかに強固なものであるか、そしてまた北朝鮮の挑発行為に対して断固とした姿勢をを示す」と述べ、続いてラッセル国務次官補は「米国は全ての能力を使って我が国、そして日本、また韓国のような他の同盟国を守る用意がある」と述べた。

岡山県知事から要望書受領
〈小林政務官〉
 9月2日、小林鷹之防衛大臣政務官は、伊原木隆太岡山県知事らの訪問を受け、県内駐屯地の現勢力維持を要望した「陸上自衛隊駐屯地の配置について」の要望書を受け取った。
 伊原木知事は、「災害等が起きた際に、県民皆が自衛隊を頼りにしていますので、ご配慮願います」と要望すると、小林政務官は「日本原駐屯地を含め各駐屯地の体制については、地元の皆様の要望をしっかりと踏まえたうえで、検討を進めさせて頂きたい」と応えた。

雪月花
 知り合いの自衛官から聞いた話、北海道のある駐屯地のA隊員さん、習志野の空挺団に行くことを目標に陸上自衛隊に入隊して今はここで頑張っている。その彼に恋人ができしばらくは至福の時を過ごしていたようだ。込み入った話は誰も知らないが、しばらくして周囲でも気が付くような落ち込んだ状況がつづいた冬の朝。Aさんが飛び降り自殺を図った。通常の場合投身自殺は窓からそのまま真下に落ちるもののようだが、Aさんはなにしろ習志野の空挺団を目指すほどの隊員さん、屈強で運動神経も人並み以上のものを持っていたのだろう。落下する瞬間に足で窓枠を蹴ってしまった。」体は5メートル先にある雪かきでできた山まで届いてしまった。かすり傷の一つもなかった。何事もなく終わったからといっても部隊の方は大変、いじめがあったのではないかパワハラはなかったか、など調査が行われたものと思う。そしていくらプライベートな問題とは言え部隊としては本人の話を聞き今後のことも話し合う必要がある。何人かに囲まれて神妙に待機する本人。入ってきた幹部が冒頭に発した言葉は「遺書に誤字がある」。重くて暗い訓話っぽいものから来るかと思っていた全員はズズッとのめった。深刻な状況に深刻な話をしても本人に受け入れてもらえるのか、幹部は本人の気持ちをほぐすことから入ったのだろう。場が和らいだことは想像

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