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自衛隊ニュース   938号 (2016年9月1日発行)
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稲田大臣、ジブチを視察
灼熱の地で活動する隊員を労う
 派遣海賊対処行動支援隊(第6次要員)(司令・佐藤和之1陸佐)及び派遣海賊対処行動航空隊(第24次要員)(司令・阿部直樹2海佐)は、8月15日、稲田防衛大臣の視察を受けた。
 稲田防衛大臣は、活動拠点施設等の視察及びP-3Cに同乗しての飛行視察を実施するとともに、ジブチ国防相との日ジ防衛相会談、ジブチ大統領及び米軍HOA司令官の表敬を行った。また拠点において、南スーダンで活動するUNMISS副隊長からの状況報告を受けた。
 大臣は、拠点内で活動する隊員に対しその労をねぎらうとともに、「我が国はもとより、国際社会からも大きな期待が寄せられていることを十分に自覚し、猛暑の厳しい生活環境の中ではありますが、強い信念と誇りをもって、開かれ安定した海洋を守るという、我が国が掲げる国家安全保障戦略上の重要な課題に取り組んでいただきたい」と述べた。
 P-3Cに搭乗しての飛行視察では、2隻揃った派遣海賊対処行動水上部隊(第25次)(司令・南厚1海佐)と会合し南司令から報告を受けた後、激励の言葉をかけた。
 また隊員との懇談を実施し、日々の生活環境、派遣間の家族の状況等について会話をし、激励した。

各国要人と相次ぎ会談
〈稲田大臣〉
日豪防衛相会談
 稲田朋美防衛大臣は、8月3日に就任後、精力的に各国要人と会談を行い、防衛政策等について意見交換するとともに、防衛協力について深化を進めることを再確認した。
 8月25日、稲田大臣は防衛省においてマリズ・アン・ペイン豪国防大臣と日豪防衛相会談を行った。
 冒頭、稲田大臣からペイン豪国防大臣に「女性同士であり、お互いに眼鏡をかけている」と投げかけ、和やかな雰囲気で会談は始まった。日本で女性同士の防衛相会談は初めてのことだ。
 会談では稲田大臣から平和安全法制に基づく訓練の開始について説明があり、ペイン大臣は「自衛隊がより広い内容で活動できるようになったことを歓迎する」と述べた。
 両大臣は、北朝鮮に対し、核実験やあいつぐ弾道ミサイル発射について強く非難。南シナ海情勢については、法的プロセスを通じた平和的手段で紛争解決を模索することの重要性を再確認した。また東シナ海情勢に関し、現状を変更し緊張を高め得るあらゆる一方的な行為に対し反対の意を表明した。
 両国は「特別な戦略的パートナーシップ」のもと、能力構築支援、共同訓練や部隊間交流等を通じ、防衛協力が深化していることを歓迎し、今後もさらに強固に進展させていくことで一致。また、共同運用と訓練を円滑化させる協定の作成に向けた交渉の継続的な進展を申し合わせた。さらに日豪米の3カ国協力の強化も引き続き図っていくことで一致した。

米陸軍参謀総長が表敬
 8月19日、稲田大臣は、米陸軍参謀総長のマーク・A・ミリー大将の表敬訪問を受けた。
 稲田大臣は「北朝鮮の核実験、ミサイル問題や東シナ海の中国の動向等、日本をとりまく環境が非常に厳しい中、わが国の防衛にとって日米同盟の強化はとても重要だ」と述べると、ミリー大将はその発言に同意。「米軍ができるだけこの地域の安定と発展に寄与できるような存在であり続けたい」と応えた。

第1期幹部特技課程「法務運用」入校式
〈陸上自衛隊小平学校〉
 8月22日、陸上自衛隊小平学校(学校長・工藤天彦陸将補)は、陸上幕僚監部法務官・軽部真和陸将補、航空幕僚監部阿部晋也1空佐を来賓に迎えて、第1期幹部特技課程「法務運用」の入校式を実施した。第1期生として、1陸尉から2陸佐および3空佐の現職師団・旅団法務官を含む法務分野経験者12名が入校した。
 本課程は、師団・旅団の法務官として、必要な知識及び技能を修得させるとともに、当該職務に必要な資質を養うことを目的に、これまで陸上自衛隊の法務分野の要員を育成してきた幹部特技課程「法務」の上級課程という位置付けで今年度から新設された。その背景には、法務官に対して国際法や行動法令に関する指揮官への助言、他幕僚への法律支援及び隊員への法務教育がこれまで以上に要求され、また法務官の知識向上に対する更なる必要性が増したことにある。そのため従来の学科教育主体の「教える」教育から、討議・事例研究等を多く取り入れた学生自らに「考えさせる」ことを重視した教育内容となっている。
 式執行者の副校長・酒井秀典陸将補は「各部隊等における法務の第一人者たる自覚を持ち、日々練度を向上せよ」と要望。「法務幕僚・法務官は、総合幕僚より高度な法的知見を有することが求められ、行動に際して生じる様々な法的問題に対し、指揮官を適時・適切に補佐するとともに、他の幕僚に対し、継続的に情報提供を行わなければならない」等述べた。そして「被教育者各人が、現在重要な職務に就いている上に、多忙な時期でありながらも、部隊・上司が入校をさせてくれたことへの期待をかんがみ、勉学に集中してもらいたい」と激励した。また軽部法務官は、今回が第1期の学生であり、今後の幹部特技課程「法務運用」の礎を築く重要な期であるとし、「法務運用課程の礎となれ」と要望した。
 本課程は8月22日から10月5日まで実施され、その後学生たちは、より高度な機能を修得した法務官として活躍が期待される。

雪月花
 いろいろの涙でつないだリオ五輪、感動のシーンが盛りだくさんだった。大会の開始間もなく始まった重量挙げの三宅宏実選手、2回の失敗で後がない、腰痛も抱えている、華やかな戦歴を持っているがおそらく今大会が最後だろうとみられている、188キロのバーベルを胸の前まで持ち上げたが揺れている、お父さんの三宅義行さんにそっくりの顔がゆがむ。上げて!!見るもの誰もが叫ぶ中、これが本当の渾身の力というのだろう、彼女の腕は頭上に伸びきった。宏実さんは泣きながらバーベルに頬ずりをしている。たしか三人目のように思うが「先輩を手ぶらで帰らすわけにはいきません」このセリフ。15才の卓球の伊藤美誠選手がさらっと言うとまことに可愛い、卓球界の女王福原愛選手と石川佳純選手も優しく見つめる。そのセリフが現実になったのが団体戦、2対1で迎えた第4試合。メダルの責任が15歳の肩にずっしりとかかったはずだが約束を見事に果たした。コートで無邪気に飛び跳ねる伊藤選手、泣き虫愛ちゃんも顔をくしゃくしゃにしている。アニメでも小説でもちょっと恥ずかしくて書けないのではないかと思うほどのストーリーがあったのがサッカー。ブラジルとドイツの決勝戦。1対1で延長も0対0でPK合戦に、双方4人までがゴールを決めドイツの5人目のボールをキーパーが止める。ここで登場したのがブラジルの英雄ネイマール、ゴールイン。国中が沸いた。金100個分に相当しそうだ。4年後に向けての思いもよらないドラマ作りはもう始まっている。
(所谷)

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