防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   933号 (2016年6月15日発行)
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携帯SAM訓練弾射撃
「携帯SAM」集合教育
〈特科教導隊〉
 5月24日、特科教導隊(隊長・小野真嗣1陸佐=富士)が担任する「携帯SAM」集合教育において訓練弾射撃を実施した。
 教育開始から1週間、富士教導団長(小森一生陸将補=富士)が見守る中、2組4名の学生が射撃の衝撃波を体感、教育の進捗状況を披露した。
 射撃開始前、組長・射手ともに緊張感を漂わせており、見学の学生にも伝播したのか、組長及び射手の動作一つ一つはもちろん、携帯SAM教育を経験した隊員による助言にも熱心に耳を傾けていた。
 今後、中隊における携帯SAM操作陸曹として力を発揮できるよう「知識及び技能を余す所なく修得したい」という、熱い姿を見ることができた。
 1組目射手
大友3曹(1中)
 2組目組長
出口3曹(4中)

自衛官候補生の戦闘訓練開始
第1特科隊
 ゴールデンウィークが終わり、5月に入ると第1特科隊(隊長・佐藤恒昭1陸佐=北富士)自衛官候補生の教育も本格的な戦闘訓練を開始した。
 自衛官であれば誰でも実施する訓練であるが、隊員は心身供に自衛官としての行動・精神を教え込まれるのである。射撃動作や地形の利用、ほふく前進など自分の身を守る術並びに、班内の連携動作など銃を持ち集団行動をする上で、如何に実施あるべきかを叩き込まれる。自分達が生き残るため、各人がどのように行動すべきか、隊員も真剣だか、教育する側の班長も必然と檄が飛ぶ。
 自分の身を如何に守るかを教えつつ、これから巣立っていく隊員に精神面からも鍛え上げることが必要であり、弾装交換動作やほふく前進が遅い隊員に対し自分が遅れていることにより、如何に仲間が危険にさらされているかを意識させ、必然と団体行動における自分の立ち位置が理解できるようになるのである。
 日々訓練することにより、隊員は逞しくなってくる。身を隠すため水溜りに入り泥だらけになりながら、自分のなすべきことは何か考え行動できるようになる。訓練が終了すると、泥だらけの戦闘服を着たまま洗車機で洗い流してもらい、天日干しにして明日の訓練に備える。これで彼らの訓練はこれで終わりでなく、直ちに銃の手入れを実施し、物品愛護を叩き込こまれる。
 また、隊員は時間に追われ次の教育に備えていく訳であり、そこの忙しさの中にもあらゆる状況に耐えられるよう日々鍛錬され一人前の自衛官に育っていく。
 第1特科隊としては部隊に配置され即戦力になれることを念頭に、自衛官として心身ともに鍛えていく所存である。

より早く!より正確に!
通信競技会
〈第12施設群〉
 第12施設群(群長・山根茂樹1陸佐=岩見沢)は、春季演習場定期整備期間中の5月12日、矢臼別演習場において平成28年度群通信競技会を実施した。
 開会式で統裁官は「通信の確保は指揮の命脈である。『より早く』通信を構成するのは極めて重要であるとともに、『より正確』でなければ混乱をきたすのみである。選手は通信のプロであることを自覚し、日頃の練成成果を発揮せよ」と訓示し、「より早く、より正確に」の一点を要望した。
 競技は信務作業、電報の送信・受信、車両無線機及び携帯無線機の設定の区分で実施し、今年度は群訓練検閲を受閲する年であるため、通信陸曹及び通信特技保有者のほか、通信機を使用する頻度の高い小隊長を参加させることで、練度向上を図れるよう規定した。
 各中隊ともに、忙しい隊務の中重ねてきた練成の成果を発揮すべく、必通の精神で各種目に臨んだが、特に電報の送信・受信2種目で第1位となった鬼山士長の見事な活躍ぶりにより、本部管理中隊が総合優勝した。
 今競技会を通じて、群通信能力を効果的に向上させるとともに、団結の強化及び士気の高揚を図ることができた。

第3回師団特科隊練成訓練
〈第9特科連隊〉
 第9特科連隊(連隊長・柳裕樹1陸佐=岩手)は5月19日から21日までの間、岩手山演習場において「平成28年度第3回DA(師団特科隊)練成訓練」を指揮幕僚活動の練度向上及び攻撃におけるDAとしての基本・基礎の練度向上を図ることを目的に実施した。
 訓練は、DA長随行班の偵察から陣地占領、夜間の陣地変換、各種状況における指揮幕僚活動について演練するとともに、対遊撃警戒・対空警戒・特殊武器戦の対処要領について練度向上を図った。
 各隊員は、基本基礎を確実に実行するとともに、遊撃や航空攻撃、砲弾落下等各種状況の対処要領について改めて認識を深め、迅速な対処要領を確立し6月に予定されている師団検閲に向け万全を図った。

地域と連携せよ!
〈高田駐屯地〉
姫川・関川総合水防演習
 5月21日、高田駐屯地(司令・大村隆紀1陸佐)は糸魚川市の姫川河川敷で実施された姫川・関川総合水防演習に参加した。本演習は、国土交通省、北陸地方整備局、新潟県、糸魚川市、関川・姫川水防連絡会が主催で、平成7年の「7・11水害」の記憶を次世代へと語り継ぐため、昨年9月の関東・東北大豪雨での様々な課題を踏まえ、地域社会が一体となった防災行動及び水防活動の重要性を深めるために行われた。
 当日会場には多数の来賓のほか、地元消防団、自治会、消防その他関係団体、企業が多数参加した。高田駐屯地から第5施設群、第2普通科連隊、相馬原駐屯地から第12ヘリコプター隊が演習に参加した。
 自衛隊の行動は、新潟県知事から第5施設群及び第2普通科連隊に対し災害派遣要請があり、地滑りにより孤立した地域に対してヘリコプターで高機動車を空輸し、高機動車に自治体からの救援物資を積載して自走架柱橋を渡り輸送するという想定で実施された。本演習を通じて、各関係部内外機関との連携、また、地域社会と一体となった防災行動及び水防活動の重要性について再認識するとともに各団体、市民に対し自衛隊の活動をアピールすることができた。

第1次予備自衛官
5日間招集訓練
〈函館駐屯地〉
 4月21日から25日の間、函館駐屯地(司令・緒方義大1陸佐)において平成28年度第1次予備自衛官5日間招集訓練が実施された。
 訓練では、基本教練のほか体力検定や射撃検定、職種訓練等を実施し、皆昔の経験を思い出しながら真剣に取り組んでいた。
 射撃検定では射撃優秀者に対し、函館地方隊友会長から盾が贈呈され、最終日の25日には、最終任期満了者(野澤准陸尉)に対し、北部方面総監顕彰状を函館地方協力本部副本部長(服部事務官)から授与された。
 函館地本は、今後もあらゆる機会を通じ、予備自衛官等制度について広報するとともに、予備自衛官の募集・採用、訓練出頭調整に努めていく。

第1次常備集中訓練
〈第48普通科連隊〉

 第48普通科連隊(連隊長・池田重則1陸佐=相馬原)は、5月18日、第1次常備集中訓練を相馬原演習場で実施した。
 本訓練は担任中隊である第三中隊が、小銃小隊、迫撃砲小隊及び対戦車小隊の各掩体及び障害を構築・構成し、連隊常備隊員約180名に対して展示説明し、陣地構築に関する必要な知識及び技能の向上を図った。
 当初、第三中隊長の全般説明の後、隊員は三コグループに分かれ、小銃小隊、迫撃砲小隊及び対戦車小隊の各掩体構築・障害構成地域を順次に研修した。
 各掩体構築・障害構成地域では、それぞれの担当陸曹の説明の後、研修時間が設けられた。研修時間中、隊員は、敵方及び我が方から見た掩体の景況や、その内部構造を確認したり、掩体内で射撃姿勢をとって射撃要領を確認するとともに、掩体構築におけるポイントを担当陸曹に質問するなど、各々熱心に研修した。また、掩体の展示に際し、担当中隊は、隊員がより理解しやすいように、掩蓋材を被せる前の掩体と概成した掩体の二種類を準備した。
 研修終了の際には担任中隊の隊員に対して感謝の意を込めて隊員から拍手がわきおこった。
 訓練終了の際、連隊長は担任中隊の労を労った後、全隊員に対し「防御においては地形を味方にし、これを防護力に変えることが重要である、射てて、射たれない地形を選択し、堅固に陣地を構築していこう」と訓示した。


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