防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   933号 (2016年6月15日発行)
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空幹校長、航空自衛隊の活動について講話
(平成28年度目黒区防衛協会定期総会)
 航空自衛隊幹部学校(学校長・小野賀三空将)は、5月31日に目黒区で行われた平成28年度目黒区防衛協会定期総会において、「空の守りー今、起きていることー」と題し、学校長による防衛講話を実施した。
 学校長は、日本を取り巻く安全保障環境や航空自衛隊の概要について紹介した後、航空自衛隊が一年を通じて実施している警戒監視活動やスクランブル(対領空侵犯措置)の現状等について説明を行った。
 講話後、聴講者からスクランブルに関する質問が出るなど、航空自衛隊に対する関心の高さが伺われた。
 幹部学校では、今後もあらゆる機会を通じて地元目黒区民の航空自衛隊及び幹部学校に 対する理解の促進を図ってゆく所存である。

気象学会春季大会で発表
〈中枢気象隊、防大理工学研究科〉
 中枢気象隊研究班(隊長・川端隆志2空佐=府中)及び防大理工学研究科学生は5月20日、日本気象学会2016年度春季大会において日頃の研究成果を発表した。本大会は、気象に関する最新の研究成果を発表及び議論する場であり、毎年2回、全国各地で開催されている。また、この日、航空気象群副司令・谷口誠1空佐が本大会を視察した。
 中枢気象隊からは、「WPR及び数値シミュレーションを用いた乱気流遭遇事例の解析」を発表。これは、主に山岳波に起因する乱気流の予報精度を向上させ、飛行安全の確保に寄与することを目的とした研究である。乱気流は、その空間スケールが数km程度であり、現行の数値予報モデルでは直接予想することができない。また、実際に乱気流を検出する方法が少なく、予報に反映させることが難しいため、未だ完全な予測手法は確立されていない。今後は本研究を更に進め、的確な現況監視及び数値予報資料を用いた予測手法の確立が期待される。
 防大理工学研究科学生は、それぞれ2年間かけて行う研究の進捗状況を発表した。この日は豪雪被害の軽減を目的とした「シーディング手法を用いた降水抑制シミュレーション」が発表され、副司令は学生の説明に興味深く傾聴されていた。
 会場には気象庁職員や大学等の研究者及び学生が多数参加し、ポスターの前では様々な質疑応答や活発な議論が交わされた。また、その後に行われた研究科学生との懇親会において、副司令は「明日の航空気象を切り開く若き研究科学生として、引き続き各自が取り組んでいる研究に励むこと」との激励の言葉を送った。

JAXA宇宙飛行士 油井氏が防大で講演
 JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)宇宙飛行士の油井亀美也氏は、5月18日、防衛大学校(國分良成学校長)において教職員、学生等約2,300名に対し、「宇宙開発分野でのチームワークについて」と題して講演を実施した。
 油井氏は元航空自衛官で、平成4年に防衛大学校を卒業後(防大36期)、航空自衛官のテストパイロット等を歴任し、平成21年に退官後、JAXA宇宙飛行士に転身した。平成27年7月から12月まで国際宇宙ステーションに141日16時間9分滞在し、日本実験棟「きぼう」を中心に様々な実験を行った。
 油井氏は、約1時間にわたり、チームワークの心構え、環境や言語等の違いを踏まえたフォロワーシップのあり方、チームの目標達成のためのリーダーシップ等について、宇宙飛行士や航空自衛官としての経験を基にした映像やエピソードを織り交ぜながら講演した。講演は、特に将来幹部自衛官となる本科学生がリーダーシップやチームワークの重要性を考える上で非常に有意義な機会となった。

〜中央即応集団〜
魁の風
Central Readiness Force

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南スーダン派遣施設隊(第9次)
総タスク400達成
 派遣施設隊(隊長・相園和宏1陸佐)は、5月12日、第1次要員からの総タスク数400を達成した。
 タスクとは、UNMISS本部から付与される任務のことで、派遣施設隊は、平成24年1月に第1次要員が活動を開始し、これまでに、文民保護に資する施設活動、国連施設の整備、国連施設外のインフラ整備等のタスクを実施している。現在活動中の第9次要員は、昨年12月の指揮転移以降、84タスクを積み上げて総タスク数400に到達したことから、これを記念し、人文字で「400」を表した記念撮影を行うとともに、隊朝礼に際して相園和宏隊長が訓示を述べた。
 隊長は、「400タスクの達成は、過去次要員からの積み重ねであるとともに、実際に作業にあたる隊員だけの成果ではなく、それを支える隊員等、派遣施設隊の隊員一人一人の職務遂行による総合力により成しえたものであり、諸官らのこれまでの努力に敬意と感謝の意を表したい」と隊員の労をねぎらうとともに、「引き続き『一燈照隅・万燈照国』の精神のもと、今日から気持ちを新たに、平常心でタスクに取り組んでいこう」と訓示した。
 訓示を受けて隊員は、自らの職務の意義を改めて自覚するとともに、引き続き南スーダンの平和と安定に寄与すべく、その決意を新たにした。
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孤児院を慰問
 派遣施設隊は、4月30日、南スーダンの首都ジュバ市にあるOH(Orphanage of Home JUBA)孤児院を慰問した。
 孤児院の慰問は、ジュバ市内にある3か所の孤児院を定期的に訪問するボランティア活動で、第9次要員としては今回の慰問が10回目となる。
 慰問に参加した約20名の隊員は、訪れた施設で竹馬、紙風船、折り紙などの日本の伝統的な遊びの他、なわとび、サッカー、バレーボールなどのスポーツを通じて子供たちと打ち解けた。
 参加した隊員は、「子供達の元気な笑顔に、慰問に行ったこちらが癒され、元気をもらった。」「この子たちの未来のためにも、与えられた任務をしっかりと遂行できるよう、これからも頑張りたい。」と口々に語り、任務完遂への決意を新たにした。
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DAPE23次要員、支援隊5次要員
ダルメジョグ地区学校訪問

 派遣海賊対処行動支援隊(第5次要員)(司令・古庄信二1陸佐)及び派遣海賊対処行動航空隊(第23次要員)(司令・川畑信一1海佐)は5月22日、日本隊拠点の南に位置するダメルジョグ地区を訪問し、同地区の小中学校の子供たちに対して、テーブルチェアー、サッカーボール、ブローチ及び文房具を贈呈した。
 これは、同地区小中学校の食堂ではテーブルチェアーが不足しているとの話があったことから、同校の教育環境向上を願い支援隊施設班が課外に約2週間にわたってテーブルチェアー5脚を作成し、同地区の小中学校が夏休みに入る前の時期に合わせて寄贈に至ったものである。
 また、中学生とのサッカー交流及びテーブルチェアーの共同作成を実施して、同地区の子供たちとともに汗を流し親睦を深めた。
 支援隊司令 古庄1陸佐は「ジブチにおける学校訪問は約1年ぶりであり、これを機会に各地域との交流を一層深め、日本隊に対する信頼を獲得していきたい」と述べた。


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