防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   928号 (2016年4月1日発行)
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南スーダン派遣施設隊長とテレビ電話会談
〈政務三役〉
 3月15日、防衛省において政務三役と南スーダン派遣施設隊第9次要員隊長・相園和宏1陸佐との間でテレビ電話会談が行われた。
 第10師団(守山)を基幹とする第9次要員は、昨年12月から前派遣隊を引き継ぎ、首都ジュバ市を拠点に重要なインフラとなる道路整備等を行っている。
 相園隊長はまず「全員無事に活動しています」と元気に報告。また、外務省、ODA、JICAと連携し、国造りのための人材育成を目的とする『サクラプロジェクト』についても「職業訓練学校で人材育成の真最中です」と報告した。今年の2月に発生した同国北東部マラカルでの民間人非難施設襲撃事件の影響も心配されたが、「自衛隊が活動する南部のジュバ周辺は非常に静穏な状況です」と述べ、「我々一同、南スーダンの平和、ひいてはアフリカや世界の平和に通じると信じて、引き続き現場で仁の精神を持ってしっかり襟を正してやっていきたい」と残り3ヶ月の任務へ力強く抱負を語った。
 中谷元防衛大臣はそれらの報告を受け、「任務に対して元気一杯にがんばっており、安全にも十分配慮して活動している」と、酷暑の中で任務に励む派遣隊を労った。

東京ディフェンスフォーラム
25ヶ国4機関が参加し、能力構築、防衛政策を議論
 25カ国4機関(※)の局長・将官が参加した防衛省主催の第20回東京ディフェンスフォーラム(アジア太平洋地域防衛当局者フォーラム)が3月16日から18日まで、河野章防衛政策局次長を議長に、ホテル椿山荘東京(東京都文京区)等で開催された。
 各国間の相互理解・透明性向上のため国防政策等に関する自由な意見交換の場を提供する目的で始まり、長く会を重ねている同フォーラム。近年はその中でも、自然災害の対応・平和維持活動・海賊対処など非伝統的分野に主眼が置かれる機会も多かった。今回は、引き続き「地域における非伝統的分安全保障分野の能力向上-取組と課題」をテーマの一つとし、より効率的なキャパシティビルディングの在り方を議論したが、地域の安全保障環境の変化を踏まえて見直しが進んでいる「各国の防衛政策」を二つ目のテーマに掲げた。
 本会合冒頭の主催者挨拶でも熊田裕通防衛大臣政務官は「本日の会議が非伝統的分野に関する議論を深化させていく土台となるよう」求める一方で、「地域の安全保障について様々な議論がなされるなか、改めて当フォーラムの原点を振り返りつつ、各国の防衛政策について活発に議論してもらいたい」などと期待の言葉を寄せていた。
※オーストラリア、バングラデシュ、ブルネイ、カンボジア、カナダ、中国、インド、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、ニュージーランド、パキスタン、パプアニューギニア、フィリピン、韓国、ロシア、シンガポール、スリランカ、タイ、東ティモール、アメリカ、ベトナム、EU、ASEAN事務局、国連人道問題調整部、赤十字国際委員会

中谷大臣が試合出場
〈自衛隊のラグビーを強くする会〉
 3月17日、防衛省で平成27年度「自衛隊のラグビーを強くする会(BOB)」(名誉会長・森喜朗元首相、会長・中谷元防衛大臣)の総会・懇親会が実施された。当会は平成3年にラグビー強化を通じて、自衛隊の精強化及び広報に寄与するため、精神的及び技術的な支援を行うことを目的として設立された。25年の歴史を持っている。
 総会の前に行われた懇親練習及びミニマッチでは、自衛隊ラグビー女子チーム「ユナイテッド・シールズ」や超党派の国会議員、BOBチーム、市ヶ谷チーム等が参加した。中谷大臣は駆け足で会場に現れ、2003年ワールドカップ日本代表ユニフォームを身にまとい、颯爽とグラウンドに飛び出した。ミニマッチに3試合出場しても、息を切らす事なく所狭しと動き回る中谷大臣。トライを2本決め、会場を沸かせた。若い選手達も中谷大臣と共に汗を流す貴重な時間を楽しみ、笑顔が溢れる試合が続いた。
 同日には、2019年ワールドカップ日本大会、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた防衛省の特別行動委員会も開かれ、成功に向けて省を挙げて取り組んでいる。

27年度;国際平和協力活動民軍連携研究会
〈中央即応集団〉
 3月7日、防衛省の隣にあるグランドヒル市ヶ谷で、平成27年度国際平和協力活動民軍連携研究会が中央即応集団(司令官・川又弘道陸将)主催で開催された。今年で3回目となるこの研究会、テーマを「国際緊急援助活動における民軍連携」とし、文民組織27団体37名と自衛隊・米軍59名が参加。活発な討議や意見交換が行われた。
 冒頭で川又司令官は「発災後72時間といわれる人命救助における一つの壁を意識しながら文民組織と軍事組織がそれぞれの特性、能力を最大限に活かして連携することが必要であり、そのためには共通問題意識の下、平素からのケーススタディを通じた取り組み準備が肝要です」などと述べた。
 意見交換では、昨年4月に発生したネパール大地震の際の国際緊急援助活動時に多国間調整所を通じ、ネパール国軍、国連機関、NGO等との情報共有や活動調整により、民軍双方の有する能力を効果的に発揮出来たなどとの事例も披露され、本研究会において議論した事等の成果があることを参加者に印象づけた。
 国際・国連機関、研究機関、NGO等の文民組織を幅広く招致して行う研究会は防衛省・自衛隊の中でも特徴的な取り組みであり、「今後も続けて行きたい」と中央即応集団民生協力課長・川武^知子2陸佐は話している。

魁の風
〜中央即応集団〜
Central Readiness Force
ジプチ派遣施設隊

司令部(法務幕僚)高根久恵3陸佐
 私は陸上自衛官の法務幕僚としてジブチ拠点において指揮官に対する法的補佐や部隊の任務遂行のための法務業務に従事しております。
 日本人以外にも多くの国がジブチに拠点を構え海賊対処の活動をしていますので、他国軍法務関係者との交流を通じ良好な関係の維持及び相互理解の促進に努めています。
 また、今回の派遣では一回り以上年下の女性海上自衛官等が同じ拠点内で勤務しており、その業務は様々ですが、仕事に向き合う愚直で真摯な姿勢にいつも刺激を受けております。
 私はこの派遣中に5歳になる双子の子供の面倒を夫に任せての長期海外勤務となりましたが、家族と職場及び自衛隊の活動に対する皆様のご理解とご協力及び多大なるご支援があるからこそ、隊員は遠く離れた海外にあっても、それぞれの任務に集中することができます。今後ともご理解とご協力をよろしくお願いします。富士山の雪が解ける頃、帰ります。

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