防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   927号 (2016年3月15日発行)
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寄せ書き
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南スーダン
警備小隊機関銃手 谷本 哲勘3陸曹
 私が自衛隊に入隊した動機は、国際任務や災害派遣を通じて人の役に立ちたいという強い思いがあったからです。入隊から12年目で、初めて国際任務に従事する機会を得ることができました。
 これまで、任務に向かう先輩や仲間の姿を見送ってきましたが、遂に念願叶ってUNMISS派遣施設隊第9次要員として国際任務に参加することができました。
 私が所属する警備小隊は、「派遣施設隊が実施する様々な活動現場において安全を確保する」縁の下の力持ち的な存在です。厳しい準備訓練を経て出国し、早くも1か月が経ちました。南スーダンは現在乾季であり、日中の気温は40℃を超えるものの湿度が低く、汗もすぐ乾くため過ごしやすく感じる反面、マラム(現地のきめの細かい赤土)が巻き上がり、活動間は砂埃に悩まされています。一方で、共に活動する国連の文民部門の職員、他国のPKO参加部隊隊員、南スーダン各機関の人達との関係は良好で調整も大変やり易く、問題なく任務を遂行しています。警備小隊隊員としては、気を抜くことなく部隊の安全のために万全を期さなければなりません。半年間という長い期間ではありますが、仲間と一丸となって任務を完遂し、全員で無事に日本に帰還します。
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南スーダン
第1施設小隊 グレーダ操縦陸曹 大北 淳一3陸曹
 私が南スーダンに派遣されてから、約1か月が経過しました。連日、40℃を超える気温と照りつける太陽、灼熱の大地で活動する日々に少しずつ身体も慣れてきました。日本は今頃、厳しい冬の中頃でしょうか。約12000q離れた日本が懐かしく思えます。
 私は第1施設小隊の施設機械操縦手として、道路補修等の施設作業を行っています。 
 南スーダン共和国は2011年に独立した世界で最も若い国です。我々の活動する首都のジュバ市内は、沢山の乗用車、バイク、そして人が縦横無尽に行き来しており、大変活気にあふれています。しかし、厳しい気象条件もあり道路等の交通インフラがほとんど整備されておらず、生活必需品の多くを輸入に頼っており、南スーダンの国民の生活は決して豊かなものではないようです。
 私は、この国のために道路を整備しています。道路は国家の血脈です。整備された道路なくしては国の隅々、国民の一人一人に必要な物資が行き渡らず、彼らの生活が成り立ちません。
 いつの日か、我々が補修した道路が南スーダンの国民の生活を豊かにし、南スーダンの平和に寄与することを願い、その実現への希望を日々の糧にして、これからも私は施設作業に従事していきます。
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南スーダン
施設器材小隊 グレーダ操縦陸曹 小谷 和也3陸曹
 私は、昨年末から南スーダン派遣施設隊施設器材小隊のグレーダ操縦陸曹として勤務しています。現地に到着し、1か月が経ちました。南スーダンの環境にも慣れ、初めこそ珍しかった宿営地のそばに生息するアフリカハゲコウ(飛べる鳥の中では世界で2番目に大きい鳥)も日常の光景になりました。
 施設器材小隊は、主要幹線道路の形成、補修等を行っています。整備が完了した道路を現地の車やバイクがスムーズに走るのを見るとやりがいを感じます。日本とは異なる荒れた路面に苦戦することもありますが、先輩の指導を受けながらグレーダ操縦練度を向上させ、南スーダンのため日々精進しています。
 私は今、南スーダンの人々の笑顔や、留守を守ってくれている家族・原隊の方々等多くの支えがあり、安心して施設作業に取り組むことができています。帰るころには10か月になる我が子の成長を楽しみに、南スーダンの暑さに負けない「熱い気持ち」を力に変え、日本の代表として良い仕事を行い、部隊の任務達成に貢献していきます。
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ジブチ
警務隊警務幹部 宇多賀 大介2陸尉
 警務幹部として着任以来約4か月が経過しました。その間、多くの経験を通じて文化・風習等の違いを実感しましたが、最も強く印象に残っているものの一つが、使用する言語の違いです。警務隊は恒常的にジブチ警察とのミーティングを実施しており、そこではソマリ語若しくはフランス語が使われます。現地通訳は、これらの言語を英語に訳して我々に伝えます。最後にこの英語を日本語に訳して隊員に伝えることにより、警務隊全員が同じ情報を共有することができます。このように、ミーティングを行うだけでも3つ以上の多様な言語を用いることになります。
 また、イスラム教徒が多いジブチでは金曜日が休日であること、昼食後「午睡」と呼ばれる長い休憩時間が与えられること、更に1日5回のお祈り等文化、風習、宗教等の様々な日本との違いに触れることができます。
 このように経験を重ねるにつれ、私自身の物事に対する考え方が変わり、視野を広げることができました。派遣期間は限られているため、現地で経験することは全てが自身の成長に繋がると思い、残りの派遣期間においても悔いを残さないよう任務に邁進しようと思います。

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