防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   926号 (2016年3月1日発行)
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地域との絆 更に強く
地本便り

修学旅行生に自衛隊PR
〈佐賀〉
 佐賀地本(本部長・佐藤伸樹防衛事務官)は1月28日、第7師団の支援を受け、佐賀県の有田工業高校の修学旅行生121名の東千歳駐屯地見学を実施した。
 本見学は高校生に自衛隊を職業選択の一つとして考慮に入れてもらうことを狙って実施されたもので今回が初めて。当日は第7音楽隊の演奏、生活隊舎見学、史料館見学、装備品展示が行われた。日本中を寒波が襲った時季であったが、見学に支障が出るほどの降雪はなく、ベストな天候での実施となった。まず初めに実施された第7音楽隊の演奏では、行進曲等が演奏され、第7師団長も視察に訪れた。普段はあまり聴くことがない、迫力ある演奏に会場は熱気を帯び、プログラム終了後アンコールを求める声と手拍子が鳴り響き、アンコール曲が演奏された。演奏終了後、ある生徒は「全く聴いたことのない曲だったけど、とても良かった」と語っていた。
 続いて実施された史料館見学では、当師団が日本唯一の機甲師団であることから、各国の戦車模型、ジオラマなど戦車関連の品々が館内を埋め尽くしていた。中でも特に注目を集めたのがジオラマで、隊員自らが全て製作し、高い完成度を誇る作品に対して驚きの声が次々と上がり、みんな食い入るように見ていた。
 そして最後に実施された装備品展示では87式偵察警戒車、73式装甲車、89式戦闘装甲車及び90式戦車を見学した。普段見ることのない装備品を目の当たりにし迫力と重量感に圧倒されている様子であった。また、自衛官と一緒に装備品の前で記念撮影をしたり、北海道の方言を教えてもらったりしたからか、ある女子生徒は、「自衛隊は怖いイメージがあったけど、自衛隊の皆さんが優しくて良い印象を覚えた」と話していた。
 今回の見学で、高校生に対し自衛隊をPRし、親近感を抱いてもらい、職業選択の一つとして考慮に入れてもらうこともできた。佐賀地本は今後もこのような部隊見学を企画し、募集対象者に自衛隊への理解を深めてもらうように努めていきたい。

部隊研修支援
〈長野〉
 長野地本(本部長・後藤孝1陸佐)は、北海道の自衛隊に対する知識と理解を深める目的で、2月8日から10日の間、高校の進路指導担当教諭と貢献のあった募集相談員合わせて5名に対する北海道方面への部隊研修を実施した。本研修は、航空自衛隊の定期便搭乗枠を移動手段に使うという定期便体験搭乗事業を活用したものであり、地元の信州まつもと空港から新千歳空港へ民間機で移動し、札幌市内のホテルに宿泊、翌日に陸上自衛隊真駒内駐屯地を見学して最終日に航空自衛隊千歳基地を見学して、定期便(C―1)で入間に戻ってくる計画であった。
 真駒内駐屯地では駐屯地広報班長が、資料館において、北海道を開拓した屯田兵、札幌で編成された歩兵第25聯隊、真駒内に駐屯した進駐軍及び自衛隊の歴史を説明した。研修者は、駐屯地広報班長の熱い語り口から、郷土や部隊に寄せる深い愛着を感じ取った。
 同駐屯地では引き続き冬季戦技教育隊を研修した。この時期は殆どの選手がワールドカップなどに参戦しているため、屋内施設で練習する隊員はごくわずかであったが、部隊の歴史や編成、任務などの説明を受けた。研修者は特に、欧州におけるバイアスロン競技の人気の高さや競技としての面白さに興味を示すとともに、冬季遊撃課程教育や上級スキー指導官教育に対して「自衛隊はそこまで訓練しているのか」と感心していた。
 また、さっぽろ雪まつり会場の、陸上自衛隊第11旅団の雪像制作隊が制作した2体の雪像を見学。大きさの圧倒的迫力と細部まで精巧に作り込まれた高い技術力に全員唖然となっていた。
 最終日は、冬型の気圧が強まり大荒れの天気となり、一番の楽しみであったC―1への体験搭乗が中止となったために、千歳基地での研修を急遽とりやめ、民間航空機の手配をして信州まつもと空港へ帰って来ることになった。
 振り返ると総勢6名の小さなグループであり、研修最終日に起きた不測事態においても、皆落ち着いて額をつき合わせて対応を検討するなど、本研修の目的のひとつに、参加者相互の親近感の醸成を図ることがあったが、この目的は完全に達成されたと感じている。

街頭募集広報
〈山形〉
 山形地本(本部長・鈴木英明事務官)は、2月3~4日、自衛官候補生の5次募集に併せ募集強化を掲げ、山形市内において募集広報を実施した。今年度は、景気回復により自衛官候補生の志願者が減少しており、知恵を振り絞っているが、地本一丸となり任務達成に邁進すべく、各地域事務所だけではなく本部各課室からも人員を投入して街頭募集を実施した。
 街頭では、各部員が歩行者の目に止まるよう、今年度新たに作成した、山形地本オリジナルベストを着用し、氷点下の凍える寒さの中、早朝の始発電車が到着する山形駅周辺や、日中は、小雪が混じる山形市中心市街地で募集広報を実施、街を歩く人からは「まだ募集しているんですか?寒い中ご苦労様です」との激励の声も聞かれ、募集広報に対する理解が感じられた。
 また、参加した本部要員からは、「改めて広報官の苦労が身に染みてわかった」との意見が出るなど、地本一致団結して目標を達成しようとの気迫が感じられた。
 山形地本は「目標達成のため、今後も様々な募集広報活動を展開し、多くの志願者を獲得できるよう努力していく」としている。

任期制隊員就職補導教育
〈群馬〉
 群馬地本(本部長・杉山浩防衛事務官)は2月3日から5日間、新町駐屯地で任期制隊員就職補導教育を実施した。本教育は群馬地域援護センターが担任し、社会・労働情勢等職業選択に必要な知識を付与するとともにビジネスマナー教育及び企業研修を実施し、具体的な就職準備の資とすることを目的に行われ、概ね1年後に任期満了を迎える10名が参加した。初日は援護情勢を援護センター長が、就職準備を援護班長及び援護協会東京支部の主幹が説明。二日目は予備自等制度を即応予備自班長が、ライフプランを駐屯地業務隊の担当者が、スーツの着こなし方を潟Rナカが教育した。また、部外講師によるビジネスマナー教育を実施し名刺交換の要領や、敬語の使い方等を学んだ。三日目は企業研修を行い、富士重工業葛yび褐エ田を見学した。参加隊員からは「一般人の生活の厳しさや社会人マナーを知り大変勉強になった。職業適性検査の結果を今後の就職活動に役立てたい」との声が聞かれた。

防大入校予定者等を支援
〈宮城〉
 宮城地本(本部長・和田良作1陸佐)1月24日、防衛大学校一般前期合格者を対象とした説明会を行い、多くの合格者と父兄が参加した。
 本説明会では、防大人材確保統括官の建設環境工学科香月智教授を招き、防大の特色や知・徳・体を備えた人材育成などの教育理念に関する説明及び模擬講義が行われた。模擬講義では、教授の専門である群れをなして行動する生物の行動パターンによる最適化のシミュレーションによってダム等の設計を行う最適設計工学の理論を簡単に説明するとともに、そのシミュレーションから社会集団における進化の必要性や理想的なリーダーシップまで導き出し、将来の幹部を育てる防大でなぜ大学教育が必要なのかを熱く語った。
 その後、防大卒業生の後藤2陸尉と宮城県の防大父兄会「萩の会」会員も交えて行われた懇談では、大学生活や校友会活動などの興味深い話や、入校にあたっての心構えなどの親身なアドバイスに参加者一同、真剣に耳を傾けていた。
 参加者は、説明会終了後も会場に残り、個別の疑問や不安に対する懇切丁寧なアドバイスを受けた。また、防大の試着用の制服に袖を通し、入学後の姿に思いを馳せながら顔をほころばせつつ、一様に希望に満ち溢れた顔つきで、目を輝かせながら会場をあとにした。
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〈愛知〉
 愛知地本(本部長・杉山利行1陸佐)は、2月8日、この春防衛大学校へ入校予定の若者11名及びその保護者等6名の17名に対し、防大で行われた学校説明会への参加支援を実施した。防大に到着した後、参加者達は記念講堂に移動。合格した喜びからか、笑顔で受付を済ませ、参加者は談笑しながら、和やかな雰囲気の中、説明会が始まるのを待った。
 防衛大学校人材確保統括官の挨拶、教育課程、訓練課程、学生生活の概要説明及び全体説明が行われた後、図書館、総合体育館、学生舎等の施設の見学、本科学生との懇談などが行われ、学校を訪れた参加者に対し、分かり易く丁寧な説明・案内が行われた。
 参加者が写真を撮り合ったり、校内を笑顔で見学する姿も見られ、あたたかくアットホームな雰囲気の中、参加者のたくさんの笑顔に包まれながら見学会は無事終了した。車両での遠距離移動、深夜帰宅という長時間にわたる日程となったが、「実際に現地に行って話を聞き、施設を見ることによってイメージが変わりました」「施設も充実していてとても良い」等、防大に好印象を持つ声が多く聞かれた。 また、昨年夏に行われた防大オープンキャンパスに参加した学生からは、「オープンキャンパスの時とは気持ちがまったく違う。やっとここまで辿り着いた感じです。入校したら全力で頑張ります!」と、力強く頼もしい意見も聞かれ、本見学会の目的を達成するとともに、参加者同士の仲も深められた有意義なものとなった。
 愛知地本は、「多くの優秀な人材を確保するため、各種見学会・説明会等において引き続き真心込めた活動を行っていく」としている。
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〈富山〉

 富山地本高岡事務所(所長・妹尾1陸尉)は2月1日、高岡市内のホテルニューオオタニにおいて、今春、防衛大学校に入校予定の2名に対して元海上幕僚長の杉本正彦氏から激励の言葉を頂いた。
 講演の為富山県に帰郷された機会を捉え打診したところ、母校(県立高岡高等学校)の後輩のため、快く引き受けてくださり今回の激励の機会が実現した。質問を交えて約20分の懇談で、「幹部自衛官に必要な資質は何ですか」と「年齢の上の部下に対しての対応はどうすればいいですか」と二つの質問に、「若いうちに英語と日本の歴史をしっかりと学んでおく事と何事においても誠実に対応する事」と答えられた。杉本氏からの質問で陸・海・空のどの自衛官を希望しますかとの問いに二人はきっぱりと「海上自衛官です」と答えた。懇談を終えた二人は「オーラが凄かったです、記念になりました。立派な幹部自衛官を目指します」と語った。


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