防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   915号 (2015年9月15日発行)
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ネパール国際緊急援助活動の部隊に第1級賞状授与
国際協力活動に多大な貢献
 9月2日、防衛省副大臣室でネパール国際緊急援助医療援助隊(隊長・中川博英1陸佐)、ネパール統合運用調整所(所長・吉浦武志1陸佐)にそれぞれ、左藤章防衛副大臣から「ご苦労さまでした」等の労いの言葉とともに副賞の楯を添え第1級賞状が授与され、両隊指揮官が拝受した。
 両隊は今年4月25日に南アジアのネパールで発生したマグニチュード7超の大規模な地震に伴い中谷元防衛大臣が発出した国際緊急援助活動の実施に関する自衛隊行動命令に従い、ネパールの首都カトマンズを中心に約1ヵ月間活動した。ネパール国際緊急援助医療援助隊は、ネパール政府のニーズを踏まえ多国間調整所でネパール統合運用調整所が調整した内容に基づき、約3000名の被災者診療を実施したほか、トリブバン大学で職員と学生に被災者のメンタルヘルスに関する講義、メラムチで防疫活動を行った。今回の受賞は、これらの活動が、日本の国際協力活動に多大に貢献し、防衛省・自衛隊に対する国内外の評価を高め理解と信頼を深めた功績を顕著と認めたことに拠る。

MCAP15開催 アジア太平洋地域多国間プログラム
HA/DRの民軍連携について21ヵ国の佐官クラス等が会合
 8月30日〜9月4日にかけて陸上幕僚監部が主催する「平成27年度アジア太平洋地域多国間協力プログラム(MCAP15)」が東京、仙台で行われた。同事業は陸上自衛隊が主催する多国間協力推進の手段として、地域各国に共通する課題に対する多国間による具体的な協力・取組みを促進し、もって地域の安全保障環境の安定に寄与する事を目的として平成14年から毎年開催されている。今年は米国、豪州、ベトナム、ネパール等アジア太平洋地域等から21カ国の佐官クラス25名と、WFP、JICA、外務省等の機関、防衛省からは内局、統幕、中央即応集団、研究本部等の関係者が参加した。
 今年は「HA/DR(人道支援・災害救援)における民軍連携」がテーマで、一行は、8月31日に東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台市閖上地区および荒浜地区を訪問、9月1日には東京都立川市で「九都県市合同防災訓練」の研修を実施した。翌2日と3日は都内で本会議を開催し、大規模災害対処時における多国間協力の場面を捉え、多国間調整や民軍連携に係る内容について討議がなされた。
 陸幕運用支援・情報部運用支援第二班長笹島昭佳1陸佐が議長を務めた全体会議では、ネパール国陸軍ラワル大佐が今年4月に発生したネパール地震を題材に基調講演を行った。続いて元国連WFPアジア地域局長の忍足謙朗氏による2013年のフィリピン台風災害における活動について、最後にネパール国際緊急援助医療援助隊隊長として実際に指揮を執った第12後方支援隊(新町)隊長・中川博英1陸佐がその活動成果をプレゼンテーションした。混乱する状況の中、「初動において、関係機関や軍と連携しつつも部隊として密度のある情報収集を自ら行う事が重要だ」「診療所等で現地住民との信頼関係を重視することで安定した作戦環境を作った」等の報告があり、聴講者は熱心に耳を傾けていた。
 2日間のグループ討議と全体討議では活発な意見交換が行われた。閉会を前にMCAP15事務局長の陸上幕僚副長・山之上哲郎陸将が「今回の成果を各国が持ち帰り、多国間で事象に対し平和的に解決し、地域の平和と安定のために寄与できる大きな力にして頂きたい」と統括した。
 MCAPは、各国との信頼関係を醸成し、ADMMプラス(拡大ASEAN国防相会議)等の防衛省全体の取り組みへの協力を視野に、平素から地域秩序を形成する試みの一つとして、益々その意義が大きいものとなってきている。

日本の子供達から応援メッセージ
南スーダン派遣施設隊「サプライズに感動」
 7月29日・30日に東京都千代田区にある中央合同庁舎第4号館で行われた、内閣府(国際平和協力本部)主催の「霞が関子供見学デー」に参加した子供達からの応援メッセージが、南スーダンの派遣施設隊(隊長・山下博二1陸佐)へ届けられた。
 メッセージは、約200名の小・中学生が書いたもので、日本の国旗や隊員達の絵とともに、心のこもった応援メッセージが綴られており、全隊員が見る事ができるように宿営地内に掲示されている。
 メッセージを見た女性隊員は「メッセージを読んでるうちに涙腺が緩みました。引き続き頑張ります」と感謝の気持ちを述べ、また、男性隊員の一人は「日本の子供たちからの熱いサプライズメッセージを見てとても感動しました。これからも、日本そして南スーダンの子供たちの未来のために、最後までしっかりと活動していきたい」と更なる決意を語った。

各国群の能力向上に貢献
国連初のプロジェクト
ケニアに11名派遣(陸自)
 陸上自衛隊は9月7日から10月16日までの6週間、東アフリカ・ケニアのナイロビに所在するケニア国防省下の独立機関「国際平和支援訓練センター」における「国連アフリカ施設部隊早期展開プロジェクト(試行訓練)」に、施設学校と5方面隊から計11名(派遣要員指揮官・岡崎倫明3陸佐=施設学校企画室)の重機操作教官等を派遣している。
 同プロジェクトは、新規派遣や増員時にアフリカ諸国が指揮所や宿営地整備等を担う工兵部隊を早期展開する能力を高める目的で行われている。国連の主要課題の一つであるため、その解決策として昨年9月のPKOハイレベル会合で安倍晋三首相が提案、実現した。外務省が重機購入資金等の原資として約38億円を国連の信託基金へ拠出し防衛省は施設科要員を派遣と、資金拠出+人材派遣をパッケージで行う点が大きな特色で、国連初の試みとなる。
 今回の試行訓練にはケニアと周辺諸国から計10名の工兵部隊隊員が被教育者として参加。中型ドーザ、油圧ショベル、バケットローダー、グレーダーを用い、整備教育と座学による操作教育を1週間ずつ行ったのち、各重機に教官と被教育者が同乗して4週間にわたり操作を教育する。
 岩田清文陸上幕僚長はプロジェクト開始にあたり「陸上自衛隊は技術貢献国として技術の高さを国連から期待されている。また、アフリカで最初の試みでもあり、そうした期待に応えて欲しい」などと要望。出国前、岡崎派遣要員指揮官も陸自施設科部隊の工兵部隊としての能力が各国から高く評価されていることに触れた上で、「我々の持てる技術をしっかり教えていきたい。ひとり一人のレベルを等しく上げるため、被教育者が理解するまで何回も何回も教えます。解ってもらえるための努力を惜しまず、きめ細やかな教育をします」などと、国連初プロジェクトに掛ける意気込みを力強く語った。

ミャンマーから4名受け入れ
〈空自航空気象群〉
 航空気象群(司令・塩田修弘1空佐=府中)は、8月4日〜5日、気象分野における能力構築支援の一環としてミャンマー空軍研修者の部隊等研修を支援した。
 能力構築支援は非伝統的安全保障分野の人材育成や技術支援などを通じて対象国の対処能力を向上させることで、地域の安全保障環境の一層の安定化を図ることを目的とし、防衛省は平成24年から実施している。
 航空気象群は、今年1月にミャンマー空軍基地に3名の要員を派遣し、航空気象セミナーで航空自衛隊における気象業務の概要等を説明した。今回は、府中基地及び入間基地でミャンマー空軍気象要員の空自気象部隊等研修を受け入れることで、同空軍が予定する空軍気象部隊新設に資すると共に、ミャンマー空軍との関係強化を図り、我が国を取り巻く安全保障環境の安定化・改善に寄与することを目的として実施した。
 ミャンマー空軍4名に対し、航空気象群本部は航空自衛隊気象部隊の概要を、中枢気象隊は航空自衛隊で実施している気象業務の概要を説明するとともに、入間気象隊は飛行隊等への気象支援要領等を実地に紹介した。また、意見交換の場では、気象業務に関する活発な質疑応答がなされた。
 これにより、ミャンマー空軍の気象業務に関する基礎的能力の向上に寄与し、両国の協力関係の強化を図ることができた。

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