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自衛隊ニュース   914号 (2015年9月1日発行)
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米国防次官と会談
〈中谷防衛大臣〉
 中谷元防衛大臣は8月17日、大臣室で、ワーマス米国防次官の表敬を受けた。
 ワーマス次官の韓国訪問直後ということもあり、冒頭、朝鮮半島を含む地域情勢等について意見交換が行われた。ここでは、5月にシンガポールで開催されたシャングリラ会合において実現した4年ぶりの日韓国防相会談に係わる米国の尽力について中谷大臣から改めて感謝が述べられたほか、北朝鮮の核や弾道ミサイル開発等を念頭に、安保法制の整備やガイドラインの改定といった日本や日米で推進する政策がこれらの抑止に一層効果を発揮することで意見が一致した。また、中国の東シナ海ガス田開発についても言及があった。
 そのほか会談では、米軍普天間基地の移設に関する日本政府と沖縄県との集中協議や米軍のハワイや沖縄での事故等が話題に上った。大臣との会談後は西正典事務次官、徳地秀士防衛審議官との会談が相次いで行われ、西次官とは地域情勢についての意見交換や東南アジア諸国への能力構築支援、徳地審議官とは今後の日米のシームレスな協力について幅広い議論が行われた。

第70期幹部高級課程、第61期指揮幕僚課程
入校行事
 〈陸自幹部学校〉
 8月7日、東京都目黒区にある陸上自衛隊幹部学校(学校長・深津孔陸将)では、第70期幹部高級課程及び第61期指揮幕僚課程の入校行事が同校大講堂で、陸幕副長の山之上哲郎陸将を始め歴代学校長など多くの来賓を招き厳かに執り行われた。深津学校長は「創造と挑戦の気概を持て」「徳操を養い、人格を修養せよ」の2点を両学生に「軍種のプロ、国家の軍事専門家たれ」とAGS学生に「現実の作戦環境に柔軟に適応しうる能力を涵養せよ」とCGS学生に要望した。また山之上陸幕副長は「国の内外で我々の同僚たちが極寒又は酷暑の現場で、或は各級の司令部等で緊迫感を持って任務に励んでいる時に、諸官たちは本校で修学に専念することとなる。これは、陸自のそして国家の将来を諸官たちに託すからこそ、陸自最高学府の本校入校という機会と時間を与えているのである」「学生相互の友情のみならず、国家間の相互理解を深め、強固な信頼関係を構築する良い機会でもあり、各留学生を心から歓迎する」などと訓示した。
 AGS(幹部高級課程)へは、海自及び空自の受託学生各1名を含む18名が入校。陸上防衛戦略コース・情報コース・総合兵站コースに分かれ約25週間学ぶことになる。「自分ならばどうするか、なぜそうするか、具体的にどうするか」を考えることを習性化し「上級の指揮官及び幕僚としての資質を向上するとともに、師団等以上の部隊運用に必要な知識及び技能を修得させる」(根拠・陸上自衛隊の教育訓練に関する訓令)。
 CGS(指揮幕僚課程)へは、空自の受託学生1名、モンゴル国、タイ王国、インド、パキスタ・イスラム共和国、初となるグレートブリテン及び北アイルランド連合王国から各1名、大韓民国から2名、アメリカ合衆国から4名の留学生を含めた94名が入校。これから約2年間かけて「上級の指揮官及び幕僚としての資質を養うとともに、主として師団等の部隊運用に必要な知識及び技能を修得させる」(根拠・陸上自衛隊の教育訓練に関する訓令)。
 入校式の最後には今年3月に出来たばかりの学生歌を全員で斉唱。着隊して日もないのに、歌詞を見ずに大声で歌うその姿に、入校への決意を見た気がした。

富山駐屯地に係る要望書を受領
〈原田大臣政務官〉
 8月20日、富山県自衛隊支援議員連盟会長米原蕃以下5名が防衛省を訪れ、「陸上自衛隊富山駐屯地の拡張及び周辺地域の道路整備」に関する要望書を持参し、原田憲治防衛大臣政務官が受領した。
 要望書には「防衛や災害の対処に万全を期すため大型ヘリコプターの離発着が可能となるよう施設を拡張するとともに、駐屯地の進入路の拡幅及び増設を図ること」「駐屯地拡張の際には近隣地域の安全確保のため、駐屯地周辺の道路の整備に対し支援すること」「早期整備に向けて、用地取得費など関連予算措置と切れ目のない事業の実施を行うこと」等が盛り込まれており、原田政務官は「災害派遣等において進入路やヘリポートの拡幅は必要」と前向きな発言を行った。

魁の風
〜中央即応集団〜

Central Readiness Force
南スーダン(第8次要員)
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UN施設外活動開始
 UNMISS派遣施設隊第8次要員(隊長・山下博二1陸佐)は、7月13日、ジュバ市内の幹線道路の一部である市場とUNハウス間の道路整備を開始した。
 同道路は、ジュバ市内でも極めて交通量の多い道路で、ジュバ市民の生活用水及び国連で使用される生活用水の運搬道路等となっており、使用頻度の高い重要な道路である反面、道路には約300を超える大小のくぼみが存在する等、路面及び排水状況が悪く、早期の補修整備が望まれた道路である。
 補修・整備は、器材小隊と1個施設小隊が担当し、ダンプ約200台分(約600立米)の赤土(マラム)を使用し、長さ約6km、幅約20mの道路の路面形成、転圧をするものである。
 活動開始にあたり山下隊長は現場視察を行い、「活動を開始して約1ヵ月となりUN施設外活動を開始するが、更に気を引締めて、砂埃と暑さ、そしてスコールと劣悪な環境の中ではあるが、日本代表としての誇りと、地域住民との和を保ちながらも、安全に留意して活動せよ」と隊員を激励した。
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孤児院慰問
南スーダン派遣施設隊第8次要員は、8月1日、南スーダンの首都ジュバ市にあるCCC(Confident Children out of Conflict)孤児院の慰問を実施した。
 慰問には、曹友会の役員をはじめ16名の隊員が施設を訪れ、竹馬、けん玉、折り紙などの日本の伝統的な遊びの他、なわとび、バレーボールなどの簡単なスポーツを通じて、子供たちとのコミュニケーションを深めた。
 孤児院への慰問は、第1次要員から継続して5回目となる。日本隊は今後もジュバ市内の孤児院など訪問・慰問し、日本の文化紹介やスポーツ交流を行う予定である。

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