防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   911号 (2015年7月15日発行)
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各地で候補生修了式
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自信と気迫に溢れ!
〈特科教導隊〉
 特科教導隊(隊長・小野真嗣1陸佐=富士)では、6月27日、砲友会会長・新井昇氏、御殿場市議会議員・大窪民主氏、小山町議会議員・阿部司氏を迎え「自衛官候補生課程修了式」を実施した。
 見事に成長し修了式に臨んだ自衛官候補生(55名)は、自信と気迫に満ち溢れ、充実した3ヶ月であったことを証明してくれた。
 3ヶ月前の入隊式では、馴れない集団生活、訓練への不安、自衛官になることへの思いなどが入り交じり、彼らを頼りなげに映していた。
 そんな彼らの成長は、各種訓練で見ることができた。降雨の戦闘訓練では、雨をものともせず、濡れた地面に突っ伏し、同期を気遣いながらの前進。
 徒歩行進では、照り付ける太陽を味方につけるほど、彼らは心身ともに強くなっていた。
 肩に食い込む銃の重さも、踵にできたマメにも弱音を吐くことなく、元気いっぱい歩く姿は、教官の心を熱くしていた。
 多くの試練を克服して得た自信と気迫、その中で育んだ同期の絆は何よりもの宝ではないだろうか。7月からは新隊員特技課程が始まる。
 試練が尽きることはないが、自衛官候補生課程で培った精神を失うことなく、自衛官として、もっともっと大きく成長して欲しい。
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1200名が卒業
〈東部方面混成団〉
 東部方面混成団(団長・高橋正州1陸佐=武山)で実施する一般陸曹候補生課程及び自衛官候補生課程の卒業式が、6月27日(第1機甲教育隊・第117教育大隊)と30日(女性自衛官教育隊)でそれぞれ行われた。
 卒業式には、自衛隊協力団体、各地本長、駐屯部隊長等のほか、多くの父兄が訪れ、たくましく成長を遂げた男女1200名の門出を祝った。
 高橋団長は訓辞において、「自衛隊の陸曹・陸士は世界一優秀であることを自信と誇りとして、一生懸命、仕事をし、活躍することを期待する」と述べ卒業生を激励した。
 卒業生と来場者を合わせ2600名以上が参加した第117教育大隊の卒業式では、学生代表(一般陸曹候補生・大平聖)が堂々とした面持ちで「宣誓文にある身をもってという言葉の重さを胆に銘じ、心技体を備えた自衛官になります」と答辞をし、約3カ月間の教育を経て、一回り大きく成長した姿を見せた。
 東部方面混成団で教育を修了した卒業生1200名は、夢と希望を持って、7月1日にそれぞれの後期部隊へと出発した。
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自信に満ち溢れ巣立つ
10特連
 第10特科連隊(連隊長・上田俊博1陸佐=豊川)は6月27日、豊川駐屯地体育館で、豊川市長をはじめ、多数の来賓及び自衛官候補生の家族が見守る中、平成27年度自衛官候補生課程教育修了式を挙行した。
 自衛官候補生112名は、約3ヶ月間の厳しい基本教育を修了し、自信に満ちあふれた表情で式に臨み、松崎大地候補生が代表して修了証書を受領した。引き続き、褒賞状の授与、伊藤翔三朗候補生指揮の下、修了申告を実施した。執行者(連隊長)は「諸官は、入隊時に示した要望事項を具現実行するとともに、『本教育を乗り切り、無事に修了式を迎える』という目標を達成したものと認める。今後は、本教育で修得したことを実践し、部隊・場所は違えども、苦労と感動を共にした同期との絆は永遠であり、お互い助け合い、切磋琢磨してもらいたい。そして、更なる飛躍を期待する。(要旨)」と激励の式辞を述べた。また、ご来賓から心温まるご祝辞を頂き、盛大な式となった。
 候補生を代表して、溝上敏平候補生が「厳しい訓練の中、昨日よりも今日、今日よりは明日と成長することができ、自分でも驚くほど自信がつきました。今日まで学んだ事を糧とし、日々鍛錬を怠らず一層の努力をしていくことを誓います(要旨)」と力強く答辞を述べた。引き続き、隊員食堂に会場を移して行った祝賀会食で家族は、逞しく成長した我が子の姿に目を見張り、限られた時間の中で楽しそうに会話を交わしていた。また、駐屯地太鼓部(三河陣太鼓)の演奏を楽しむなど、終始和やかな雰囲気で会食を終えた。
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双子、旅立つ
〈8特連〉
 第8特科連隊(連隊長・竹内哲也1陸佐=北熊本)は、6月28日北熊本駐屯地において自衛官候補生課程修了式を挙行し、双子の兄弟を含む76名が晴れて本課程を修了した。
 兄弟(兄・宮本翔「かける」弟・宮本翔太「しょうた」)は熊本県下益城郡美里町の出身で熊本県立熊本農業高校を卒業後、兄弟で陸上自衛隊を志願し、勇躍入隊した。兄弟は、他の同期と共に、3ヶ月の厳しい訓練を乗り越え無事に、今回の修了式を迎えた。
 今後は、生まれて初めて2人別々の道(職種)を進み、新隊員特技課程で、自衛官としての特技を身に付けることとなるが、同期の絆+双子の絆で更に活躍してくれることを期待する。
 兄・翔は「この、自衛官候補生教育期間中に学んだことを活かし立派な自衛官になりたい」と述べ、弟・翔太も「私は、国民の為に少しでも役に立ちたいと思い自衛隊を志願しました。これから、立派な自衛官になりたい」とそれぞれ抱負を述べた。その名前のように!「翔け」宮本兄弟!

パプアニューギニア軍楽隊に能力構築支援
〈陸自中央音楽隊〉
 6月23日〜8月7日迄の間、陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・武田晃1陸佐=朝霞)はパプアニューギニア国防軍からの要望を受け、吹奏楽編成の軍楽隊新編に必要な機能を付与する能力構築支援として、同国からアイナ・ニキ陸軍大尉とロバート・ナンベンガ陸軍伍長の軍楽隊要員2名を受け入れている。
 同国防軍は、現行のパグパイプ及びドラムからなる十数名の軍楽隊の他に、今後本格的な吹奏楽編成の軍楽隊を新編し、2018年に同国で開催されるAPEC首脳会合における式典での演奏を目標としている。中央音楽隊はそのために必要な教育訓練に係る支援を今後も継続して行う。
 防衛省・自衛隊はこれまでに様々な能構築発支援事業を行ってきたが、今回のような軍楽隊育成支援は初めてであり、世界的にも非常に珍しいケースである。
 両氏は6月28日、東京芸術劇場コンサートホールで開催された「陸上自衛隊中央音楽隊創隊64周年記念第145回定期演奏会」で、演奏会当日のリハーサルから本番までの流れを研修した。ニキ大尉は「これまでに聴いた演奏(吹奏楽)の中で最も素晴らしく、編成も最も大きかった」と述べ、ナンベンガ陸軍伍長は「演奏を含め準備から撤収まで各隊員がそれぞれの役割をよく理解していると感じた」と、両氏とも世界有数の音楽隊の能力の高さに大変感心した様子だった。
【武田隊長がABA名誉会員に選出】
 また、アンコール前に武田隊長に対しABA(アメリカンバンドマスターズ・アソシエーション)名誉会員証の贈呈式が行われた。名誉会員選考委員ブルース・ジルクス氏は「本贈呈は長年武田隊長が行ってきた吹奏楽界に対する貢献と日米交流・発展への証である」と祝辞を述べた。

第47回定期演奏会
〈陸自中部方面音楽隊〉
 中部方面隊(総監・山下裕貴陸将=伊丹)は、6月12日兵庫県立芸術文化センター(兵庫県西宮市)において招待及び一般公募合わせて約2000の聴衆を前に中部方面音楽隊第47回定期演奏会(隊長・樋口2陸佐)を実施した。
 特に今年は日米共同方面隊指揮所演習(YS—69)を担任することから、ゲスト指揮者に座間・在日米陸軍軍楽隊長「マーヴィン・カードー上級准尉」を迎え日米友好をテーマに日米両国の楽曲や昨年陸上自衛隊に初めて採用された声楽要員である「歌う戦士」鶫真衣1陸士の歌曲を取入れた公演となった。
 特にアンコールでは、「乾杯の歌」等3曲を披露しその歌唱力をもって聴衆を圧倒、最後は、盛大な拍手が鳴り止まずスタンディングオベーションの中、大成功の内に終演を迎えた。
 終演後、聴衆は口々に「すばらしい演奏会だった」、「歌も素晴らしい、歌姫の歌声に感動した」と感想を述べながら会場を後にした。

開隊39周年行事
〈海自大湊音楽隊〉

 今年開隊39周年を迎えた大湊音楽隊は5月10日に記念式典を挙行した。また、それに先立つ4月29日、非公式ながら59年前に大湊音楽隊が産声を上げたむつ市宇田町町内会館において、開隊記念懇談会を行った。懇親会には総勢約60名が参加し、音楽隊ゆかりの場所で大湊音楽隊の今までの歩みを振り返りながら、隊員とその家族、友人が交流を深めた。今回は、子供の参加が多く、元気な声で盛り上がりをみせるなか、隊員がそれぞれの家族を紹介し、職場では見ることのできない、父親・夫としての一面を覗かせた。
 来年は、開隊40周年という記念すべき年を迎えることから、音楽隊の任務の1つである「士気高揚のための音楽演奏」の充実を図り、大湊地区に勤務する隊員と家族に向けて、演奏する機会を増やして、バンド全体はもちろん、小編隊のアンサンブル演奏も拡充し、様々な形態での広報演奏を展開する計画である。
 隊員達は、これら数多くの企画、計画の実現に向け、方策を語り合い、士気高く職務に邁進すべく、気持ちを新たにした。


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