防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   907号 (2015年5月15日発行)
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盛大に創立記念行事
〈下志津駐60周年〉
 4月29日、昭和の日に、千葉市若葉区若松町に所在する陸上自衛隊下志津駐屯地(駐屯地司令・藤田浩和陸将補)において、駐屯地創設60周年記念行事が行われた。
 この行事は、「つつじ祭り」の愛称で親しまれており、16000名が駐屯地を訪れた。
 記念式典に引き続き、60周年を記念して特別に航空自衛隊のT—4による祝賀飛行や第1師団第1戦車大隊の10式戦車が観閲行進で勇姿を披露した。その後、陸上自衛隊高射特科部隊の全装備品を使用した迫力満点の対空戦闘訓練展示が行われ、訪れた多数の人々を魅了した。
 また、高射学校音楽隊及び太鼓による演奏、車両の体験試乗等、アトラクション会場では終日長蛇の列ができ、賑わいを見せていた。
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〈44普連45周年〉
 第44普通科連隊(連隊長・濱田剛1陸佐=福島)は4月11日に連隊創隊45周年記念行事を挙行した。
 連隊OB会獅子の会・木村道男会長をはじめとした来賓を迎えて行われた式典で、濱田連隊長は、「先人が築き上げた実力と伝統を継承すべく、心身を鍛え、技能を磨き、いかなる困難な状況にも耐える強靭な体力と精神力をもって、『獅子奮迅ここに有り』と国民・県民にも誇りいただける精強な部隊をめざし、努力することを誓う」と式辞を述べ獅子連隊の更なる団結の強化と精強化を促した。また、連隊OB会獅子の会・木村会長からは「諸先輩の言葉を胸に刻み任務に邁進していただき、精強獅子連隊をお祈りします」との祝辞があった。
 式典終了後、観桜会(家族の日)として、各中隊ごと様々なイベントなどを企画して家族等との交流を図り、隊員家族共々創隊記念を祝った。
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〈36普連53周年〉
 第36普通科連隊(連隊長・近藤力也1陸佐=伊丹)は、平成27年3月8日、伊丹シティホテルにおいて「連隊創立53周年記念行事」を挙行した。今回53回目となる"さぶろくの祭典"「36連隊創立記念行事」は例年にも増して、パワーアップした内容で行われた。伊丹市長を始め多数の来場者を迎えた懇親会では、墨絵師「御歌頭」氏が作成した、さぶろく戦士のイメージ画「真田幸村と自衛隊」の完成披露から始まり、披露した瞬間、会場からは大きなどよめきと、拍手が巻き起こった。続いて格闘練成隊による格闘展示が行なわれ、来場者はその迫真の展示に息を呑んでいた。
 展示終了間際に練成隊は連隊長に勝負を挑んだが、全員が気を抜いたスキに連隊長が急襲、練成隊を叩きのめすと会場からは割れんばかりの拍手が送られた。その後、さぶろく戦士は真田幸村軍に扮した隊員との死闘も互角に渡り合い、真田軍から受け継ぐ「大阪を護る者」としての使命を再認識。最後の締めは36普連OB会長による勝鬨で、式は大盛況の内に幕を閉じた。

入間基地ランウェイウォーク2015
 4月25日、恒例の「入間基地ランウェイウォーク」が航空自衛隊入間基地(司令・山本祐一空将補)で行われた。
 今年で10回目となるこのイベントには、約4・6倍の抽選により選ばれた東北から九州の約1000人が参加。往復4キロ、幅45メートルのランウェイをしゃがんだり小走りしたり逆走しながら楽しんでいた。山本基地司令の挨拶の「このランウェイは単なる飛行機の離発着する道というだけではなく我が国の平和と安定という崇高な栄光へ続く道である。そしてその先のゴールにはカレーがある」を目指してほぼ全員が歩き切った。
 「ねりついたタイヤ跡など、普段見る事ができない物が見られて本当に幸せ」等と、参加者たちは様々な思いを胸に初夏を思わせる様な「熱い」一日を送っていた。

オスカー獲得
日本管打・吹奏楽アカデミー賞
〈空自航空中央音楽隊〉
 空自航空中央音楽隊(隊長・水科克夫2空佐=立川)は「2014年度 第25回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞演奏部門」を受賞した。同賞は国内外を問わず、年間を通じ吹奏楽及び管打楽器の分野に関する特に優れた活動に対し表彰されるもの。航空中央音楽隊は、昨年の航空自衛隊創設60周年記念演奏会(同隊に加え各地の空自音楽隊からも参加)をはじめ、国内外における長年の多岐に渡る活躍を称えられ受賞した。自衛隊音楽隊としては第18回に陸上自衛隊中央音楽隊、第24回に海上自衛隊東京音楽隊が同賞を受賞しているが、「該当者なし」という年もある厳格な賞だ。
 4月29日には都内で表彰式が行われ、同賞選考委員会から"オスカー像"を贈呈された水科隊長は笑顔で「権威ある賞をいただき誠にありがとうございます。優秀な隊員と一緒に、指揮者として何が出来るかを考え演奏のレベルを向上させています。(権威ある賞等に)認めていただけるような演奏をこれからも続けて参ります」等と挨拶した。
 水科隊長は4月に入って受賞の報を受けたという。「4月22日にはCD『究極の吹奏楽〜伝説編』も発売され、Amazonや楽天のブラス部門で売上げ第1位と好評です。春から幸先が良いです。60周年記念演奏会を選考委員の方にも聞いていただいていたようで、その評価が受賞の理由として大きかったとのこと。隊員の士気も上がります」(水科隊長)。6月6日の第53回定期演奏会、7月10、11日の陸海空自衛隊合同コンサートを控えたタイミングで朗報がたて続いただけに、言葉も弾む。部隊の日々の努力が権威ある賞の受賞という形で報われた喜びに、目を細め笑顔を絶やさず語る水科隊長の表情がとても印象的だった。

Kサクソフォーン
コンクール第1位
〈陸自中央音楽隊〉
 陸自衛中央音楽隊(隊長・武田晃1陸佐=朝霞)所属の高石浩貴3陸曹が、「Kサクソフォーンコンクール2015」(主催・一般社団法人K国際音楽コンクール)において、一般の部で第1位、総合の部であるグランプリで第3位に輝いた。
 当コンクールは既にプロとして活躍する人や将来プロを志す学生達が年齢問わず多く参加し、さらなるステップアップを図れるコンクールとして今回初めて開催された。高石3陸曹は学生時代の恩師がSNS上で紹介していたのを見て参加を決めた。5月10日には受賞者による演奏会が行われた。黒のシャツと革パンツ姿の高石3陸曹は音楽隊の時とはひと味違った雰囲気で登場。2楽章からなる「トマジ・コンチェルト」を熱演し、伴奏者と息の合った演奏で会場を魅了した。
 高石3陸曹は「今回の受賞は部隊の方々にサポートして頂いたおかげであり、また自身の努力が認められた事が素直に嬉しいです」と受賞の喜び語った。また「音楽家として自分の価値を確立していくこと」という審査員からのアドバイスを胸に「今回の経験を活かして部隊でがんばっていきたい」と抱負を述べた。

雪月花
 「現場百篇」という言葉が好きだ。警察の事件の解決は現場にあるということらしいが、日常の勤務でも該当するように思う。特に最近は何でもかんでもメールで済まそうとする。たしかに時間と手間はかからないがそれ以上に失うものがあるような気がする。弊社の場合でも各方面から投稿原稿を沢山いただく、確認したいことが出た時など「じゃあ直しはメールかFAXで送ってください」。眼と鼻の先の人とこんなやりとりが普通になっている。「どうして直し原稿を貰いに行かないの?」「送ってくれると言っていますので、先方さんもその方がいいと言っています」。筆者は相手さんに多少迷惑でも原稿を口実に押しかける。顔を合わせれば原稿の手渡しがすんでも雑談にお付き合いしてもらえる。人事のことまで故意かうっかりか口を滑らせてくれることもある。こうして仲良くなった人で偉くなられた方もたくさんおり退官後もお付き合いをいただいている。郵送しないで掲載紙を届けに行った不動産広告のクライアントさんの場合には「まだ正式ではありませんが春には練馬で一戸建てをかなり販売します、A社さんもこの近くにマンションの計画があるようですよ」。コーヒーをご馳走になりながら次の広告営業のヒントを貰ったことは何回もある。メール、FAX、郵送では「送信」で終わってしまうものが足を運ぶことにより次に展開出来るのだ。「現場百篇」は人生の到るところで通用する。

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