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自衛隊ニュース   903号 (2015年3月15日発行)
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Cope North Guam2015
空自が日米豪共同訓練に参加
 2月11〜27日まで米国グアム島アンダーセン空軍基地、北マリアナ諸島サイパン島、テニアン島、ロタ島及びファラロン・デ・メディニラ空対地射場並びに同周辺空域で日米豪共同訓練「Cope North Guam2015」が行われた。
 航空自衛隊からは第8航空団、第6航空団、航空救難団、警戒航空隊、第1輸送航空隊、航空機動衛生隊の計約460人がF—2A、F—15J/DJ、U—125A(捜索訓練で初参加)、E—2C、C—130H及びKC—767の計約20機を伴い参加。米空軍・海軍は戦闘機約50機と輸送機等約10機、豪空軍は戦闘機・輸送機等合わせて約10機が参加し、防空戦闘訓練、航空輸送や物量投下等のHA/DR(人道支援・災害救援)訓練、戦闘機同士の戦闘機戦闘訓練や空対地射爆撃訓練などが実施された。また、今回は初の試みとして、HA/DR訓練において患者を他地域の病院へ搬送する航空患者搬送訓練も行われた。

儀じよう通算2500回
第302保安警務中隊
スウェーデン国防軍最高司令官が受礼、
河野統合幕僚長が立会
 3月3日、スウェーデン国防軍最高司令官スベルケル・ヨーランソン陸軍大将を受礼者、統合幕僚長・河野克俊海将を立会者に、陸自警務隊(隊長・山内大輔陸将補)隷下の第302保安警務中隊(隊長・高橋太亮3陸佐)による儀じようが防衛省儀じよう広場で行われ、同隊による儀じようが通算2500回に達した。
 河野海将とヨーランソン陸軍大将はその後、統幕長室などで、当日朝にミサイル発射事案が起こった北朝鮮や予断を許さぬウクライナをはじめ日—スウェーデン相互の周辺地域の情勢認識を伝えるなど有意義な会談を行った。
 国際儀礼に基づく各国共通の儀式である儀じよう。各国要人は皇居や迎賓館、首相官邸などでも同隊の雄姿を目にし、日本の印象を心に刻む。昭和32年10月1日、観閲式における岸信介首相に対する特別儀じようを皮切りに、国内外の要人を迎え年平均約50回、約58年間で2500回。同隊は全自衛隊のみならず日本国代表の誇りを胸に長きに渡り重責を担ってきた。
 レーガン米大統領来日、昭和天皇大喪の礼など歴史的な人物や出来事に携わる半世紀を経て迎えた節目の儀じよう。長い隊史の中で先達が育んできた伝統を継承し、真摯な姿勢で儀じようを続ける同隊を讃える声は多い。節目の儀じよう直後、山内警務隊長は「安倍首相から(同隊の)儀じようは世界一。色んな場面で儀じようを見せたいと、お褒めの言葉を頂いた。今後、儀じよう回数は今まで以上に増える。期待に応え任務を達成して貰いたい」と訓示するとともに、必要な基盤整備に力を注ぐことを明らかにした。高橋中隊長はこれに対し、「儀じよう訓練と本番、本来の警務科隊員の訓練。バランスをとって工夫する」と応じ、「各国で儀じようを受けられた安倍首相の言葉はありがたいです。非常に誇りです」と笑顔を見せた。失敗が許されぬ緊張感が連続する日々の中で、隊務への誇りや情熱が同隊を支えている。「動作そのものも大切だが受礼者への敬いの気持ちを動作に表すことのほうが重要」(高橋中隊長)ともいう。熱い情熱と篤い敬意を秘め、これからも第302保安警務中隊は活躍を続けていく。

警務隊競技会を実施
〜8年振り、一元化後初〜

 2月28日と3月1日にかけて、警務隊の鑑識・持続走・逮捕術の各種技能の錬度向上を促し、士気の高揚及び団結の強化を図る事を目的とした「平成26年度警務隊競技会」が陸上自衛隊朝霞駐屯地で実施された。平成18年度以来8年ぶりで、捜査・保安部隊の一元化後初めての実施となり、5方面隊からそれぞれ選抜された135人の選手の他、応援、統裁部(埼玉県警から鑑識課長以下7人含む)を合わせて約460人が参加した。
 開会式にあたり統裁官の警務隊長・山内大輔陸将補は「日頃の成果を十分発揮し、あくなき勝利を追求せよ」「正々堂々と勝負し、整斉たる競技の進行に貢献せよ」「安全管理に留意せよ」の3点を訓示として隊員に要望した。
 28日は、鑑識競技会、持続走競技会が行われ、1日は武道場内で逮捕術競技会が実施された。逮捕術競技会は1チーム5人で各方面隊が総当りで対戦し、勝星が一番多いチームが優勝となる。ルールは、徒手の他に、「長もの」と呼ばれる杖、警棒、刃物を想定した匕首(あいくち)の3種類の竹刀を使い、ルールは剣道・空手・柔道がベースとなる。日頃の鍛錬の成果を発揮すべく隊員達の表情は気合い十分。気迫に満ちた試合の連続に、「いつもの練習通り!」「そこだ、行けっ!」等応援も自然と熱を帯びてきて、会場は大いに盛り上がった。
 閉会式にあたり山内隊長は「平素は全国に少数分散している組織が一丸となるために、このような全国から一堂に会する機会は極めて重要だ」とし「本競技会を通じて培った錬度、士気、団結をじ後の職務遂行に活かし、あるいは更に磨きをかけて、強靭な方面警務隊を育成してもらいたい」と訓示した。
▽競技会結果(部隊の順位は上位2チームを表示)
○総合:1位 北部方面警務隊、2位 中部方面警務隊
○鑑識:1位 東部方面警務隊 2位 北部方面警務隊
 優秀隊員 現場指揮:斉藤祐司2尉(東方警)、指紋:森分亨輔3曹(中方警)、指紋:本田泰然3曹(中方警)、足こん跡:野上昌幸2曹(東方警)、写真:秋山隆雄2曹(東方警)
○持続走:1位 中部方面警務隊 2位 北部方面警務隊
 優秀隊員 上級陸曹:酒井直之1曹(東方警)、幹部:高橋勲1尉(中方警)、中級陸曹:相川雅紀3曹(中方警)
○逮捕術:1位 北部方面警務隊 2位 中部方面警務隊
優秀隊員 市川鋭一1曹(中方警)4戦全勝 


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