防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   893号 (2014年10月15日発行)
-
1面 2面 3面 4面 5面 8面 9面 10面 12面

日々の努力で一層精強な部隊に
各地で訓練等に励む
-

中隊長に射撃を展示
訓練普及部隊として貢献
36普連

 陸自第36普通科連隊(連隊長・近藤力也1陸佐=伊丹)は、8月18日から20日までの間「あいばの演習場」において「第2次中隊長等集合訓練」の訓練展示を担任した。
 本訓練は第3師団が、師団隷下部隊の中隊長等に対して行なう訓練で、36戦士は豪州における「日米豪共同訓練」及び「豪州射撃競技会」での成果を展示普及する目的で行なわれた。
 展示内容は、錯雑地におけるより実戦的な2・4人組射撃訓練(空砲)を行ない、「至近距離射場」においては、市街地を想定した2人組射撃及び各種射撃姿勢による射撃訓練(実弾)を展示・普及した。
 訓練展示を見た中隊長達は36展示戦士に「訓練では何発撃ったか」「その射撃姿勢であたるのか」等の質問が多く、中でも「是非36さんと訓練がしたいなあ」などの前向きな意見もあった。
 36戦士は師団の訓練普及部隊として無事任務を完遂した。

総合戦闘力実動演習
陸自第1特科団
 第1特科団(団長・梶原直樹陸将補)は「平成26年度方面隊総合戦闘力演習実動演習(SOSEN2014)」において協同対艦訓練を担任・実施するとともに、同演習の一環として実施された「方面隊職種協同訓練(情報)沿岸監視訓練」に参加した。同演習は、本格的侵攻事態への対処を基本としたあらゆる事態への対応を演練するもので、9月25日から10月15日の間、道内各地の演習場等で実施された。協同対艦訓練は、9月27日から29日までの間、団本部が札幌駐屯地に演習火力調整所を開設し、第1・2・3地対艦ミサイル連隊が北海道大演習場(島松・東千歳・柏台地区)等に展開して実施された。
 訓練では、海上自衛隊の実艦艇を侵攻する敵艦船に見立て、同じく海上自衛隊の哨戒機、護衛艦及びミサイル艇と情報を共有しつつ、目標の捜索・標定から射撃までの一連の行動について演練した。本訓練を通じ、団本部及び隷下地対艦ミサイル連隊は、他自衛隊との協同による対艦作戦遂行能力の向上を図った。

射撃野営訓練
炊事練成等も
48普連
 陸自第48普通科連隊(連隊長・近藤恒史1陸佐=相馬原)は、9月11日から15日までの間、東富士演習場において「第3次連隊射撃野営訓練」を実施した。
 本射撃野営には、即応予備自衛官84人を含む194人が参加し、120o迫撃砲射撃及び01式軽対戦車誘導弾射撃を実施した。
 この際、連隊創立初となる120o迫撃砲夜間射撃及び01式軽対戦車誘導弾実弾射撃を実施し、射撃練度の向上を図るとともに、今後の練成の資を得た。
 また、射撃訓練以外でも、連隊炊事練成及び地図判読訓練等を実施し、隊員各個の基礎的能力向上に努めた。
 13日には、連隊に対する理解を深めてもらうことを目的として、群馬地方協力本部と連携し、即応予備自衛官雇用企業主等(3社・13人)に対し、120o迫撃砲射撃研修を実施した。参加した13人は、普段の職場において見ることのない部下、または同僚の即応予備自衛官として射撃訓練に臨む姿を、真摯な眼差しで見つめていた。

最大限の力を発揮し
大野原で訓練検閲
40普連
 陸自第40普通科連隊(連隊長・野崎英二1陸佐=小倉)は、9月7日から12日までの間、大野原演習場において第2次中隊等訓練検閲を行った。
 受閲部隊の第1中隊、第3中隊、補給小隊及び衛生小隊に対し、隊容検査を行った後、約170キロの車両行進に引き続く戦闘団の戦闘前哨・主戦闘地域守備部隊、段列及び収容所開設・維持・運営としての行動を一連の状況下で行った。
 全隊員は統裁官要望事項である「最大限の力を発揮せよ」「戦況の推移を的確に見積もり、適時適切に状況判断せよ」「常に敵を意識し、基本的行動・基礎動作を確行せよ」「安全管理に万全を期せ」を具現し、各部隊は任務を完遂した。

予備自招集訓練
横須賀教育隊
 残暑の中、海自横須賀教育隊(司令・柴田有三1海佐)では9月12日から16日までの間、26年度第1回予備自衛官招集訓練が行われ、101人の予備自衛官が休日を含む5日間の訓練に参加した。
 訓練開始に際して司令から「予備自衛官としての活躍の場は拡大しており、真摯に訓練に取り組むことを要望する」という訓示を受け、各人は基本教練のほか小火器射撃や運動能力測定等の訓練に熱心に取り組んだ。運動能力測定では青空の下、腕立て伏せと腹筋を実施した後に3000m走を行ったが、50歳以上の熟年層の頑張りには目を見張るものがあった。また、配置別訓練では横須賀警備隊において警棒操法及び盾操法など現役時代を彷彿とさせる気迫あふれる基地警備訓練を行った。
 26年6月から予備自衛官の実効性確保のための試行が行われ、予備自衛官それぞれに対し災害招集時等における事前配置指定が行われることとなった。今回が配置して以後の初めての招集訓練であり、訓練参加者はこれまで以上に予備自衛官としての責任と任務の重要さを実感していたようであった。
 5日間という短い期間ではあったが、訓練を終了し充実した訓練をやり遂げたという満足感と訓練で知り合った仲間との再会を約束し、晴れ晴れとした表情でそれぞれの勤務先や家族の元へ帰って行った。

日豪共同の慰霊式
護衛艦「はたかぜ」
 オーストラリア海軍主催多国籍間共同海上訓練「カカドゥ14」に参加していた護衛艦「はたかぜ」(艦長・梅崎時彦1海佐)は訓練を終え9月13日、ダーウィン・フォートヒルワーフ停泊中の「はたかぜ」飛行甲板で日豪共同慰霊式を開催した。1942年(昭和17年)1月21日、ダーウィン沖に機雷を敷設し哨戒任務中の帝国海軍潜水艦「伊―124号」は、米豪連合軍艦艇の爆雷攻撃により沈没し、艦長ら80人の乗員がダーウィン沖約80kmの海底に眠ったままである。その1ヶ月後の同年2月19日、ダーウィン港に停泊中の豪艦船は帝国海軍航空機の空爆を受け、多くの乗員が犠牲となった。
 慰霊式は、日豪両国それぞれの国のために戦った英霊に哀悼の意を表し、とこしえの眠りをお祈りするとともに、日豪両国の今後の更なる友好を誓い合うために「はたかぜ」乗員の発案により企画され、豪海軍の協力を得て実現した。
 慰霊式を終え「はたかぜ」はダーウィンを出港、「伊―124号」が眠る海域で真っ赤な夕陽を背にして洋上慰霊祭を粛々と実施し、英霊のご加護に感謝して帰国の途についた。

NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2014 Boueihome Shinbun Inc