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自衛隊ニュース   892号 (2014年10月1日発行)
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伊豆大島災JFTが受賞
防災功労者内閣総理大臣表彰
 9月10日、総理官邸大ホールで「平成26年防災功労者内閣総理大臣表彰」の表彰式が行われた。同表彰は、災害時における人命救助や被害の拡大防止等の防災活動の実施、平時における防災思想の普及または防災体制の整備の面で貢献し、特にその功績が顕著であると認められる団体または個人が表彰される。
 本年度、防衛省関係では伊豆大島災統合任務部隊が受賞した。これは、昨年10月に発生した台風26号の影響による集中豪雨により発生した土砂災害で甚大な被害を受けた伊豆大島での災害派遣活動に対するもの。
 表彰式には、安倍晋三内閣総理大臣、菅義偉官房長官、江渡聡徳防衛大臣、岩?茂統合幕僚長、岩田清文陸上幕僚長らが列席、受賞代表者として磯部晃一東部方面総監(伊豆大島災統合任務部隊指揮官)が出席した。安倍首相は政府が災害に強い強靭な国づくりを進める決意を述べるとともに、受賞者に対し、「それぞれの分野においてますますご活躍され各種の取組みがより一層進展されることを期待しています」などと要望した。
 ▽伊豆大島災統合任務部隊○功績の概要…平成25年10月16日から11月16日までの間、陸海空自衛隊の一元的運用等により機動的に展開し、延べ6万4013人を派遣し、人命救助・行方不明者の捜索・患者の輸送・給水支援・物資輸送等各種支援活動を実施し、被災地住民の安全確保及び生活基盤の確保に多大な貢献をした。

いじめ等の防止へ
第1回検討委員会
防衛省
 9月17日、防衛省第1省議室で「第1回防衛省におけるいじめ等の防止に関する検討委員会」が開催された。これは今般護衛艦における自殺事案や防衛大学校学生による刑事告訴事案等が生起している状況を踏まえて設置されたもの。委員長として左藤章副大臣、副委員長の西正典事務次官、委員として真部朗人事教育局長、岡部俊哉統合幕僚副長(代理)・岩田清文陸上幕僚長・重岡康弘海上幕僚副長(代理)・斎藤治和航空幕僚長らが出席した。
 冒頭左藤副大臣は「この状況を深く受け止め防衛省として統一的な指針の策定を目指したい。自衛隊員一人一人が自らの命、仲間の命の尊さを改めて認識して国防という崇高な任務を遂行していくことが重要だ」と述べた。
 今回の委員会では「駐屯を「修養の場」「隊員を強い絆で結ぶ情愛の場」と捉え、職住一体で距離的空間的に家族となるようなハード面の整備と、部内外カウンセラー等が隊員のSOSのサインを部隊長等に伝えるソフト面の整備の徹底」や「幕僚長通達のテレビ会議等を利用した徹底と部隊指揮官等への総員に対する面談等実施の指示」「部隊指揮官がアンケートをしっかりグリップし、今後も不適切な指導が無いよう努める」等意見が交わされた。

米軍経ヶ岬通信所に従業員
エルモが窓口
 日本国内で、米陸軍車力通信所(青森県つがる市)に次いで二番目となる弾道ミサイルの探知・追尾を目的としたTPY2レーダーを配備するため、在日米陸軍は、航空自衛隊経ケ岬分屯基地(京都府京丹後市)の隣接地に経ケ岬通信所を設置し、本年12月末の運用開始に向け準備を進めている。
 これに伴い、米軍から、同通信所に勤務させる在日米軍従業員として、秘書や契約、補給関係の職種など6名の雇用について求めがあった。在日米軍従業員は、日米安全保障条約等に基づき、わが国政府(防衛大臣)に雇用され、その数約2万6000人が全国各地の米軍基地で勤務し、事務・技術・消防・警備など多岐にわたって在日米軍の活動を支えている。
 今回の求めを受け、在日米軍従業員の労務管理を実施する独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構(エルモ)(理事長枡田一彦)では、本年6月23日から京丹後市丹後庁舎内に臨時募集窓口を設置し募集活動を展開した。その結果、米軍の要求に従い9月16日付けでこれらの職種が雇用された。エルモは、これら在日米軍従業員の労務管理を確実に実施するため、引き続き現地に労務管理窓口を設置し対応していくとしている。
 今回、在日米軍従業員の労務管理を実施する防衛省の機関が現地に存在しない中、エルモが独立行政法人としての機動性を発揮し、在日米陸軍の要求に迅速に対応した形となった。

CCVと近SAMが小田原城に!
神奈川地本
小田原募集事務所が募集広報
 9月21日(日)、雨の予報が大きく外れた晴天の中、小田原城に82式指揮通信車と93式近距離地対空誘導弾が駒門の第1高射特科大隊(大隊長・飯田晃久2陸佐)からやって来た。毎年行われる「小田原城 えっさホイおどり」への特別展示で2日間に渡って開催されたが、初日の来場者は約30,000人、21日の来場者は約50,00人、この地域でも最大級のイベントになっている。
 地元小田原には、神奈川地本(地本長・燗c充1海佐)の小田原地域事務所(所長・林正士1陸尉)があり、同事務所は毎年このイベントに参加し、募集広報を行い成果を出している。CCV等に乗っての記念撮影や制服を着ての記念撮影は、相変わらず長蛇の列。遠く宮城県の松島から来ていた人からは「自衛隊の人気は高く、高校3年生約40人の中から3人も自衛隊に入った学校もある」「今でも皆自衛隊さんに感謝している」などの言葉も聞かれた。
 小田原地域事務所広報官たちの腰の低い優しい対応に「ますます自衛隊のファンになっちゃった」と地元の女子高生。林所長は「これからも地元を大切に、広報官としての仕事を大切に行っていきたい」と感想を述べていた。

9件の承認・報告議案承認
防衛省生協
平成26年度通常総代会
 9月24日、ホテルグランドヒル市ヶ谷で防衛省職員生活協同組合平成26年度通常総代会が全国陸・海・空自衛隊、機関等から総代75名のほか各理事等が出席して開催された。冒頭、山内千里理事長の挨拶に続き、議長に本省支部の矢作覚総代を選出して、亀田津治男専務理事の説明で全9件の承認・報告議案(※)の審議を行い、いずれも承認された。
 このうち、特に?の事業報告では、組合員の新規加入者は1万9806人で、加入重点目標の新入隊員等新規採用者の加入については、加入率92・0%だった。?の剰余金処分では、平成25年度割戻率は、火災共済は33%、生命共済は大人23%、こども24%、また、長期生命共済は、これまでの利用分量割戻しに替え、契約者割戻金として10億円を契約者に分配することとし、長期生命共済割戻準備金に繰り入れることが議決・承認された。
 ※平成26年度防衛省職員生活協同組合通常総代会議案 ?防衛省職員生活協同組合火災共済事業規約等一部改正案?平成25年度事業報告書?平成25年度貸借対照表、損益計算書及び附属明細書?平成25年度剰余金処分案?平成26年度事業計画案及び予算案?役員退職慰労金支払案?役員報酬等案?役員選任?組合員の自由脱退報告

雪月花
 白杖を持った少女の足を蹴ったり盲導犬をフォークで刺したりまさかと思うような事件が起きている。だが一方では身体的弱者への応援団も現れている、東京三鷹市にオープンした「サイレント・カフェ」もその一つ。健聴者と隔たりなく共に生きる社会の第一歩になればと願いを込めて一人の女性がスタートさせた。接客には4人、フェイスブックなどの呼びかけで応募してきた聴覚障害者ばかりだ。手話の勉強中の人も遠くからお客として来てくれる、注文のときはお客さんの片言手話とボードを使ってのコミュニケーションに問題はないという。ひと月前からは聴覚障害に加え視覚障害を持つ「盲ろう(聾)者」の男子学生も加わった。聾(ろう)だけだと手話で意思の疎通をはかれるが彼は盲でもあるため手話をする相手の手に触って読む「触手話」になる。通勤にも補助を必要としているがオーナーの渡辺由貴さんは意に介さない、面接のとき食器洗いを披露してくれたが汚れを手で確認するのでかえってきれいだとびっくりしている。また、渡辺さんは焙煎士さんと一緒に嗅覚と味覚で音楽を伝えるためのコーヒー・ブレンドも作った。さらに近くの三鷹天文台の協力を得て「星を観る会」を10月11日にこの店で行う計画で盲聾の人たちに参加を呼びかけている。聞くだけでは理解しにくい、参加するつもりだ。

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