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自衛隊ニュース   889号 (2014年8月15日発行)
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航空戦術教導団を新編
総隊隷下 平塚弘司空将補を司令官に
各地の部隊を統合し、航空防衛力を強化
 8月1日、平塚弘司空将補を団司令として「航空戦術教導団」が航空方面隊、航空混成団、航空救難団に続く部隊として航空総隊隷下に新編した。これは、我が国の防衛能力の相対的低下を回避し、航空優勢を確実に維持できるよう、高度な戦術技量の一層効果的な向上を目的としたもの。
 飛行教導隊(新田原)高射教導隊(浜松及び千歳)基地警備教導隊(百里)電子戦関連部隊について、各部隊の所在基地はそのままにこれらの部隊を統合したものである。
 これにより戦術と教導の機能が一元化され、航空防衛力の強化が期待されている。

千歳基地航空祭
62000人が来場
 8月3日、航空自衛隊千歳基地(司令・小川能道空将補)で航空祭が行われた。朝から雲の低い日だったが、開門前の行列は例年とおり。約62,000人が訪れた。今回の目玉は格納庫の中の航空自衛隊60周年記念塗装をしたF-15とエプロンに駐機していた203飛行隊50周年記念塗装機のF-15。それらの前は記念写真を撮る人で終日賑わっていた。今年は、来場者等にもっと楽しんでもらおうと基地外に駐車場を借りる、街中にも警備員を配置するなどの気の使いよう。また、初めての試みとして、エプロン地区に入る前には金属探知機等で保安検査を行った。
 帰投していく機体に手を振りながら「初めて来た。F-15がこんなに大きいと思わなかった」と秋田から来た見学者。千歳から南下していく航空祭。次は9月7日の三沢航空祭だ。

フィリピンでの活動終了
PP2014
 アジア太平洋地域を艦艇等が訪問し、医療活動や文化交流等を通じて参加国の連携強化や国際緊急活動の円滑化を目的とした、米海軍太平洋艦隊主催の「パシフィックパートナーシップ2014(PP2014)」に参加していた海自輸送艦「くにさき」(艦長・笹野英夫2海佐)は、7月4日から始まった最終訪問国フィリピンのタクロバンでの活動を終えて7月23日、呉に帰港した。
 4日に「くにさき」が入港したタクロバンには、空自輸送機C-1に搭乗した陸海空の医官やNGOスタッフで構成された医療チーム約25人も到着し活動をスタートさせた。 
 7日、市内北部のDIIT地区医療センターで、医療チームが医療活動を行った。午前9時半の診療開始時には、診察希望の住民で長蛇の列ができ、終了時間まで約300人超が訪れた。
 また、6日間にわたり、市内のサンフェルナンド小学校では「くにさき」の乗員が各日約30人で文化交流を行った。生徒たちはラッパ演奏や日本語教室、けん玉、折り紙、剣道などの日本文化に触れた。胴着をまとった隊員達相手に竹刀で打ち込み稽古をする表情は笑顔に溢れていた。
 15日、全ての活動を終えた一行はクロージングセレモニーの後、タクロバンを出港した。途中18日に沖縄・勝連に入港し、医療チーム、米豪軍がそれぞれ退艦、23日に母港呉に帰港した。実績はベトナム、カンボジア、フィリピンの3カ国で医療活動(受診者)1697人、衛生教育活動(受講者)2423人で、施設補修に陸自施設要員8人が参加した。

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