防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   876号 (2014年2月1日発行)
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寄せ書き
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模範を示せる先輩に!
第7普通科連隊(福知山) 1陸士 門田嵩志

 私が二十歳を迎えるにあたっての抱負は、積極性があり、リーダーシップを発揮出来る人間になる事です。また、社会人としての最初の節目である成人式を自衛官として、ここ福知山で迎えることが出来、非常に嬉しく感じています。
 私は幼稚園児の頃より軍隊という存在に憧れていた少し変わった子供でした。小学生になり、私が軍隊に興味を持っていると知った祖父は、かつて旧陸軍の軍人として中国での戦争に従事していた時の話をしてくれました。
 助けたくとも助けられず置き去りにしてきた戦友の話や、現地で調達した食料の中に毒が混ぜられていた話など色々な話をしてくれました。そして祖父は、私にそのような道に進んでほしくないという話をしました。それ以降は、私も将来自衛隊に入隊したいという気持ちにためらいを感じるようになりました。
 その後中学生となった夏のある日、家族と祖父の墓参りに行くと一人の見知らぬ老人がいました。祖父とともに出兵した戦友の方でした。その方から、祖父がいなければ自分は助からなかったという事や、祖父はとても優しく、部下思いの上官であったという事を聞き、祖父が今まで自分を悪人のように言っていたイメージが一変し、再び私も祖父と同じ道を歩みたいと強く思うようになりました。
 その後、地元の広報官に防衛大学校等を勧められ、周りの友人が第1志望を有名大学にしているにも関わらず、私一人だけが自衛隊を第一志望にして進路指導や担任の先生を唖然とさせたのは今では良き思い出です。
 浪人期間中にアルバイト感覚で志願し採用された予備自衛官補の訓練ではカルチャーショックを受けました。最初は日々の生活が非常に忙しく、班長もただ怖いだけの人というイメージしかありませんでした。しかし、生活にも慣れ班長をよく見ると、人間味のあるとても楽しい、またいざという時には頼もしい存在であると思うようになりました。私も班長のような人になりたいと思い一般の自衛官に志願し、無事入隊出来、現在に至ります。
 今後自衛隊に入ってくる後輩を導けるよう率先性を持ち、模範を示せるような先輩隊員になり、福知山駐屯地の隊員として国民の負託に応えられる隊員を目指して、これからも日々精進していきます。
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自衛官として日々精進
第7普通科連隊(福知山) 陸士長 大住直人
 沢山の方々に支えられて無事に二十歳を迎える事が出来たことを本当に嬉しく思います。
 私には、二十歳として抱負が二つあります。一つ目は家族孝行する、二つ目は自分のやったことに責任を持てる人間になることです。それにはそれぞれの理由があります。
 まず、一つ目ですが、私には父が居らず、私を含めた五人の子供を母親一人で育ててきてくれました。父が居ないことで、家計が厳しく、母は昼も夜も私たちのために働いてくれました。高校進学時、私は私立の野球強豪校に進学したかったのですが、そんな母の背中を見ていたため、野球を諦めて公立の高校に進もうと迷っていました。そんな息子に母は「行きたい高校に行き野球をしなさい」と言ってくれました。今思えば、家族に迷惑を掛けたと思いますが、行きたい高校に進学させてもらい自分の成長に期待を寄せてくれた母に感謝しています。
 高校を卒業し、自衛隊に入隊し、働き始めてから漠然と感じていた母や姉の辛さが解るようになり、母や姉弟を私が助けなければいけないと思うようになりました。現在は、少額ですが仕送りしたり、弟の学費を母と姉そして私の三人で出し合って弟を助けています。休日はできる限り実家に帰省し、家族団欒することを心がけています。家族への感謝を忘れず、小さな目標ですが、近い将来計画している家族旅行を楽しみに一層仕事に励んで行きたいと思います。
 二つ目は、「自分の行動に責任を持つ人間になる」ことです。自衛隊に入隊して二年が経ちましたが、私の身勝手な言動や行動で多くの先輩・同僚に迷惑を掛けてきました。訓練等で同期の隊員ができているのに、自分だけ不十分と言われ悔しい思いをしたこともありました。自己満足に終わってしまったのが原因であり、自分で意識すればよりよい仕事が出来ていたことなどが多々あったと思います。これからは、周囲の意見を聞き、より多くの考えを持って期待に応えられるよう行動していこうと思います。
 自衛隊に入隊し、楽しいことだけではなくさまざまな辛いこと、苦しいこと、悲しい出来事に遭遇しました。これからもいろいろな壁にぶつかると思います。自分の弱さと向き合いながらどのように対処できるかによって、人間性を問われることでしょう。新成人として社会人として、自衛官として日々精進していきたいと思います。

「頑張っています」
新しい職場
活躍するOBシリーズ
(株)北海道銀行 旭川支店 中村 隼人
中村氏は平成24年12月、陸自第2師団司令部を3陸佐で定年退職。55歳
 私は、平成24年12月第2師団司令部を最後に定年退職しました。再就職に際しましては特に準備することなく、その年には病気になり再就職は厳しいと思っておりましたが、旭川地方協力本部道北地域援護センターをはじめ、北海道銀行様のご厚情により、北海道銀行旭川支店に就職することができました。
 さて、北海道銀行旭川支店防衛省旭川地区担当推進マネージャーとして勤務し、約10ヶ月が過ぎました。入行前の印象として「銀行は非常にお堅い雰囲気があって、これは大変だなあ」と思っていましたが、研修などを通じて、実際には思っていたより明るく、皆さん楽しく働いていると感じています。また、旭川は、北海道銀行発祥ゆかりの地として歴史と伝統を十分に感じる雰囲気があります。
 仕事は、北海道銀行と自衛隊との親交をあたためることであり、北海道銀行が自衛隊のためにできることを主体に担当駐屯地で活動しています。内容的には前任者からの申し受けがありましたが、慣れない金融用語と現役時の階級意識が抜けきらないこともあり、少々のストレスを感じていた時期もありました。
 現在、旭川支店には私を含め自衛隊OBが13人働いており、悩んでいるときなどは適切なアドバイスを頂いたり、現役に引き続き親身な指導は本当に心強く感じています。
 今、隊員の皆様と接して一番感じていることは、もっとお金に対し関心をもってもらいたいと思っています。住宅ローンの金利の状況、各種保険、年金事情等今一度現状を確認することをお薦めします。銀行は各専門者がいるので積極的に利用していただければ幸いです。
 私は、再就職にあたり次のことを感じました。
 (1)再就職先は運命的なところもある(2)自衛隊勤務における人との係わりはOBになっても大切である(3)力まず自然体での対応が必要である。
 これからまだまだ学ぶことが沢山ありますが、老化現象を認識しながら最善を尽くすつもりですので応援よろしくお願いします。
 最後になりますが、これから再就職される皆様に何らかの参考になればと思っています。皆様の益々のご健闘を祈念いたします。

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