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自衛隊ニュース   2013年12月1日号
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北の護り!北海道部隊

関係機関と連携強化
北海道防災総合訓練に参加
7師団

 第7師団(師団長・塩崎敏譽陸将)は、10月29日、胆振総合振興局及び日高振興局管内で行なわれた、北海道防災会議主催の「平成25年度北海道防災総合訓練」に、師団司令部の一部を始め、第71戦車連隊・第7高射特科連隊・第7通信大隊・第7飛行隊を参加させた。
 本訓練は、同日午前9時、北海道太平洋沖を震源とする大規模な地震が発生し、太平洋沿岸等に大津波警報が発令されたという想定のもとに実施され、(1)自治体への連絡要員の派遣、(2)航空機による情報収集、(3)救出・救助、(4)医療救護支援、(5)避難所支援等の訓練を通じて、関係機関との連携強化を図った。
 特に西胆振においては、室蘭港防災フロートへの陸自ヘリコプターによる負傷者の空輸と室蘭消防救急車への引継ぎを訓練し、負傷者の緊急搬送に関する関係機関との連携要領を確立した。


寒空の中の熱闘
3普連
1中隊が優勝、武装走競技会
 名寄駐屯地基幹部隊である第3普通科連隊(連隊長・岡部勝昭1陸佐)は、10月18日、平成二十五年度武装走競技会を名寄演習場及び同駐屯地で実施した。
 本競技会は、「自衛官に必要な基礎体力及び士気の高揚と団結の強化」を目的とし、約5キロのコースに、25メートル射撃・敵情監視(装備識別)・障害通過・手榴弾投擲が設置され、選手約370名(女性自衛官3名を含む)、勤務員130名が参加し、初雪を月初めに迎えた寒空の下、熱い闘志を燃やし中隊の名誉を賭け、競い合った。
 氷点下1度と冷え込んだ午前7時半、岡部連隊長が放つピストルを合図に、新配置隊員の部、4組30名が先輩隊員に負けじとゴールを目指し力走を開始、 その後37組340名が中隊の名誉を掛けてスタートした。
 第一関門の25メートル射撃は、3個の的に対し、立射ち・膝射ち(しゃがみ射ち)・伏射ちをそれぞれ二発ずつ、整わない呼吸に堪え、激動後の射撃を行った。
 アップダウンの激しい砂利道を駆け抜け、第二関門の敵情監視(装備識別)。ペナルティは個人のタイムにそのまま30秒が加算されるという厳しいもので、隊員は眼光鋭く識別に集中した。
 第三関門では、低鉄条網・生垣・対戦車壕の各障害を前日の降雨でぬかるんだ泥地の中臆することなく前進した。
 最終関門は手榴弾投擲。30メートルの投擲の後に伏せながら、手榴弾の行方を追う眼差しは祈りを込めるようでもあった。
 射撃・手榴弾投擲には、それぞれペナルティコースが設けられ、ペナルティを負っても諦めずに前へ進む隊員に熱い声援が送られた。
 ゴール手前の直線は大接戦で皆最後の力を振り絞り一気に駆け抜けた。
 全6個中隊で争われた競技会の結果は、優勝が第1中隊、準優勝に第2中隊となり、本部管理中隊の第3位は連隊を驚かせた。
 閉会式で岡部連隊長は「各中隊の熱い普通科魂がぶつかり合う姿を確認出来た。しかし、この結果に満足する事なく、更なる練度向上に努めてもらいたい」と述べ、本競技会を締めくくった。
 新配置隊員は中隊に配属後、わずか2週間の練成で競技会を迎え、「短期集中の訓練で筋肉疲労をかかえ、痛み止めを飲んで走った」と回想し、「次は準備を万全にして、もっと速く走りたい」と、決意に燃えていた。

市と合同パレード
岩見沢
駐屯地60周年・12施設群38周年記念
 岩見沢駐屯地(司令・末廣和洋1陸佐)は、10月5日、駐屯地創立60周年、第12施設群創隊38周年記念行事を実施した。
 今年は岩見沢市開基130周年・市制施行70周年の節目であり、昨今の防災意識の高まりから、市と合同で「岩見沢市安心安全・防災合同パレード」を企画し、それぞれの責任者が観閲官を務めた。
 パレード開始に際し、岩見沢市長より「昨年、一昨年と過去例を見ない豪雪・豪雨を経験しその際岩見沢自衛隊に災害出動して頂いた」と感謝の言葉があった。
 また、第12施設群長兼岩見沢駐屯地司令末廣1佐から「防災において地域安全の為、岩見沢各関係機関と協力、態勢強化をし、皆様の安全安心を考えている」との挨拶が実施された。
 沿道では迷彩服の自衛官と制服の警察官が共同で交通統制及び警備を行う中、自衛隊、警察、消防の防災関係車両約50台のパレードが開始され、集まった3000名の観衆から盛んに歓声が沸きあがっていた。その後パレードの余韻が残る会場において、第312施設器材中隊による自走架柱橋の訓練展示が、市内駅東市民広場では装備品展示、北部方面音楽隊と市内高校吹奏楽部とのジョイントコンサートがそれぞれ実施され大盛況で終了した。

応急処置や事故処理に一役
6普連隊員が事故現場で
 第6普通科連隊(連隊長・野村昌二2陸佐=美幌)の隊員が交通事故現場に遭遇し、被害者に対する応急処置や事故処理に一役かった。
 第2中隊所属の桑原万実(くわばらかずみ)2陸士は、10月29日午後6時過ぎ、外出先から徒歩で帰隊途中、美幌町内の交差点付近で女子高生が車と接触して倒れている現場に遭遇。警察及び救急車が到着するまでの間、自分の着ていたジャンパーを被害者に掛けるなどの応急処置を実施した。また、その後の現場検証においても第一目撃者として、当時の状況を警察に報告し、迅速な事故処理に貢献した。
 後日、被害者及びその保護者は美幌駐屯地を訪れ、桑原2士にお礼を述べるとともに、好意のジャンパーを本人に手渡した。
 桑原2士は「その日は冷え込んでいたので、まず被害者の保温を考えた。自分がしたことは自衛官として当然の行為。軽い怪我で済んだと聞いて安心した」と当時を振り返った。

各国武官来隊
北施隊
方面隊研修を支援
 北部方面施設隊(隊長・諫田保浩1佐)は、10月8日、南恵庭駐屯地において、陸上幕僚監部が実施する平成25年度在京外国大使館付武官団の北部方面隊研修に対する支援を実施した。
 これは、各国の武官に対して北部方面隊の防衛態勢、国際平和協力活動及び災害派遣活動に対する理解を促進させるとともに、信頼関係の醸成及び発展に寄与することを目的として行われた。
 当日は、在京外国大使館付武官30名を迎えて、記念撮影、概況説明及び装備品展示を行った。
 参加者は、熱心な研修により、北施隊の概況や主要装備への理解を深めるとともに、北施隊本部舎前の築山風庭園(静岳庭)の見学等を通じ、日本文化にも触れられたと感想を述べていた。

働く車イベント参加
子供達の笑顔を作る
第28普通科連隊
 9月29日、第28普通科連隊(連隊長・佐藤和之1陸佐=函館)は函館私立幼稚園PTA連合会が函館港町埠頭において主催する「第2回はたらく車大集合!くるま大好き!みんな集まれ」に参加した。
 昨年に続くイベントで51団体・機関が参加し、84台が展示され、連隊は今年初めての参加で、軽装甲機動車と96式装輪装甲車を展示した。その中でも自衛隊車両は人気を集め、大人も子供達も「自衛隊の車、かっこいい!」との声もたくさん聞かれ、終始行列となり親子連れらたくさんの笑顔で溢れた。
 本イベントには7500名の親子連れらが訪れ、大盛況に終わった。

隊内生活体験
脱落者なし
第73戦車連隊

 第73戦車連隊(連隊長・國嶋健一1陸佐=南恵庭)は、10月22日から24日まで、苫小牧信用金庫新入職員19名(男性10名、女性9名)に対し南恵庭駐屯地で隊内生活体験を実施した。
 本隊内生活体験は、第3戦車中隊(中隊長・福本3陸佐)が担任し、隊内生活を通じて自衛隊に対する認識と理解を深めるとともに、規律心、協調性を涵養し団体行動を理解させるために基本教練、10km徒歩行進、戦車試乗装備品展示などを実施した。特に10km徒歩行進では、小雨の降る中、職員同士が助け合いながら元気はつらつと行進を続け、一人の脱落者もなく終了した。また休止間に行った喫食体験では、携行食(缶飯)を「とても美味しい」と言って完食した。
 参加者は、「自衛隊で規律正しい生活や協調することの大切さを知った。職場でも活かしたい」「敬礼ひとつにも多くの注意点があることを知った。店頭などでおじぎをする際にも注意して美しく行いたい」「3日間という短い期間であったが、自衛隊の任務や防衛についてこれまでよりも理解できた」等の所見を残して離隊した。


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