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自衛隊ニュース   2013年6月15日号
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「経験を活かし整斉と取り組む」
山形司令
厚木から4回目の派遣
派行空第13次要員がジブチへ

 6月5日、海上自衛隊厚木航空基地において、ソマリア沖アデン湾で警戒監視任務に就く派遣海賊対処行動航空隊(派行空)第13次要員(司令・山形文則1海佐)出国行事が行われた。
 晴れ渡った青空の下、行事開始前には見送り家族と団らんのひと時を過ごす派遣隊員の姿があった。駐機するP—3C哨戒機を背景に記念の家族写真を撮るパパ隊員。父親の足に顔を埋める就学前の幼子。灼熱のアフリカでの任務に「向こうでダイエットできるよ」と愛妻にジョークを飛ばす隊員、笑顔で家族に洗濯物を手渡す隊員。心温まる光景があちこちで見られた。
 平成19年6月から任務が開始され5年目に突入した派行空。13次要員は、厚木基地の海自第4航空群、派遣部隊のジブチの拠点を警備、管理運営する宇都宮の陸自中央即応連隊を基幹とする約190名で構成される(うち海自約120名)。厚木からは1次を皮切りに5次、9次と回を重ね4回目の派遣。今回は初のP—3C女性パイロットとして村井眞弓2海尉が派遣された。
 部隊としては回を重ねても初めてのジブチ行きなのは殆どの隊員に共通している。見送り家族、見送り隊員、防衛省・自衛隊関係者、協力団体関係者など計約260人以上が出席した式典では、「派遣航空隊が拠点を置くジブチは政府も国民も日本の派遣隊を歓迎し、その任務遂行が地域の安定に繋がると期待も大です」(佐藤正久防衛大臣政務官)、「諸官が行う活動は安全である海上交通及び海上の自由利用を確保するという我が国の強い意志を世界に示すものである」(ソマリア沖アデン湾方面派遣海賊対処部隊指揮官・松下泰士海将(自衛艦隊司令官)=航空集団司令官・重岡康弘海将代読)など、改めて派遣の意義や役割について訓示を受け、名誉ある任務へ臨む誇りを滲ませた派遣隊員たちの表情が印象的で、山形司令は「(厚木として)4回目となる経験を生かし職務に整斉と取り組む」と力強かった。
 13次要員は、出国行事参加者の盛大な見送りを受けジブチに飛び立った2機のP—3Cに搭乗の約30名、成田空港からチャーター機で現地へ向かった約80名が、先行して5月下旬から12次要員と交代している一部要員と共に約4ヵ月半の任務に就く。


派行空が任務飛行900回達成
下大迫機長「節目に携われて光栄」

 ジブチで活動する派遣海賊対処行動航空隊が5月22日、任務飛行900回を達成した。
 同航空隊の第12次隊(司令・木下章1海佐、海自約120名、陸自約70名)は2月4日から任務を引き継ぎ活動してきたが、節目となる任務飛行を行ったのはP—3C5024号、機長・下大迫英明1海尉以下14名の隊員。
 下大迫機長は「この度、900回という節目の飛行作業に携わることができて光栄です。引き続き航行船舶の安全に寄与できるよう、クルー一丸となって任務遂行にまい進していきます」と話した。搭乗員で機上武器員として船舶の識別と写真撮影を行っている門倉克博2海曹は「自分の撮影した写真が重要な証拠になるため、機長等が一目で判断できる撮影を心がけ、今後の任務も気を緩めず頑張っていきます」と話した。
 航空電子整備員の宮内紀一2海曹は「900という数字の大きさに、改めてこの任務の持つ意味の大切さを実感しています。今後も任務を支えるべく整備補給隊一丸となって一層、奮励努力していきたいと思います」と話した。


魁の風
中央即応集団
孤児院のグラウンド整備で連携
南スーダン派遣施設隊とインド歩兵部隊

 国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に派遣されている自衛隊施設部隊が5月13日から23日にかけて、同じくUNMISSに派遣されているインド歩兵部隊と連携してUNMISSの指図の下、ジュバ市孤児院のグラウンドの整備をした。この孤児院には身寄りのない子供たち約60名が生活している。両隊は協力し合って、倒木を裁断し、重機で運搬するなどの作業を行った。
 今後も両隊は協力して同グラウンドを活用し子供たちとスポーツ交流を行うなどのボランティア活動を行う予定。
 自衛隊はこれまでも横断歩道の塗装や孤児院の訪問など、さまざまなボランティア活動を行って、地域住民・コミュニティとの良好な関係の維持に努めている。
 自衛隊施設部隊はインド歩兵部隊の宿営地修繕にも協力しており「これからも同部隊との更なる良好な関係の構築に努めていく」としている。


現地住民2名を救護
第2施設小隊長ら3名に善行褒賞

 このほど、中央即応集団司令官・日高政広陸将からUNMISSに派遣されている施設隊第2施設小隊の隊長・鈴木英樹2陸尉と同小隊の磯崎幸仁1陸曹、並びに立花尚紀2陸曹の3名の隊員に対し、善行褒賞が授与された。
 鈴木小隊長らは、今年2月6日の昼頃、南スーダンのジュバーイエイ道を車両で移動していたところ、オートバイ乗車中に転倒して負傷した現地の住民2名を発見し、直ちに応急処置をして救護した。


命懸けた英霊に感謝
戦役者慰霊碑を清掃
海自奄美基地分遣隊

 佐世保警備隊奄美基地分遣隊(隊長・木下昌男3海佐)は5月21日、加計呂麻島瀬相地区の「海軍関係戦没者慰霊碑」の清掃を行った。この碑には大戦末期、奄美大島海軍防備隊に軍事物資を供給する際、米軍機の激しい波状攻撃に遭い、戦死を遂げた奄美大島輸送隊の英霊102名の名が刻まれた銘碑が祀られている。慰霊碑は瀬戸内町が維持・管理等を行い、定期的に隊友会、遺族会が手入れ・清掃等を実施している。奄美分遣隊も英霊に敬意を表し現在の日本の礎を築いていただいたことに感謝の念を込めて毎年この時期に清掃活動を実施している。


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