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自衛隊ニュース   2013年4月1日号
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多国間安全保障協力を更に推進
防衛省主催第4回「日ASEAN諸国防衛当局次官級会合」

 防衛省主催、第4回「日ASEAN諸国防衛当局次官級会合」が3月13日、都内で開催された。金澤博範防衛事務次官が議長を務め、東南アジア10ヵ国およびASEAN事務局の次官クラスが参加した。
 今年は日ASEAN友好協力40周年を迎え、また第2回「拡大ASEAN国防相会議」(ADMMプラス)の本会合、初のADMMプラス実動演習、第3回「ASEAN地域フォーラム災害救援実動演習」なども行われる節目の年。
 会合参加者は前日、安倍晋三総理大臣を表敬。安倍総理は厳しさを増すアジア太平洋地域の安全保障環境を踏まえ「今後、日ASEAN間の防衛分野での協力が一層重要となる。明日の本会合における率直かつ建設的な意見交換がASEAN諸国との関係強化につながることを期待する」と述べた。
 今回の会合では「地域の共通の安全保障上の課題」と「今後の日ASEAN協力」について意見を交換。
 その中で、アジア太平洋地域は北朝鮮の核・ミサイル問題や領有権の問題から、自然災害や海上安全保障に至るまで、様々な課題に直面しており、域内各国が緊密に協力して解決を図っていくことが必要とした。
 また、日本とASEAN諸国が共に協力して、ADMMプラスを中心とした域内の多国間安全保障協力を深化させていくことが重要とした。


約3年の歴史に終止符
ハイチ派遣国際救援隊が隊旗返還

 3月15日、防衛省講堂でハイチ派遣国際救援隊の隊旗返還式が行われた。2010年1月に発生したハイチ地震を受け同年2月から約3年間、陸自施設科部隊を中心に派遣されたハイチPKO。式典では昨年10月から現地で撤収作業に携わった第8次兼撤収支援要員(隊長・神成健一1陸佐)が小野寺五典防衛大臣に隊旗を返還した。
 小野寺大臣は訓示の中で「身をもって示した自衛隊の規律正しさ、正確さ、勤勉さは現地における日本人の評価を大いに高めた」、「最終的に取り扱いを任された品目は約300品目16万点。一点一点、後送準備のため点検・洗浄・コンテナ梱包等を行うことは大変な苦労があったと思う」などと現地での働きを評価しねぎらった。
 ハリケーンの影響で止むを得ず遅れた撤収スケジュール。式典後、報道陣に囲まれた神成1佐は感極まった様子で、大臣の訓示をどのように聞いていたか問われると「苦労が吹き飛ぶよう。感謝の気持ちでいっぱい」と謝意を述べていた。


被災地産缶飯 食す
政務三役や高級幹部集い

 3月18日、防衛省で「復興推進 被災地産の自衛隊缶飯等を食す会」が開催された。これは、復興推進会議の総理指示「被災地産品(食料等)の積極的な利用拡大の推進」に係る省としての取組を踏まえ、また、震災2周年というタイミングを捉え、被災地の工場で製造された自衛隊缶飯・レトルト品を食しながら懇談する場を設けたもの。自衛隊缶詰の年間400万食のうち150万食が被災地産、レトルト品は170万食のうち104万食が被災地産(共に数値は24年度調達実績)にもなる。
 「食す会」には、小野寺防衛大臣、江渡副大臣、左藤政務官、佐藤政務官、防衛省・自衛隊の高級幹部多数などが出席。岩手・宮城・福島・茨城の市町村にある工場で製造された「かつおカレー煮」、「五目チャーハン」など約20品目の主食・副食が供された。


12代目へバトンタッチ
航空自衛隊連合准曹会会長交替式

 航空自衛隊連合准曹会の会長交替式が、グランドヒル市ヶ谷で3月22日行われた。4ヵ年に渡り会長を務めた11代目柿本正樹准空尉は、全国の空自隊員の意識を高めるだけでなく、陸海空及び日米間の垣根を越えた多数の活動を精力的に行って来た。交替式では、各地の陸海空の最先任等が参加。「これまでの柿本准尉の功績を汚さぬよう後輩達がしっかり引き継いで行く」などの各人一言ずつの挨拶には感謝やねぎらいの気持ちが込められており柿本准尉の交流の広さ・深さ、人柄の良さが表れていた。
 11代目柿本会長から連合准曹会旗を受け取った12代目航空自衛隊連合会会長北林樹准空尉は「連合会旗を受け取って旗の重みを強く感じた。柿本准尉が力を入れていた後輩育成と日米及び陸海空を繋げる活動を引き継いで行きたい」、熊谷の教育部隊に異動となった柿本准尉は「他幕や米軍など部隊にいたら付き合うことのない人たちとお付き合いが出来、いい経験をした。後輩達にも「どんどん外に出て行け」、と伝えたい」と述べた。始めから終わり迄笑いの絶えない和やかな雰囲気で会を終えた。


過去最多の企業が参加
陸上装備フォーラム
陸幕装備部

 3月7日、防衛省で陸上幕僚幹部装備部(部長・小川清史陸将補)主催の「平成24年度陸上装備フォーラム」が開催された。同フォーラムは、陸上装備等に携わる防衛産業に関連する企業などを招待し、情報発信及び意見聴取を実施するもの。平成10年から毎年開催され、15回目を迎えた今年度は初めて一部が報道公開された。
 フォーラムは、過去最多207企業の民側参加者を前に、官側参加者を代表して座長の小川装備部長が壇上に立ち「現在の大綱の見直し及び防衛生産、技術基盤戦略の策定等、各種検討に積極的に取り組む」などの挨拶で幕明けした。引き続き、「25年度予算の概要等について」、「26年度予算要求への取り組み等について」、「総合取得改革をめぐる動き」、「防衛生産・技術基盤に係る陸自の広報施策について(陸幕広報室)」をテーマに全体会同。その後、各会議室に移動し、火器・車両(戦闘)・高段階整備、車両(装輪)、弾薬、誘導武器、化学、施設器材、通信電子器材、航空機、需品、輸送の全10の分科会で意見交換が活発に行われた。


日米兵站ハンドブックを初検証
約60名が参加しBLST
陸幕装備部

 陸上幕僚監部装備部(小川清史陸将補)は、3月4日から8日まで日米兵站部門から約60名が参加した「日米兵站幕僚会議(BLST:Bilateral Logistics Staff Talks)(国内)」を実施した。
 平成3年から半年に一度のペースで行われているBLSTでは、一昨年3月に日米兵站部門の相互理解と連携強化を目的に一次案が合意した「国際緊急援助活動に関する日米兵站ハンドブック」の検証の要領について検討を行ってきた。今回は討議を実施し同ハンドブックの初検証が行われた。討議では、南シナ海の仮想国で大地震が起こったと想定し、日米が同時に国際緊急援助活動を行うシナリオで「日米兵站ハンドブック」の活用をシミュレート。その有効性や過不足について議論を重ね、同ハンドブックの精度向上に寄与した。また、討議の他にも中部方面隊の支援を受け、中部方面総監部、第3後方支援連隊、関西補給処において米側参加者の研修が行われた。
 次回のBLSTは今秋にハワイで予定されている。今後は、突発的なシナリオを付与しての机上演習等を通じて、「日米兵站ハンドブック」の精度を更に高めていく。


移行完整を祝う
空自21業務事務共通システム
補給本部

 空自補給本部(本部長・吉岡秀之空将)は3月1日、事務共通システムへの移行完整記念式典を挙行した。
 事務共通システムは、従来の空幕・補給本部電算機システム、補給処電算機システム基地補給システム及び航空自衛隊データ処理近代化システムに替わる人事、会計、教育訓練、整備及び補給等、空自の21業務の処理を行う大規模システムである。
 部内外から多数の来賓を迎え、完整を記念したテープカット(写真)及び器材披露並びに感謝状贈呈を実施し、式辞において吉岡本部長は「本システムの建設にご尽力を頂いた官・民双方の全ての関係者に感謝とご慰労を申し上げるとともに、今後は本システムを適切に運用しながら、情報通信技術の進展に見合った機能改善及び情報保全・情報保証の更なる強じん化並びに利用者の利便性向上を図る等、より良いシステムに発展させていきたい (要旨)」と述べた。


検問や負傷者救助等
埼玉県警と実動訓練
第32普通科連隊

 第32普通科連隊(連隊長・渡邉俊明1陸佐)は、3月4日、大宮駐屯地で埼玉県警察と共同実動訓練を行った。
 訓練は、「治安出動の際における治安維持に関する現地協定」に基づき、共同検問訓練、共同指揮所・合同調整所の設置・運用要領及び負傷者等救助訓練を行った。共同検問訓練では、三コ状況への対処要領を実施し、情報伝達、射撃統制及び不審者確保後の引き渡しを演練した。また、負傷者等救助訓練では、ビル内にいる負傷者を救出救助し、背負い搬送により、負傷者を地上へ降下させた。
 参加者は、緊張感をもって訓練に臨み、具体的な任務分担と連携要領を確立するとともに、相互の信頼を醸成し、今後の訓練に繋がる貴重な教訓を得て、訓練を終了した。


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