防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2013年3月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
日本ハム 大谷翔平に注目
体力もセンスも抜群だが「二刀流」には疑問の声

 千葉県鎌ケ谷市中沢の日本ハム合宿所・勇翔寮と鎌ケ谷スタジアムの間に、約100メートルのかなりの急坂がある。その急坂を、入団当初の大谷翔平投手(18)=花巻東、D1=が「父に買ってもらった」という変速機なしのママチャリで、苦もなく乗り切った。
 本人は「高校時代から自転車通学だったから」と、気にもしていなかったが、12段変速の高級マウンテンバイクで苦労していた先輩の植村祐介投手(25)は「あの坂を普通のチャリで登るなんて…」と驚いていた。
 それくらいだから、2月の沖縄キャンプでも、高校生離れした体力が目立った。「二刀流」ということで、打撃も守備もこなしてきたが、どれも見劣りはしなかった。2軍の国頭球場近くの食堂では「二刀流ドンブリ」が名物として売り出され、人気を集めていた。
 「二刀流」に関しては、キャンプでは結論は出ず、栗山監督は「最後は自分が決めること」といっていたが、監督としては「5度もサイ・ヤング賞に輝き、超速球とスライダーで40歳まで投げて303勝、4873奪三振を取ったランディ・ジョンソンと、通算3割、647本塁打のアレックス・ロドリゲスが合体したような選手」に育てたい腹づもりらしい。
 だが、高校野球や草野球とは違う。毎試合、投・打の主軸として大暴れ、というわけにはいくまい。評論家の工藤公康氏は「あえていわせてもらえるなら、併用は捨て、投手として育ててもらいたい」と話している。「センスのよさは抜群。無限の可能性を秘めている。総合的に考えても、二兎を追って一兎をも得られないようになっては、宝の持ち腐れだ」と。
 もっとも、同じ左打ちだった評論家・谷沢健一氏は「タイミングの取り方が巨人の高橋由伸そっくり。近い将来3割、40本の常連に成長すること間違いなし」と、打者としての魅力にゾッコンだ。
 高校で160?の快速球を投げ、通算56本塁打の選手ともなると、なかなか結論は出ないだろうし、本人としても「投手としてやりたいが、周りの評価も違う。いまは両方やっていきたい気持ちも強い。監督とも相談して、最後ははっきり決めたい」というのが、キャンプを終えた現在の本心のようだ。
 ただし、400勝投手の金田正一氏は「ワシは打つのが好きで、国鉄(ヤクルト)時代は、よく代打に出たが、大谷は投手に専念するのがいい。400勝とはいかなくとも、せめて300勝は…」と話していた。ちなみに、金田の通算打撃成績は2054打数で打率・198、38本塁打、177打点だった。
 契約金1億5000万円プラス出来高5000万円、年棒1500万円という破格の超高校球児は、どこへいっても話題を提供してくれる。初めていった札幌市内の美容室で4200円かけて整髪した「大谷カット」が、いまや若者達の間で人気を博しているとか。
 オープン戦は「とりあえず無事」にこなして、いよいよ本番の公式戦。大谷翔平選手の一挙手一投足に、ファンの目は集中する。「悔いを残さない、いいスタートが切れた」と、思い出に残る一年になってほしいと祈るばかりだ。


HOME's English Class (防衛ホーム英語教室)
Going in for surgery now
ゴウイング イン フォー サージェリィ ナウ
今から手術にいってくるわ

 皆さん。最初に、前回号に誤植がありましたことお詫び申し上げます。
 例年より寒く長い冬が続いています。いかがお過ごしですか。関東地方は例年より平均気温が5度低いと報道されています。そんな寒さの中でも、そろそろ春に向けてさまざまな植物につぼみがついてきています。楽しみですね。
 大学受験も最後のチャレンジでもあります。最後まで希望をもってがんばってください。そういった経験が社会人になっても役に立つものです。考えてみると、社会人のほうが学習時間は必要ですよね。資格試験、昇任試験、パソコン技術の習得など新しい挑戦がたくさんあります。文部科学省中央教育審議会が出した『予測困難な時代において、生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ』答申(24.8.28)は、生涯学び続ける能力を大学でつけることを期待しています。そして、日本人は生涯学習しつづけることになる時代がやってきます。定年70歳、生涯教育。なかなか面白い時代がやってきそうですね。

 今回の表現は"Going in for surgery now"「今から手術にいってくるわ」です。唐突な表現で驚かれたかもしれませんが、私が手術するわけではありません。レディ・ガガが2月20日に出したツイッターです。臀部の手術を受けに入院するときに発信した言葉に、多くのフォロワーがコメントしています。Go in forは、「(試験などを)受ける」という意味でつかわれます。ここではsurgery「手術」を受けることになります。この後に、"Thank you for sending me love and support.I will be dreaming of you."「愛と支援を送ってくれてありがとう。皆さんのことを(手術中)きっと夢に見るわ」と続けています。2月21日には、手術が無事終わり、長文の感謝のつぶやきが書かれています。感動的です。興味のある方は、こちらへアクセスしてください。
 寒さもまだまだ続きそうですが、春の息吹も自然の中に発見できるのもこの時期ですね。感性を澄ませて、ちいさな春をみつけてください。楽しく陽気な心で、ストレスを溜め込まない健康な日々をお過ごしください。それではみなさん。See ya!


防衛ホーム俳句コーナー

経蔵の高窓開く木の芽晴    中村かよ
芹を摘み話ふる里にも及ぶ    鈴木芳江
わが植ゑし杉も還暦山笑ふ    井出かへい
電池入れ替へて四温の万歩計    駒野英明
看病の合間に雛を飾りけり    鈴木和加恵
亡羊の嘆春愁の眼鏡拭く    本吉のぼる
草餅や苦労話の聞き役に    晴山雅之
鎮もれる崋山幽居の落椿    小田智佳
蛸壺の口揃へ積み春の浜    谷 勝美
育苗のさくらに無垢の蕾あり    高橋のぶ子
庭の雪掻きゐる我を妻案ず    信田重昭
春立つや曽孫も歩みそめしてふ    伊能政子
駅舎出て湖の燕となりゆけり    丸岡泥亀
水揚げの白子舟ごと糶り落す    三根香南
滝音の中に揺れをり花馬酔木    一ノ瀬恵昭
初蝶の迷ひ込みたる通し土間    大室 猛
   選 者 吟
風のなき寒さに霏々と春の雪    成川雅夫
(「栃の芽」誌提供)

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