防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2013年2月15日号
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地域の防衛基盤を強化
地本便り
大正大噴火から100年を控える
桜島の防災訓練に参加
鹿児島地本
 鹿児島地本(本部長・内野誠1海佐)は1月11日、鹿児島市と鹿児島県が行う平成24年度桜島火山爆発総合防災訓練に参加した。この訓練は毎年1月12日を基準に行われている。この日は1914年1月12日に発生した大正大噴火により多数の死傷者が出た日でもある。桜島の活動は、昨年の爆発回数が885回と、引き続き活発な上に、過去の記録によると、約100年ごとに大噴火を起こしており、来年で大正大噴火から100年を迎えることもあり、鹿児島市と鹿児島県は、今まで以上に緊張感のある訓練を実施した。
 訓練は、桜島の大爆発とそれに伴う地震及び津波を想定して、住民避難誘導訓練を中心に、海上からの船舶による住民救助、ヘリコプターからのテレビ画像伝送訓練及び各種訓練展示等が行われ、県警・消防など149機関・団体と住民を合わせて約4500人が参加し、自衛隊からは、陸上自衛隊第12普通科連隊及び第8飛行隊、海上自衛隊第1航空群及び航空自衛隊第5航空団が参加した。
 訓練開始とともに桜島在住の住民は、ヘルメットをかぶって避難港に集合した。中には避難時に人の助けが必要な方もおり、住民と消防団が協力し合い訓練に取り組んでいる姿が特に印象的であった。また、東日本大震災の教訓を踏まえ、新たに長期避難を想定して、被災から2週間後の設定で看護師や保健師が避難者の疲労回復やストレスの軽減を図るための健康相談を実施するとともに、災害ボランティアによる聞き取り調査が実施された。
 自衛隊は、空自航空機(T—4)及びヘリコプター(陸自OH—6・海自UH—60J)による被害状況調査、陸自12普通科連隊が軽装甲機動車による孤立住民の捜索・輸送、倒壊家屋内からの救助及び炊飯支援訓練を実施した。
 鹿児島地本は、「鹿児島県における自衛隊の窓口として、自衛隊の能力を県民に正しく周知するため、今後も積極的に自治体等が主催する防災訓練等に参加するとともに、鹿児島県(危機管理局)及び関係部隊との連携強化を更に図っていく」としている。

北勢の大イベントに参加
亀山大市で装備品展示や広報
三重

 三重地本(本部長・木戸口和彦1陸佐)は、1月27日、亀山市で開催された「北勢名物 亀山大市」において、装備品展示や制服試着などの広報活動を実施した。
 亀山市は、昭和時代では国内生産の約50%を占め海外にも多く輸出していた「亀山ローソク」が有名。平成時代にシャープが進出、液晶テレビ「世界の亀山モデル」で一世を風靡した。また、精一杯の限度の意味である「関の山」という言葉の語源は、その昔、亀山市関町の八坂神社祇園祭に出される「山車(ヤマ又はダシ)」が大変立派なものだったため、これ以上の「山車」を作れないだろうということから、こう呼ばれた。
「亀山大市」は明治の後半、旧正月を祝う準備をするため、町へ買い物へ出る人が自然に集まったのをきっかけに100年以上も続いている。最近では、北勢地区のB級グルメや地元農産物の販売など、露店約200店が軒を並べるとともに、おやじバンド合戦、季節外れのお化け屋敷や企業ブースなどが開催され、大勢が賑わう亀山市の一大イベントである。
 当日は厳しい寒さの中、約2万人が会場を訪れ各種イベントを楽しんでいた。自衛隊ブースにも多くの市民が訪れ、亀山市ではなかなか見ることができない高機動車に人気が集まり、多くの子ども達が運転席や後部座席に寝転んだりし、終始、子ども達の笑いと歓声が沸き上がっていた。
 また、車両前での記念撮影を希望する家族連れや小・中・高生が殺到し、それぞれが出来上がった写真を見て喜んでいた。来場者からは「去年も制服で写真を撮ってもらいました。うちの子ども大きくなったでしょ」などのやりとりがあり、自衛隊に対する理解が深まっている様子が伺えた。三重地本では、「亀山大市を通じ自衛隊への親近感が深まりつつあると確信した。自衛隊希薄地域における自衛隊のPRは地本の任務の一つと捉え、今後も市町イベントなどを通じ積極的な広報活動を推進していく」としている。

自衛官メダリスト夫妻招き日星高校で講演会
京都
 京都地本(本部長・岩名誠一1陸佐)は、1月18日、自衛隊体育学校の支援を得て、ロンドン五輪レスリング女子フリースタイル48?級金メダリストの小原日登美1陸尉と夫小原康司3海曹を招聘し、舞鶴市内の日星高校の生徒ら約320名に対し、「夢を求めて」(最初で最後のオリンピックを目指して)と題し講演会を行った。今回の講演は、ロンドン五輪で活躍したアスリートが、全国の国民から頂いた熱い応援に対するお礼と自衛隊の広報を兼ねて、全国の施設への訪問やイベントへの参加を行う中、京都地本が地域の高校生等に対する講演を依頼したもので、学校側も待ち望み、授業予定を一部変更して全校生徒が聴講した。
 小原1尉は、「2度の引退を経て、諦めかけていた夢に3度挑戦し、様々な苦難を乗り越えて掴み取った金メダル」、「周囲の支えに対する感謝の気持ち」などを約1時間に渡り熱く語りかけていた。途中、夫の康司さんとの掛け合いで笑いを取りながら、仲の良い夫婦愛を覗かせる場面もあった。
 講演中に金メダルを会場内に回覧し、聴講者一人ひとりがメダルを手にとって間近に見た。生徒は、「ずっしりと重い。汗と涙の結晶ですね」、「貴重なものを触らせて頂くなんて感動です」など思い思いの感想を話していた。最後に、生徒の代表がお礼の言葉と花束を贈呈し講演の幕を閉じた。
 また、講演終了後、小原1尉は舞鶴聖母幼稚園に立ち寄り、ちびっ子たちの熱烈な歓迎を受けた。園児の手作り金メダルを夫妻に掛けるなどして、ちびっ子達と楽しく触れ合った。
 本講演を企画した京都地本舞鶴地域事務所長は、「講演を行った日星高校は進学とスポーツの両面に力を入れており、今年度は3名の自衛官採用試験合格者を輩出している。この講演を機に今後ますます自衛隊を志す生徒が増えることを期待している」としている。

5日間で延べ88名参加
予備自招集訓練を支援
山形
 山形地本(本部長・武野浩文1陸佐)は1月18〜22日までの間、平成24年度第5次予備自衛官(5日間)招集訓練を支援した。
 今回の訓練は、第6通信大隊(第1中隊)が担当し、5日間で延べ88名の予備自衛官が出頭した。
 被服交付を受けた予備自衛官は、迷彩服に身を包み、第6通信大隊の実施する訓練開始式に臨んだ。訓練では、雪の積もった中で寒さに耐えながら、射撃・体力検定をはじめとする各種訓練課目に対し真剣に取り組んでいた。訓練期間中、永年勤続者表彰式を行い、陸上幕僚長表彰1名、山形地方協力本部長表彰4名に対し山形地本部長から表彰状が伝達・授与され、永年の功績を称えた。
 山形地本では「引き続き訓練担当部隊及び雇用企業等と密接な連携を保ち、予備自衛官が出頭しやすい環境を醸成、訓練出頭意欲の向上に努める」としている。

来場者76000人
消防の出初式に参加
神奈川地本
 神奈川地本(本部長・杉山義和1海佐)は、1月13日に横浜市の有名スポット、みなとみらい地区の赤レンガ倉庫広場で開催された「横浜消防出初式2013」(主催・横浜市消防局及びtvkコミュニケーションズ)に参加し、自衛隊の国際貢献・災害派遣活動をアピールした。大勢の来場者が自衛隊広報ブースを訪れ、東日本大震災及び南スーダンにおける自衛隊の様々な活動を紹介した写真パネルに興味深げに見入り、たくさんの家族連れが神奈川地本キャラクター"はまにゃん"と一緒に記念写真を楽しそうに撮っていた。会場入場者数は約76000人だった。
 自衛隊クイズコーナーでは、クイズ参加者が戦闘糧食の予想外のバリエーションの多さに一様に驚きつつ、お目当てのグッズを手に入れて満足した様子だった。
 来場者は、自衛隊の任務遂行への真摯な姿に「信頼感」や「安心感」を、"はまにゃん"には「親近感」を感じているようだった。
 神奈川地本は、「防衛省・自衛隊の窓口として、県民からより信頼されるよう、今後とも各種防災訓練やイベントなどへ積極的に参加していく」としている。

協力3団体の新年会で石垣出張所40周年祝う
沖縄地本
 沖縄県の八重山地区自衛隊協力3団体(八重山防衛協会=会長・三木巖、自衛隊父兄会八重山支部=会長・上原忠、隊友会八重山支部=会長・仲田吉一)は1月20日、会員約110名参加の下、合同新年祝賀会及び自衛隊石垣出張所開設40周年記念祝賀会を市内ホテルにおいて開催した。
 祝賀会では、昨年7月に開設40周年を迎えた出張所の記念式典が行われた。主催者を代表し、三木八重山防衛協会長が「近年、自衛隊に対する国民の関心と理解は、国際貢献や災害派遣等で高まっています。また、我が八重山群島近辺においては石垣市の行政区域にある尖閣諸島で中国による領海侵犯が繰り返し行われています。国は八重山圏域における安全保障と機能強化の検討を進めて頂きたい」と挨拶した。また、来賓の中山義隆石垣市長が「石垣所は昭和47年に開設され、自衛隊に対する風当たりの強い中、不発弾処理や募集業務など歴代職員によって淡々とこなしてきた。ご苦労様でした。これからもしっかり市民を守って頂きたい」と祝辞を述べた。また、沖縄地本・本松敬史陸将補が「自衛隊3協力団体のご協力のお陰で40周年を迎えることができました。これからも引き続き石垣所を見守って頂きたい」と感謝した。そのほか、壇上で片岡所長以下所員の紹介、くす玉を割るなどのセレモニーが行われ、40周年を祝った。懇親会では佐世保総監・吉田正紀海将を交え防衛談義で意見を交わし懇親を深めた。

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