防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2013年1月1日号
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「顔と顔の見える関係深める」
中方衛生科部隊、DMAT等約370名が和歌山で訓練

 陸自中部方面隊は11月22日から26日までの間、方面衛生隊長(名取章夫1陸佐 ※当時)を訓練担任官として衛生科職種合同訓練を実施した。同訓練は「方面隊衛生科部隊の練度向上、特に、災害派遣の場を捉えた衛生隊の行動及び他職種部隊等との連携を演練し、震災対処能力の向上を図る」ことを目的とし、「和歌山県沖の南海トラフ地震」を想定して実施され、方面隊隷下の衛生科部隊約250名、和歌山及び大阪のDMAT(災害派遣医療チーム)約40名、府庁・県庁等職員約80名の計約370名が参加した。和歌山県串本町の全面協力により総合運動公園に域内搬送拠点、南紀白浜空港にはSCU(航空搬送拠点臨時医療施設)が開設され、DMATとの協同による模擬患者の受け入れ及び医療活動並びに航空機や救急車による被災地域内搬送(串本町〜南紀白浜空港)及び広域医療搬送(南紀白浜空港〜八尾SCU等)が実施された。
 陸自のUH—1、CH—47以外にも航空自衛隊航空支援集団からC—130の支援を受け、南紀白浜空港の消防車庫をSCUとして患者の広域医療搬送に必要な応急処置を行い、八尾SCU、大阪赤十字病院、日赤和歌山医療センターへ患者を搬送した。特に『空飛ぶICU(集中治療室)』といわれる機動衛生ユニットを装備したC—130への患者搬送では、受入、トリアージ、安定化処置、ラッピング(搬送準備)の要領を確認し、一連の手順を演練した。訓練を通じ中方衛生隊長は「災害派遣において実際に調整する関係機関及び関係者と訓練することで『顔と顔の見える関係が深められた』」と述べた。


これまでも、これからも
ソマリア沖アデン湾の11次派行空
12.5 任務飛行800回達成

 ソマリア沖アデン湾に派遣されている第11次海賊対処行動航空隊(司令・森脇仁1海佐)は12月5日、任務飛行800回を達成した。当日は海賊事案も起こらず、P—3Cは8時間20分の警戒監視飛行を滞りなく終えた。森脇司令は飛行800回達成を受け、「第1次派行空から継続する努力の積み重ねの成果であることはもちろんのこと、関係各部をはじめとする多くの方々のご指導、ご支援の賜にほかなりません。更なる任務達成に向け、原点に返り初心を忘れず前を向いて進んでいきたいと思います」と感想を寄せている。 
 飛行800回の達成当日に飛行作業、整備、警護を担当した各要員からは、達成を喜ぶコメントに加え、いずれも、今後も引き続き油断なく、それぞれの持ち場で全力を尽くす趣旨の頼もしい抱負が語られた。
 「800回という節目の飛行作業に携わることができて光栄です。これからも飛行安全に留意し、船舶の航行の安全確保に寄与できるよう、飛行作業に臨みます」(機長・戦術員=櫻井宙平1海尉)、「節目の飛行作業においても海賊事案は生起しませんでした。これが、これまでの活動の成果だと考えております。引き続き、最大限の努力をしていきます」(機上武器員=三上統1海曹)、「記念すべきこの日に整備員として列線作業に携われたことを嬉しく思います。引き続き、航空機を良好な状態に整備して任務遂行を支えていきます」(航空機体整備員=一郷睦実3海曹)、「我々警衛隊が警護する最重要防護物件であるP—3Cが無事に800回の飛行を達成した事について嬉しく思います。引き続き、隙の無い警備を実施します」(警衛隊副隊長=葛原大和2陸尉)


初のFAX投票
第46回衆議院議員選挙において
昭和基地沖接岸へ西航中の「しらせ」

 砕氷艦「しらせ」(艦長・松田弘毅1佐、乗員約170名)は、12月9日、第46回衆議院議員選挙における不在者投票(洋上投票(※))を実施した。
 「しらせ」はオーストラリアのフリーマントルで第54次南極地域観測隊員73名が乗艦、11月30日、同地を出港した。外洋に出るとすぐに強い風と高い波が乗艦直後の観測隊員を苦しめたものの、予定通りに海洋観測等を実施しつつ南下した。12月5日には、南緯57度で今次行動初の氷山を視認し、翌6日、南緯60度30分に達したところで針路を西に転じた。
 12月9日、西航中の「しらせ」は海上自衛隊としては初となるファクシミリを使用した洋上投票を午前8時から南緯60度15分東経86度40分付近の南極海において実施した。
 投票者は士官室で投票用紙を受け取り、必要事項を記入した後、公衆電話室に臨時に設置されたファクシミリからインマルサットの回線を使用して投票を実施した。
 洋上投票は、事前に説明を実施していたため、順調に終了した。
 今後、「しらせ」は12月中旬に昭和基地のあるリュツォ・ホルム湾の氷海に進入し、来年1月上旬に昭和基地沖接岸を目指す。

※洋上投票制度とは、遠洋区域を航行区域とする船舶等に乗船して日本国外の区域を航行しようとする船員がファクシミリを利用して、外洋から直接投票ができる不在者投票制度の一つである。
 平成18年11月に公職選挙法が一部改正され、洋上投票が利用できる指定船舶に「しらせ」が指定された。今回、12月4日に公示された第46回衆議院議選挙での投票を実施したものである。


職場体験が学級新聞に
八幡中学の生徒から用賀駐へ届く

 陸自用賀駐屯地(司令・大家洋介1陸佐)に先日、世田谷区立八幡中学校2年生の生徒から学級新聞と礼状が届いた。これは昨年9月5日から7日の間、同駐屯地が中学校の「総合的な学習の時間」の授業に協力して職場体験支援を行ったことに対するもので、学級新聞には職場体験時の様子が掲載されていた。職場体験では防衛省・自衛隊の概要説明、基本動作、体力検定、救急法体験、関東補給処用賀支処の業務体験、さらに市ヶ谷台ツアーを実施。防衛省・自衛隊について理解を深めて貰うことができた。
 用賀駐屯地は「届いた学級新聞と礼状を隊員に紹介したところ『業務の励みになった』『また依頼があったら頑張って支援したい』等の声が寄せられ、職場体験支援を通じ、隊員の士気高揚という成果を得ることができた」としている。


駐司令杯バレー大会開催
地域の女性8チームを招待
松山

 陸自松山駐屯地(司令・興梠隆博1陸佐)は11月18日、地域の女性ソフトバレーボールチームを招いて「第11回駐屯地司令杯レクリエーションバレーボール大会」を開催し、地域女性層との交流を深めた。
 大会は8個チーム総当たりのリーグ戦で熱戦が撮り広げられた。コート内ではお互いに声をかけ合い、汗を光らせ、日頃の練習の成果を如何なく発揮していた。大会結果は、東温市の「ふれんず」が全勝で2年ぶりの優勝を飾った。試合後はチーム毎に隊員食堂で食事をとりながら試合内容を振り返り和気あいあいとバレー談義に花を咲かせた。松山駐屯地は、「帰る際の『とても楽しかった』『来年も呼んでください』と手を振る姿が印象的だった。本大会により自衛隊に対する理解と信頼をより一層深めるとともに、より身近な駐屯地を広報することができた」としている。


39普連が中隊対抗、野外の炊事競技会

 第39普通科連隊(連隊長・鳥海誠司1陸佐=弘前)は、11月2日、秋季岩手山演習場整備期間を利用し、平成24年度連隊野外炊事競技会を実施した。競技会は、連隊全般の野外炊事に係る練度を向上させるとともに、団結・士気の高揚を図ることを目的に実施され、各中隊から6名の隊員が参加した。各中隊は、状況開始とともに炊事班長の指示を受け材料の準備・裁断・味付け等の調理を手際よく実施して、各中隊とも制限時間以内で課題メニュー(またぎ飯・豚カツ・のっぺ汁)を完成させた。その後、連隊及び弘前駐屯地業務隊の審査員が採点表に基づき味付け等の審査を行った。
 競技会は各中隊が練成した成果を十分に発揮し混戦となったが、創意工夫を凝らした第4中隊が見事に優勝した。


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