防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2013年1月1日号
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新年のご挨拶を申し上げます
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国家の「最後の砦」として
陸上幕僚長 君塚栄治陸将

 読者の皆様、そして全国各地及び遠く海外で勤務中の隊員各位、新年あけましておめでとうございます。ご家族共々良き新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 昨年を振り返りますと、南スーダンPKO派遣に始まり、各種の災害派遣や4月及び12月の北朝鮮の「人工衛星」と称するミサイル発射への対応等、まさに我々の実力が試された年でありました。また、中国やロシアの活発な軍事活動等、我が国周辺の安全保障環境がより厳しさを増した年でもありました。
 このような中、陸上自衛隊は、島嶼部への沿岸監視部隊の配置をはじめ、特に南西地域の防衛態勢の強化を図るとともに、日米防衛協力のため米陸軍・米海兵隊との更なる連携の強化を重視して日米共同訓練等に取り組んでまいりました。
 さて、本年は、陸上自衛隊として、統合運用態勢を基本とし、国際平和協力活動等に積極的に取り組み、また、発生の蓋然性が高いとされる首都直下地震、南海トラフ巨大地震等の大規模自然災害等に即応していくことが求められております。
 このため、「緊迫感」を持って隊務運営に取り組んでいくとともに、南西地域をはじめとする我が国を取り巻く厳しい安全保障環境に対応し得る能力向上等のため、防衛力整備を推進して参ります。また、日米の連携を基軸とし、豪州等との一層の連携強化に取り組みつつ、各国陸軍種との防衛協力及び交流を推進していく所存です。
 本年も陸上自衛隊は、国家の「最後の砦」としての自覚のもと、「何時、如何なる任務にも即応・完遂し、国民の皆様の期待に応える」ことのできる「リアリティある陸上自衛隊」を実現していくため、陸上自衛隊全隊員一丸となって隊務に邁進して参ります。
 皆様にとって、本年が幸多い素晴らしい年となりますことを祈念申し上げ、私の年頭のご挨拶と致します。

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真に「戦える」態勢を構築
海上幕僚長 河野克俊海将

 新年おめでとうございます。海上自衛隊を代表して旧年中賜りました数々の御支援、御協力に対しまして厚く御礼申し上げますとともに、初春のご挨拶を申し上げます。
 昨今の情勢下、昨年のミサイル発射事案においては、イージス艦をはじめとしてこれに対応しました。顕在化する中国艦艇・公船等の活動に対しては、平素からの情報収集・警戒監視に万全を期しているところです。また、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動は、護衛艦及びP—3Cが今このときも護衛及び警戒監視に従事し、海上交通の安全確保に成果を上げています。これらは「22大綱」に基づき構築を進めている「動的防衛力」の一つの形であると認識しています。
 昨年は「海上自衛隊創設60周年」という節目の年となりました。特に最近の20年を振り返りますと、1991年の掃海艇のペルシャ湾派遣を機に、2001年の補給支援活動を経て、海賊対処行動と実任務での海外展開が常態となっています。2006年3月に自衛隊は統合運用体制へ移行、2011年3月に発生した東日本大震災では、統合任務部隊が編成され10万人を超える隊員が災害対処にあたりました。
 私は、今後の10年間を「真に『戦える』態勢づくり」の期間と定め、常に「本当にこれで戦えるのか?」という観点から全ての施策を進めています。そして、その施策を進めるにあたっては、伝統を踏まえることが必要と考えています。常に原点に立ち返り、足元を見据え、変えるべきもの、そして守るべきものの峻別をしっかりと行い、「真に『戦える』態勢」を構築して参ります。
 最後に、本年が皆様にとって幸多き年になることを祈念致しまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

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活力溢れる力強い現場に
航空幕僚長 片岡晴彦空将

 防衛ホームをご愛読の皆様に、恭しく年頭のお慶びを申し上げます。
 さて、近年、わが国を取り巻く安全保障環境につきましては、一層厳しさを増しています。昨年におきましても、北朝鮮による新たな指導体制下での、2度にわたる「人工衛星」と称するミサイル発射といった挑発行為、中国によるわが国近海などでの軍用機や海軍艦艇の活動拡大・活発化、ロシアによるわが国への近接飛行など軍事活動の活発化が見られており、依然として複雑で不確実なものとなっています。
 このような中で航空自衛隊は、昨年、対領空侵犯措置、災害派遣のほか、国外における国連平和活動、海賊対処活動に関わる任務を着実に遂行しました。また、北朝鮮によるミサイル発射事案におきましては、統合運用の中でペトリオットPAC—3部隊を展開させるなどの対応をとり、整斉と活動しました。さらには、航空総隊司令部を府中基地から在日米軍司令部の所在する横田基地に移転させて、より緊密な関係を構築できる態勢を整えるとともに、アラスカ等で行う日米共同訓練を充実させ、日米同盟の深化・拡大及び日米共同の実効性の確保に寄与しました。そのほか、東日本大震災で大きな被害を受けた松島基地につきましては、限定的ながらF—2戦闘機の訓練等を再開するなど、着実に復興を進めています。
 新しい年を迎え、航空自衛隊は、引き続き不断の改革と改善に努め、実効的な対処力を向上させるとともに、活力に溢れ、強い絆で結ばれた力強い現場を構築して、一層多様化する任務を着実に遂行し、国民の皆様のご期待に的確に応えていく所存です。
 本年も引き続き、国民の皆様とともに前進する航空自衛隊に対するご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。


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