防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年11月15日号
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「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
医療法人飛梅会はせ川クリニック  田中一夫
「絆」の大切さ忘れることなく
田中氏は平成23年10月、西部航空管制団第3移動警戒隊を空曹長で定年退職。55歳

 私は平成23年10月、春日基地を最後に定年退官しました。直後に再就職の機会を頂きましたが、一身上の都合により退職し、再び基地援護室の御尽力により現在の職場にお世話になり今日を迎えております。
 私の職場を若干ですが、紹介させて頂きます。私がお世話になっておりますクリニックは、昨年8月に設立された腎透析を主な専門としている施設です。患者様はそれぞれ週に複数回来院され腎透析をお受けになります。私どもは車両による患者様送迎を主な職務としております。
 職場には自衛隊OBが私を含めて4名お世話になっております。皆が今まで未経験の環境での緊張や、困惑したこと等について情報交換し解決の糸口としております。自衛隊員の立場では一度も面識がなかった4人ですが、ごく自然に連携協力の姿勢が構築されつつあります。幸か不幸か私は自衛隊定年後1年の間に全く異なる職業に2回携わることになりました。決して自慢できることではありませんが、この経験を無駄にさせない確信はあります。特に、医療機関の職員を生業とさせて頂けることは、かつて経験したことのない独特な新鮮さです。それを礎にして職務に邁進してまいりたいと思います。
 人生の再出発を迎えられる多くの皆様は不安の念がお有りと存じますが、人が人を育てるように、人が人を助けてくれます。不安は常にあります。積極的に不安を解消する行動を執りましょう。
 先の震災以来、日本人は「絆」の大切さを再認識する時代になっております。人生の再出発を控えられた皆様も「絆」の大切さをご認識の上、ぬかりなきよう諸々の準備をおすすめします。
 最後に日々お世話になっております院長先生をはじめクリニックスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。また、再々就職の機会を頂きました基地援護室の皆様にも心より感謝いたします。「絆」を忘れることなく。


「失敗を怖れず一歩前へ!」
陸上自衛隊幹部候補生学校で320名が入校式に臨む

 10月2日、陸上自衛隊幹部候補生学校(学校長・田浦正人陸将補=前川原)は大講堂において、第93期一般幹部候補生(I)課程(後段)320名(男性310名、女性10名)の入校式を執り行った。
 式には、陸上幕僚副長・ 番匠幸一郎陸将をはじめとする部内来賓、また県議会議員・井上順吾氏など多数の部外来賓及び入校生家族等が来場した。
 田浦学校長は、式辞の中で入校生に対し、「本校は、マニュアルを学ぶところではなく、物事の考え方を学ぶところである。そこでまず諸官には『一歩前へ!』を要望する。つまり教育に臨む際は、まず一歩前へ踏み込んでやってみて、なぜそうなるのか、なぜそうするのかという自分なりの意義を見いだし、いつの日か指揮官となる時のためにその一歩前へ踏み込んだ経験から学び、部下に対し、とるべき行動を納得させ、遂行させえる幹部自衛官となることを要望する」と述べた。
 番匠陸上幕僚副長は、訓示の中でまず「理想の幹部自衛官、理想の指揮官を目指し、修学につとめよ」次いで「軍事のプロフェッショナルとして、本物の基本・基礎を身につけよ」の2点を要望した。
 式を終えた入校生は「不安は多々あるが、前進あるのみ」「幹部自衛官としての知識および技能をしっかりと学びたい」、また「支えてくれる家族や原隊のためにも頑張りたい」と期待と不安を胸に本校での抱負を述べていた。来年3月9日の卒業に向け、幹部自衛官としての資質を養成し、また初級幹部として必要な基礎的知識及び技能を修得すべく、「質実剛健 清廉高潔」の校風の下、日々の厳しい訓練に挑戦することになる。


神奈川ゆかりの御霊へ祈り
県殉職隊員の追悼式
武山

 武山駐屯地(司令・菊池哲也陸将補)は10月18日、神奈川県隊友会・全国自衛隊父兄会神奈川県支部連合会との共催により、平成24年度神奈川県自衛隊殉職隊員追悼式を駐屯地体育館で執り行い、神奈川県ゆかりの59柱(陸15柱・海29柱・空15柱)の御霊のご冥福をお祈りした。
 式には、御遺族15家族、国会議員5名をはじめ部内外来賓及び武山地区所在の陸・海・空3自衛隊員ら約800名が参列した。拝礼、海上自衛隊横須賀音楽隊の演奏による国歌斉唱、儀じょう、黙祷の後、菊池駐屯地司令が「私たちは、自衛隊発展の礎となられた皆様の御意志を受け継ぎ、激動する国内外の情勢をしっかりと見定め、国家防衛の任務に邁進するとともに、多様な任務に実効性をもって即応できるよう精強な部隊を育成し、もって国民の負託に応えることをあらためて御霊の前に誓うものであります」と追悼の辞を述べた。
 そして、神奈川県隊友会会長・濱野靖氏及び神奈川県知事代理副知事・黒川雅夫氏による追悼の辞、御遺族・来賓・隊員代表者の献花、参列者全員による拝礼、第31普通科連隊で編成された儀じょう隊による弔銃と続いた。
 最後に遺族会会長より挨拶があり、殉職隊員の在りし日の姿を偲びつつ、その志の継承を全員で誓い、厳粛かつしめやかな内に追悼式は終了した。
 尚、この追悼式は昭和44年から同駐屯地で実施され、今年で44回目となる。


激励メッセージ&激励ソングが届く
ハイチ派遣隊員へ
豊川
金屋小学校児童から色紙やCD

 豊川駐屯地司令・福元洋一1陸佐は、ハイチに派遣されている隊員に対する激励メッセージ及び激励ソングの寄贈を受けた。メッセージは地元の金屋小学校の全校児童から色紙12枚に分けて、また激励ソングは6年1組が作詞、作曲は、鬼剣舞の岩瀬よしのりさんが担当した。10月12日、金屋小学校児童会の代表7名と校長先生が来隊、司令にメッセージを手渡した。
 司令は、児童らに「皆さんの思いは、現地にいる隊員に確実に伝えます」と約束した。その後、記念撮影をし、司令を囲んで懇談を実施した。まず司令がハイチの場所、現地での活動状況を説明。ハイチに派遣されている親がいる児童がいることもあり、皆、興味深そうに聞き入っていた。質疑応答では、活発に質問し、司令が回答に困る場面もあった。終始、和やかなムードで進行し、最初は緊張した様子の児童たちであったが、帰り際には緊張もほぐれ、満面の笑みを浮かべ駐屯地を後にした。


東北の食材大好評
本省厚生棟食堂で被災地応援フェア
7メニュー1700食が完売

 共済組合直営の防衛省厚生棟食堂では、10月25日に東日本大震災「被災地応援フェア」として、福島県産「会津こしひかり」ほか、青森・岩手・宮城などの食材を使用したキャンペーンメニューを提供した。
 防衛省では以前から、被災地やその周辺地域の農林水産物・食品を積極的に消費しているが、今回、農林水産省から協力要請のあった、全府省庁の食堂等における被災地産食材の積極的利用と正しい理解を通じて被災地支援を行う「食べて応援しよう!」キャンペーンの一環として、特別メニューが企画、用意された。
 当日の被災地にちなんだメニューは「南部シャケ味噌麹焼(岩手)」、「水戸藩風ラーメン(茨城)」ほか全部で7種類。滋味豊かな東北の食材を使用した多彩なキャンペーンメニューは大人気で、約1700食が早々に完売する盛況だった。


洲本市の防災訓練でブースを設置し応援
兵庫地本

 兵庫地本(本部長・服部正1陸佐)は、10月28日に洲本市防災公園において実施された防災訓練に参加した。当訓練は神戸空港で同日、行われた近畿府県合同防災訓練の一部であり、住民参加型の訓練である。
 当日は、朝から大粒の雨が断続的に降る中、2部構成で行われ、第1部として、大地震が発生したとの想定から海岸付近の住民がショッピングモールの屋上駐車場へ避難するという津波に対する避難訓練が実施された。その後第2部として、消防による応急処置訓練や自治会による炊き出し訓練等が行われた。
 兵庫地本は、防災公園内に広報ブースを設け、東日本大震災の災害派遣時における活動状況のパネル展示や活動ビデオの放映等を行った。それらを通じ自衛隊の活動状況を目の当たりにした参加者からは、「災害時などにはなくてはならない存在だと思います」といった感想や「阪神淡路大震災から色々とお世話になっており、本当に感謝しています」などと隊員に対する感謝の言葉などが聞かれた。
 兵庫地本は、「このような地域に根ざした訓練に積極的に参加し、地域住民に対する理解を深めていきたい」としている。


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