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自衛隊ニュース   2012年8月15日号
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「所命必遂」を要望
6代目司令官日高政広陸将
中即団

 陸自朝霞駐屯地にある中央即応集団(CRF)司令部儀じょう広場で7月26日、6代目の中央即応集団司令官である日高政広司令官(陸将・前職は第6師団長)の着任式が行われた。
 日高司令官は着任の辞で「陸上自衛隊最精鋭の諸官と任務に邁進できることは無情の喜びであり、その責任を痛感している」などと語った。続く記者会見では、国民へ向けてのメッセージを求められると「前職は第6師団長だった。山形、宮城、福島を担任し災害派遣を行っていた。我々が頑張れた大きな要因・背景として、被災者の皆様からいただいた『ありがとう』の言葉や応援メッセージがあった。力を振り絞る原動力になった。また、平素の関係がもうひと頑張りのパワーを引き出す源になった。皆様のご理解、応援のお陰で頑張れた」と感謝を述べた。
 また、海外派遣隊員の留守家族について聞かれると「PKO等で留守にしている時、一番不安に思っているのは情報がないことではないかと思う。現地の情報をタイムリーに、速やかに正確に、現地で元気に活躍していることを伝えたい」と述べた。


多角的に自衛隊を紹介
防衛白書

 防衛省作成の平成24年度版「防衛白書」が7月31日、閣議で了承された。
 今年度の白書は編集上の特徴として「わかりやすい白書の追及」を挙げ写真や図表を多用。また36のコラムで多角的に防衛省・自衛隊を紹介した。
 その中で『優れた人材—退職自衛官が保持する能力について』では、再就職した退職自衛官とともに雇用企業側の声も合わせて掲載。「大局的判断と各問題解決に他社員にない卓越した見識と実績を示している」(機械メーカー社長)など退職自衛官は高い評価を受けている。
 『女性自衛官の声—各地で活躍する防大女子1期生』では、入学してから20年、全国各地で活躍している姿を本人自らが紹介。陸幕人事部の弥頭陽子2陸佐、練習艦「かしま」副長の東良子2海佐、松島管制隊長の吉田ゆかり2空佐が取り上げられた。
 『世界の舞台で活躍する自衛官—オリンピックと自衛官』では、今回のロンドンオリンピックに出場する自衛官アスリートとともに、歴代自衛官金メダリストを紹介した。
 本文では、今年度も引き続き中国の軍事動向に多くを費やし約20頁、他国の約2倍の頁を割いている。
 「中国共産党指導部と人民解放軍との関係が複雑化している」ことに初めて言及。「軍事や安全保障に関する意思決定プロセスの透明性も十分確保されていない」と分析している。また国防費の増加継続(過去24年で約30倍)や、中国海軍の太平洋進出が常態化していることを紹介。合わせて南シナ海をめぐる動向として「中国と東南アジア諸国との間で、南沙諸島や西沙諸島の領有権などで主張が対立」しており、地域および国際社会の平和と安定に影響を及ぼす可能性も考えられるとしている。


オリンピックいよいよスタート
ロンドン五輪 期待の星
〈シリーズ30〉
"隊友"三宅宏実選手が重量挙げで銀メダル!

 イギリス時間7月27日21時、第30回夏季オリンピック大会の開会式がロンドンオリンピックスタジアムで開催された。ロンドンでは今回で1908年、1948年に続く3回目の開催。今大会には204ヵ国選手約1万900人が参加し、8月13日まで26競技302種目で熱戦が展開される。日本選手団は選手293人、役員225人、合計518人で編成。そのうち自衛隊体育学校から選手12名、役員7名、予備自衛官の小西ゆかり予備2陸曹を含めると合計20名、今回の日本選手団では最大規模の所属チームとなる。
 ロンドンオリンピックは、日本としては初めて参加したストックホルムオリンピックからちょうど100年目という節目にあたる大会である。ロンドンでのオリンピック開催は3回目になるが、1回目は日本が国際オリンピック委員会に未加盟だったため出場せず、2回目の戦後直後の1948年大会は、日本はドイツなどとともに敗戦国であるという理由で招待されなかった屈辱の大会となった。昨年は東日本大震災という未曾有の災害を経験し、その災害から復興に歩き出した日本を世界にアピールする場として、また大震災で被害に遭われ、いまだ復興に取り組む人々に勇気を与える場として、重要な意味を持つ。
 オリンピック開会式の翌日7月28日、自衛隊勢の先陣を切って出場したボクシング・バンタム級清水聡3陸尉はガーナのアイザック・ドグボエと対戦。1、2ラウンドはリードされる苦しい展開となったが、第3ラウンドに入ると清水のエンジンがフル稼働。コーナーに追いつめるなど相手を圧倒。結果はトータル10対9で逆転勝ち。オリンピック・ボクシングでの日本選手の勝利はシドニーオリンピック以来。
 また、隊友(自衛官の家族)三宅宏実選手(兄が自衛隊体育学校三宅敏博3陸佐)が、スナッチ87kg、ジャーク110kg、トータル197kgをあげ、銀メダルを獲得。三宅選手は父である自衛隊体育学校OBの三宅義行氏のコーチの下、アテネ、北京に続く連続出場。ロンドンで悲願のメダル獲得を果たした。体操女子予選に出場した寺本寿1空曹(第1輸送航空隊第401飛行隊=小牧基地)の息女、寺本明日香選手は4種目全てで14点以上の高得点、個人総合で日本人最高の8位、個人総合決勝進出を果たした。また寺本の活躍により日本は団体6位、決勝進出を決めた。
 幸先の良いスタートを切った自衛隊勢は最終日、日本時間8月14日深夜2時に終了する女子近代五種山中詩乃陸士長まで連日熱戦が続く。


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