防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年5月1日号
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仕事のやりがい感じる
募集対象者が空自基地見学

愛知地本
 愛知地本(本部長・田渕忠史1陸佐)は3月21日、空自小牧基地において平成24年度一般幹部候補生志願者に対して見学会を行った。
 まず初めに、基地渉外・広報室長から小牧基地の概要について説明を受けた後、C-130H輸送機、U-125A救難捜索機、UH-60J救難ヘリコプターを見学。各航空機のパイロットから操縦席や機内に搭載されている様々な装備品についての説明を受け、それぞれの航空機の任務や空を飛ぶ魅力、仕事のやりがいを参加者に伝えた。その後、一般幹部候補生出身の先輩隊員との懇談を実施し、「自衛隊は自分の能力を伸ばす機会に大変恵まれています。是非チャレンジして様々な事を経験してください」「自衛隊は自己完結の組織であり、様々な職種があるので、自分が目指したいものがきっと見つかります」などと貴重なアドバイスを送った。体験喫食では、空自の中でも"特に美味しい"との声もある食事に舌鼓を打った。
 参加者からは「厳しいこと、大変なこともたくさんあるけれど、空を、そして国民を守るという任務に大変やりがいを感じた」「パイロットになって様々なことにチャレンジし、自分の可能性を試してみたい」といった感想が聞かれた。

岐阜地本
 岐阜地本(本部長・後藤雅人1空佐)大垣地域事務所は3月14日、幹部候補生及び予備自衛官補受験有資格者に対して空自岐阜基地見学会を開催した。
 この見学会は、「募集対象者の自衛隊への理解を深めさせるにあたり、説明するより実際に自衛隊を見学してもらい、不安や迷いを払拭させ、受験の資としたい」との広報官の発案で、学校などに案内をして実現させた。
 当日は、天候にも恵まれ、15名の対象者が集まった。見学会に先立ち、岐阜基地渉外広報室の担当者による基地の概要説明が行われ、その後、体験喫食やDVD鑑賞、資料館見学を実施した。見学終了後、事務所に戻るとその場で4名が志願票を提出し、見学会は大成功を収めた。
 岐阜地本では「今回の大垣地域事務所のように、各事務所が発案計画する募集広報を積極的に実現させ、直接的に募集成果があげられる企画の充実を図っていきたい」としている。


スポーツよもやま話
根岸直樹
安打製造機 榎本さんの思い出
名人は去っていった 足跡ひとつ残さずに

 あの王貞治さん(72)=巨人、ソフトバンク監督、現会長=に"一本足打法"を伝授した荒川博さん(82)=元毎日、巨人コーチ、ヤクルト監督=にお目に掛かると、いきなり「お前、榎本喜八を知ってたな」といわれた。「知ってるどころじゃありません」とお答えしたが、実は榎本喜八選手(元毎日、西鉄)が亡くなった後、49日(3月14日逝去)がたった頃のことだった。
 大腸ガンだったそうだが、榎本さんは荒川さんの愛弟子第1号だ。ちなみに荒川道場第2号が王さん。当時、早稲田実業の正門前にあった荒川さんの自宅へ、早実後輩のプロ選手達が足繁く通いつめ、打撃指導を受けていた。
 榎本さんは早実から毎日(後大毎)へ入団、当時のミサイル打線主軸のひとりとして打ちまくり「安打製造機」の異名を取った強打者。いきなり新人王(1955)を取り、引退までの18年間に2222試合に出て打率・298、2314安打、246本塁打、979打点を記録した。
 その人を、例えスポーツ記者の端くれではあっても、知らないはずがない。それにしても榎本さんは「奇言奇行の人」といわれただけあって、それを拾い上げていけば切りがない。「バットの素振りを命じると"止めろ"というまで、いつまでも振り続けていた。王もまじめ一方の男だったが、榎本はそれに輪をかけて生まじめだった」と荒川さんは回想した。
 私が知っている奇行のひとつは、当時住んでいた練馬区鷺宮の家から、大毎の本拠球場だった荒川区の東京球場まで、上野経由で走って通ったこと。ベンチで座禅を組んだり、一塁守備についていながら、いつ打球が飛んでくるかも知れないのに、素振りのフォームを続けてみたり、他人が不思議に思うようなことを、平然としてやってのけていた。
 「2代目安打製造機」といわれた張本勲さん(72)=元東映、巨人など=が「あの"打撃の神様"川上哲治さん(元巨人の連覇の監督)と並ぶ偉人」として挙げていたが、野球評論家・豊田泰光さん(76)=元西鉄、ヤクルト=も「打撃に関してあれほど純粋で、情熱的な人を知らない。私の野球に対する情熱など、あの人の10分の1にも及ばない」と話していた。
 そんなすごかった野球人が、現役引退後に一度も指導者、解説者として"お呼び"が掛からなかったのはなぜなのか、と不思議に思っていたが、豊田さんの説明で納得できた。豊田さんはこう話してくれた。
 「野球の技術は10人10色。いろいろ教えられはしても、最後は体に合った自分だけの技術を身につけなければならない。名人が他人にいくら教えようとしても、教わる方がどう受け止め、身につけていくか、本当は教わって覚えるだけの技術は本物ではない、ということを榎本さんは知っていたからこそ、足跡ひとつ残さず去っていったのだ」
 それでも榎本さんは、鷺宮の実家の庭に建てた打撃ゲージで、最後までバットを振り、いつ"お呼び"が掛かってもいいように…と、朝夕のジョギングも怠らず、体を鍛え続けていたとか。そんな野球人は、もう永遠に出て来ないのではないか。もっと長生きしてもらいたかった。


HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
It's a mess!
イッツ ア メス
ハチャメチャだなあ!

 Hi! How are you doing?皆さん、いかがお過ごしでしょうか。桜前線が北上しています。時間があれば、桜の開花を追いかけながら日本を縦断したいものです。新年度も始まり、超多忙な生活を過ごされていることと思います。自衛隊への国民の期待が高まり、訓練にもますます厳しさが増しますね。頼もしい限りです。私も大学院の課題に奮闘しております。100頁以上の課題はざら、それが登録科目ごと出されるわけですから、やるしかないという気持ちですね。それでも、通勤途上に目にする春の花々や新緑は心を和らげて、リラックスさせてくれます。自然の偉大さを感じる瞬間でもあります。

 さて、今回の表現は"It's a mess"「ハチャメチャだなあ!」です。messは、「散らかっている、散乱している、混乱している、ごちゃごちゃしている」という意味です。汚いというイメージはありません。部屋が散らかっているというのが一般的な表現ですが、道路が混雑していたり、組織の内部が混乱していたりする状態にも使うことができます。なにか整然としていない状態を表現できます。頭の中が混乱していたり、内部でもめ事がありゴタゴタしている時にも使えます。messの反対は、neat(ニート)で「きちんとしている、整然としている」を使います。新年度をニートな状態でスタートですね。

 あたらしい環境で仕事を始められたかたも、そろそろ慣れてくる頃です。ストレスもたまっているかもしれません。あと少しでゴールデンウィークです。楽しいことを考えながら、ストレスが少ない陽気で明るい生活を楽しみましょう。それでは、皆さん。See ya!


防衛ホーム 俳句コーナー

摘むとなくいつしか蕨一握り  原 つたえ
虚子庵の垣根にのぞく釣鐘草  浅倉サカエ
種おろし了へて泉へ水飲みに  戸部弘美
終電の発ちたる駅の朧月  越後小吹
梅雨ぐもり遠くけだるき牛の声  大平光枝
牛蛙憎めぬ声を張りにけり  佐藤君子
嫁からも母へ老舗の柏餅  八木多佳子
巫女舞の雪洞暗く春祭  勝又哲子
笑ひ声洩れ来る佃路地薄暑  早坂洋子
今年また燕来てゐる美容院  古賀芳川
被災地を遠く外れて蛙鳴く  菊地 緑
草刈の歯科医なじまぬ野球帽  門田美佐子
還暦を迎へし吾子の子供の日  西出藤子
桐の花仰ぎつ望む天守閣  木村美智子
古城址に降るがままなる桜蕊  辰巳一郎
綴られし悲喜の想ひ出花吹雪  鶴間俊子
   選 者 吟
滝川の淀みて溜めし夏落葉  成川雅夫
(「栃の芽」誌提供)

 「栃の芽」誌をご希望の方は〈栃の芽会連絡先=畠中草史氏 TEL 042・796・0961〉へご連絡下さい。


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