防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年4月15日号
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春休みイベント大賑わい
「常連の男の子が新入隊員に」
浜松広報館

 3月22、23の両日、浜松広報館(エアーパーク)で第1航空団所属のT—4中等練習機の発着訓練見学が行われた。22日は平日にもかかわらず、同館ホームページや新聞、ラジオなどで今回のイベントを知った約1300人が訪れた。これはイベントの行われていない日の2倍弱、このイベントの人気の高さがうかがえた。
 T—4が広報館目の前のエプロン地区で燃料給油や整備員の点検などを始めると訪れた人々は皆、興味深そうに見入っていた。そしてT—4が動き出すと手を振って見送る人、シャッターを切り続ける人など様々に楽しみ、満喫していた。
 「近くに住んでいるからいつも来る」という高校生は高価なカメラを持ち、動きもプロ顔負け。また無線機を手に案内より早くT—4の動向を知るマニアの人たちは「こんな近くで整備の状況など、なかなか見られない。すごく楽しい」と話した。
 しかも着陸したT—4からパイロットが降りて来てT—4のカードを配るというおまけ付き。パイロットが近くに来ると、はじめは遠慮しがちだった人たちもパイロットの笑顔に安心したのか、いつしか質問攻めにしていた。
 広報館の職員は「毎回来ていた男の子を先日、新入隊員として見た。広報館の役割を改めて思う」と話した。


写真愛好家らが展示会
2師団
2音の演奏が華を添える

 第2師団(師団長・平野治征陸将=旭川)は3月3日から11日まで、同師団の「写真馬鹿たち」による写真展を旭川駅前アッシュ「アトリウム」で開催した。今年で7回目を迎えるこの写真展。昨年は大震災派遣のため開催を断念し2年越しの想いを込めた開催となった。
 主役は隊員達。真剣な隊員たちの表情や笑顔などを中心に、迫力ある装備品などを含め約250点を展示、来場者は食い入るように見ていた。最終日は大震災から1年を迎える節目の日となり、隊員達の被災地における活動状況が展示されているブースは一際、来場者の注目を集めた。
 装備品展示では今回初となる第2偵察隊による軽装甲機動車の展示やオートバイの展示があり、一日中シャッター音が響いていた。さらに第2音楽隊による演奏も行われ、写真展に華を添えた。
 来場者からは「自衛隊が身近に感じる」「カッコイイ」「入隊したくなった」「ずっと写真展を続けてほしい」「派遣活動ありがとう」などの声が寄せられた。最後は展示写真を希望者にプレゼント。隊員たちの力作が多くの来場者に手渡され、展示会は終了した。


プロ野球開幕戦に協力
10音
ナゴヤドームで国歌吹奏

 第10師団(師団長・宮嵜泰樹陸将=守山)は3月30日、ナゴヤドームで行われた「2012年プロ野球開幕戦」に協力した。プレイボールに先立ち行われたオープニングセレモニーで、約3万7000人の大観衆の前で第10音楽隊(隊長・今井裕樹2陸尉)が国歌とホームチームの中日ドラゴンズ応援歌を吹奏した。
 今回の演奏協力は、昨年の東日本大震災において、中日ドラゴンズ選手団が宮城県山元町の小学校で入浴支援活動を行っていた師団隊員を慰問・激励したことがきっかけとなって実現したもの。セレモニーでは師団及び音楽隊の活動も併せて紹介された。


HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
Let's Get Started!
レッツ ゲット スターティッド
さあ、始めよう!

 Hi! How are you doing? 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。関東では桜が満開です。今年は入学式が桜の花で祝福されました。例年より1週間近い開花の遅れが今年の新入生にはお祝いに美しい感動をプラスしてくれました。思い出に残る入学式になりますね。目標に向かってコツコツと努力し、達成したときの感激はひとしおです。素晴らしい成功体験となって、人生に色を添えてくれることになります。おめでとうございます。

 さて、今回の表現は"Let's get started"「さあ、始めよう!」です。この英会話のコーナーは、陸上幕僚監部広報室の元井さんと金澤編集長(両者とも当時)のきっかけで実現し、1992年3月1日号から連載していますので、今月で20周年となります。
 タモリの「トリビアの泉」などで紹介されたことも思い出となっています。その第1回目のフレーズが"Let's start!"でした。今年の4月は私にとっても、いろいろとスタートになる記念すべき月になりました。改めて、フレッシュな気持ちでスタートする意味を含めて、このフレーズをとりあげました。
 Let's get started!は、通勤途上の車中のスポーツクラブの広告に書かれていたものです。物事を積極的にしようとするときにget過去分詞をつけてフレーズを作ります。自分から進んでやってみようというニュアンスが含まれます。

 この4月から新しい任務に挑戦を始められた方も多いと思います。先輩の偉業に感謝し、さらなる創意工夫を重ねていくことが業務の効率化につながります。ストレスが少ない陽気で明るい生活を楽しみましょう。それでは、皆さん。See ya!


オリンピックへカウントダウン
ロンドン五輪 期待の星
レスリング 湯元(フリー55kg級)、藤村(グレコ66kg級)
五輪出場枠を見事獲得
〈シリーズ27〉

 3月30日〜4月1日の間、カザフスタン共和国の首都アスタナにおいて、レスリング、ロンドンオリンピック予選第2ステージ・アジア地区予選が開催され、自衛隊体育学校所属の湯元進一2陸尉(フリースタイル55kg級)と藤村義2陸曹(グレコローマンスタイル66kg級)が準優勝し、オリンピック出場枠を獲得、ロンドンオリンピック代表が内定した。
 湯元は3月11日に右股関節を筋挫傷、全治3週間の負傷となったが気力で出場し1回戦リー・ウーユ(韓国)、2回戦ニコライ・ノエフ(タジキスタン)をそれぞれピリオド数2対0で制し、オリンピック出場権がかかる準決勝へ駒を進める。相手はチョグトバータル・ダムディンバザール(モンゴル)。第1ピリオドは湯元が右足タックルを決めて先取。第2ピリオドは先に相手に押出されて1ポイントを失うが、その後は冷静に回り込んでテークダウンを奪い、さらにアンクルフォールドが決まって、あっという間に6ポイントに加算しあっさり逆転、ピリオド数2対0で勝利。この瞬間、湯元のロンドンオリンピックが決定した。
 内容には怪我のため満足いかない部分も本人にはあったかもしれないが、決勝までピリオドを落とすことなく勝ち抜いたのは強さの証だ。湯元の双子の兄、健一(フリースタイル60kg級)が世界選手権で銅メダルを獲得したが、全日本選手権で敗退したため進一が先に代表内定を勝ち取ったことになる。(4月7日、兄の健一も代表内定)
 昨年は怪我で試合どころか殆ど練習できなかった状態が続いていた藤村は初戦の2回戦、ラナ・スニクマール(インド)と対戦し第1ピリオドを先取されたが、逆転しピリオド数2対1で勝利。オリンピック出場がかかった準決勝は北京五輪銀メダリストの強豪、カナトベク・ベガリエフ(キルギス)と対戦。第1ピリオドは相手が先取。第2ピリオドはグランド勝負となり、藤村がローリングを決めてイーブンに戻し、勝負は第3ピリオドへ。スタンドで決着がつかず、勝負はグランドの攻防となり、藤村は防御を選択。相手がガッツレンチをしかけたところで逆にフォールの態勢まで持ち込み、3ポイントを奪い勝利、オリンピック代表の座を勝ち取る。一般隊員として入隊、人一倍の練習量でトップ選手になった苦労人。努力の人、藤村に期待したい。
 鶴巻宰2陸尉は初戦2回戦で敗退しオリンピック出場権を獲得できなかったが、3位決定戦で北京五輪銀の常永祥を破り3位銅メダル、次の中国で行われる第3ステージでは雪辱を果たしてくれるだろう。新庄博和2陸曹は奮闘かなわず初戦で敗退した。


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