防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年4月1日号
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「頑張っています」新しい職場
活躍するOB シリーズ
四国合同通運(株) 遠 藤 正 規
元自衛官の誇り持ち続ける
遠藤氏は平成20年4月、第50普通科連隊第1中隊を隊士長で退職。27歳

 皆さん、こんにちは。日々の訓練、お疲れ様です。また、東日本大震災への災害派遣活動、本当にお疲れ様です。自衛隊OBの一人として、皆さんの姿を連日報道などで拝見し、「やはり自衛隊しかできない誇り高き任務であること」をあらためて感じました。
 現在、私は徳島県阿波市の四国合同通運(株)で運転手として勤務し、主として関東地方などへの物流(特に大手製薬会社の製品運送など)を行っています。
 私の自衛隊での勤務は、香川県善通寺駐屯地にあります陸上自衛隊第50普通科連隊第1中隊での2年間でした。
 その間、永続勤務を目標に陸曹候補生合格のために筆記・実技に励んだ時期もありました。しかし、最終的には「自衛隊で学んだことを地元徳島のために役立てて、社会貢献したい」との考えが強かったため、自分なりに職業選択した結果、現在の会社に就職させていただくことができました。
 今では、3年目の勤務を迎えた私ですが、最初の頃は「自衛隊時よりも大きな車両を操縦するため、感覚がつかめない」「夜間操縦に慣れない」「運送ルートを覚えられない」など苦労しました。しかし、会社の諸先輩の方々の温かいご指導などで、それらを徐々に克服し、厳しい勤務の中でも自分なりに楽しく充実した日々を送っています。
 このような今の自分があるのは、自衛官として培った使命感(「必ず運送業務を完遂するぞ」との意志)、そして体力・気力の賜と感じております。そして、将来の岐路に立った時に、「自衛隊で学んだことを地元徳島のために役立てて、社会貢献したい」という信念を保持したことが、現在の会社への就職につながったと確信します。
 そこで、先輩隊員として、任期制隊員の方々に一言申し上げます。私が除隊した頃よりも今の自衛隊勤務は、非常に忙しいということをよく耳にします。そういう今だからこそ、自分の仕事(職務・任務)にしっかりと向き合い(分析し)、そして将来の岐路に立った時には、自分の進みたい道を冷静に判断・決定できるようにしていただきたいと思います(ただ単に、「今の仕事が嫌だから除隊し企業などに就職する」ということではなくて)。 最後になりますが、私は今後も自衛隊OBとしての誇りを持ち続け、運送業務を完遂することにより、四国合同通運(株)により一層貢献したいと考えております。


Aグループは34普連が優勝
平成23年度師団武装競技会

1師団

 第1師団(師団長・湖風イ陸将=練馬)は3月8日、朝霞訓練場で平成23年度「師団武装走競技会」を行った。
 この競技会は隊員の戦士としての強靱な体力と気力の向上、部隊の団結強化を目的に行われ、統裁官・湖侮t団長は開始にあたり「果敢に挑戦せよ」「チームワークの発揮」「安全管理」の3点を要望した。
 競技はA(普通科連隊)、B(後方支援連隊、大隊、隊)、C(隊)の各グループに区分した1個チーム10名が、訓練場内約3kmのコースを装具着用で小銃を携行して走り、平均タイムを競う断郊走(チーム走)として行った。
 隷下部隊からは抽選で選ばれた代表選手1790名、179チームが参加。部隊の名誉と個人の誇りをかけて競い合った。
 結果はAグループ第34普通科連隊(板妻、13分9秒6)、Bグループ第1特科隊(北富士、12分49秒2)、Cグループ第1特殊武器防護隊(練馬、12分13秒3)がそれぞれ優勝した。
 Aグループ優勝の34普連山口達夫2陸曹は「1ヵ月と短い練成期間でしたが、総監督副連隊長を核心とし、『我々は勝つ』の精神で橘連隊の戦士として一致団結し、優勝という目標を達成できて最高に嬉しいです」と喜びを語った。


第1空挺団が団体V
最精鋭を武道で証明
全自拳法大会

 北海道から沖縄まで陸海空自衛官の選手と大会役員、合計約1000名が集い、第28回「全自衛隊拳法選手権大会」が3月10、11の両日、自衛隊体育学校(朝霞)の体育館で行われた。
 10日に行われた団体戦は全国から強豪60チームが出場。第1空挺団A(習志野)が4年ぶりに優勝した。空挺団の選手たちは、相手の攻めをしのいだ直後の一瞬の隙を突く攻撃でポイントを重ね勝ち進んだ。準決勝の第32普通科連隊A(大宮)戦は互いに2勝2敗1引き分けだったが、ポイント本数で上回り勝利。決勝の第39普通科連隊(弘前)戦は大将戦を待たず優勝を決めた。
 応援に駆けつけた第1空挺団長・山之上哲郎陸将補は「久しぶりに優勝できて団の士気が大いにあがる。災害派遣で時間がなかったが工夫しながらよくやったと思う。それぞれが得意技を活かして頑張ってくれた。選手たちに『ありがとう』と言いたい」と話した。
【団体戦】▽優勝=第1空挺団A(習志野)▽準優勝=第39普通科連隊(弘前)▽3位=第32普通科連隊A(大宮)、第35普通科連隊(守山)【個人戦】▽無差別級優勝=秋葉洋一2陸曹(第1普通科連隊・練馬)▽中量級優勝(75キロ未満)=杉山公規3陸曹(第1施設大隊・朝霞)▽軽量級優勝(65キロ未満)=松葉真弥3陸曹(第33普通科連隊・久居)▽女子無差別級優勝=小山和美3陸曹(第22普通科連隊・多賀城)


寄せ書き
「絆」を大切に前進
第6施設大隊(神町) 2陸曹 色摩 貴

 体の不調を感じ始めたのは、東日本大震災での災害派遣が終わる昨年8月頃でした。
 派遣中の任務が指揮所勤務だったということもあり、あまり体を動かすことがなかったため7月下旬頃、運動を始めたところ少し走っただけで息が上がってしまい、動悸が止まりませんでした。
 そんな体の不調が続いたため医務室に行ったところ、もっと大きい病院で検査をするようにと勧められました。そこで山形県立中央病院に行き検査、診断の結果は「心房粗動」ということでした。
 心房粗動という病気は、心臓を動かしている電気信号が通常より多く出ていて不整脈を起こし、心臓に負担がかかる病気です。
 そこで頭をよぎったのは「入院・手術」と「3係の仲間達のこと」でした。
 震災の影響もあり全員が多忙な日々の中、自分が長期不在にし、仲間の業務に支障をきたすことが心配だったのです。
 それでなくても普段から迷惑をかけることが多いため、言い出すのも非常に心苦しいものがありましたが、上司に相談したところ「業務のことは心配するな、まずは手術をして体をしっかりと治せ」と言っていただきました。
 その言葉で手術することを決意し、12月初旬に手術を受けました。手術は無事成功し、いま現在は体の調子が順調に戻りつつあります。
 この経験を通じて強く感じたことは、自分を支えてくれる同僚や家族との「絆」の大切さでした。自分が逆の立場になったときは受けた恩情を少しでも返していけるよう、この「絆」を大切にし、日々前進していきたいと思います。


真心あるサービス
福知山駐屯地業務隊 陸曹長 小出雅也

 北近畿の中核都市、福知山市は風光明媚で、その地理的条件から日本海の幸、そして滔々と清く流れる由良川流域で育んだ京都府米など、恵まれた自然環境に育まれた食材が豊富にあるところです。
 自衛隊の給食の目的は第一に健康の維持に必要な栄養提供のほか、望ましい食生活を身に付けてもらう上での教材としての役割や、営内生活に潤いを与えるなどの役割を持っています。
 給食業務は、ややもすればマンネリ化し惰性に流されやすい面を持っています。ですから、給食委員会やアンケートなどで隊員のニーズを取り入れ食事内容を充実させ、とくに地元産食材を活用し、また喫食率やサービスの向上のために、部外委託業者との意思の疎通を図り、良い人間関係を構築することなどが重要です。
 調理監督長として心がけていることが3点あります。
 @献立の全体や業務の内容をよく把握し手順よく作業を行うこと
 A食べる人のことを思い、心を込めて作ること
 B誰が作ってもおいしくできるように調理技術の向上・習得に努めること
 この3点の着意をもって「真心のあるサービス」を隊員の皆様に提供できるよう、隊員給食の充実に努めたいと思います。


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