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自衛隊ニュース   2012年1月15日号
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地方コンプライアンス講習会
空自浜松基地、陸自十条駐屯地
法令遵守の確立を目指す
防衛監察本部

 防衛監察本部(梶木壽防衛監察監)は11月30日に航空自衛隊浜松基地(1空団司令・森田公治空将補)、12月7日に陸上自衛隊十条駐屯地(補給統制本部長・安部隆志陸将)において、それぞれの機関・部隊等と共催し地方コンプライアンス講習会を開催した。
 浜松基地では、講師として弁護士で中央大学法科大学院教授野村修也氏が、静浜基地、静岡地本からの参加も含め、約320名に対し、「自衛隊におけるコンプライアンス」をテーマに約1時間半講演した。
 野村氏は、不祥事の事例や自衛隊における具体的な注意事例をまじえ、コンプライアンスの意義及び体制(態勢)整備・機能発揮等について説明するとともに、コンプライアンスとは、決められたルールを守ったか否かではなく、組織として、あらゆるリスクを管理し、そのリスクを未然に防止するための不断の努力であると強調した。
 十条駐屯地では、前段の講師として弁護士の芝昭彦氏が、補給統制本部長以下幹部職員約400名に対し、「コンプライアンスの理解と実践」をテーマに約1時間半講演した。
 芝氏は、参考事例や自身の体験談をまじえ、コンプライアンスとは何か、不祥事の原因分析及び組織・個人としてのコンプライアンスの実践について説明するとともに、コンプライアンス実践のキーワードは透明性と強調した。
 後段は、公正取引委員会事務総局経済取引局総務課課長補佐の笠原慎吾氏が講師として、補給統制本部の調達関係職員約400名に対し、「入札談合防止に向けて」をテーマに約1時間半講演した。
 笠原氏は、具体的な事例をまじえ入札談合の実態、探知・対処方法、入札談合等関与行為に対する措置及び関与職員に対する不利益等について説明するとともに、幹部・管理職が「入札談合等関与行為は許容しない」とのメッセージを明確かつ繰り返し発信することが重要と強調した。
 なお、防衛監察本部は、今後も各機関等(自衛隊や地方防衛局等)と共催し地方コンプライアンス講習会を行う予定であり、「今後、講習会の開催を希望あるいは検討される機関等は、防衛監察本部へ気軽に問い合わせ願いたい」としている。


航空学生、消火活動で長府警察署長から激励
小月教育航空隊

 小月教育航空隊(司令・阿比留義顯1海佐)の航空学生8名(第62期航空学生=行徳正史学生、古川太己学生、加藤励学生、岩永光平学生、本多成夢学生、佐藤泰亮学生、第63期航空学生=結城凛太郎学生、吉田遼学生)は、11月13日、外出先で民家の火災を発見、消防への通報、初期消火に当たり、延焼防止を図るとともに、周辺住民の避難誘導に貢献したとして、12月1日、黒川文雄長府警察署長から、お礼の言葉と記念品が贈呈された。
 贈呈は、長府警察署長室において、小月教育航空隊学生隊長・山口秀樹3佐が同席する中、黒川署長から学生代表の行徳正史学生に記念品が手渡され、「ご協力ありがとうございました。今後、益々のご活躍を期待します」との激励の言葉がかけられた。
 消火活動を行った学生は、「日頃の訓練を生かし、地域住民の力になる事が出来て良かった」と語っている。


公共生活への貢献で秋季善行表彰受ける
千僧駐屯地

 11月26日、千僧駐屯地(司令・白井純夫陸将補)は、明治神宮参集殿において、「公共生活への貢献」として、(社)日本善行会より秋季善行表彰を受けた。
 今年は東日本大震災の影響により、春季と秋季及び特別善行表彰式が同時に開催され、13種部門で584の団体、個人が表彰された。
 千僧駐屯地は、昭和32年から市民とともに開催している納涼行事をはじめ、各種地域行事への音楽演奏支援、踊りコンクール、史跡の清掃活動、交通安全運動及び防犯運動等に参加する等、地域との交流を活発に実施しており、その活動が認められたもの。
 同駐屯地は、「千僧駐屯地60周年に華を添えることができたことは、過去に千僧駐屯地で勤務された先輩の方々と現職隊員が仲間や地域との絆を大切にしてきた地道な努力の証であります。今後も、地域の人々との交流を大切に、活力ある駐屯地づくりを目指していきます」としている。


霞ヶ浦自衛隊後援会と恒例の年末行事を開催
霞ヶ浦駐屯地

 12月20日、霞ヶ浦駐屯地(司令・海沼敏明陸将)は霞ヶ浦自衛隊後援会との共催で年末行事を開催した。
 この行事は、各部隊等の融和団結と協力団体等との親睦を深めるため、毎年恒例の行事で、来賓に霞ヶ浦自衛隊後援会長・協力会長、歴代司令、各部隊等のOB会長など122名の招待者を迎え会食を実施した。
 会食に先立ち、餅つきでは、司令をはじめ大勢の招待者が参加し、大きな声援の中、招待者は東日本大震災からの復旧・復興と来年が飛躍の年になる様、願いを込めて杵を力一杯振りかざしていた。
 午後からは、駐屯地曹友会主催による「年忘れ大会2011」ジャンケン大会とお楽しみ抽選会が実施され、並べられた豪華な景品に会場は熱気で沸いていた。


自衛隊サポーターズ
「隊員さんはみんな我が子」
長谷川容子さん
初心忘れず情熱の応援活動

 埼玉県久喜市在住の長谷川容子さんは、全国自衛隊父兄会埼玉県支部連合会さいたま地区支部協議会会長。平成6年に長男が自衛隊に入隊した当初、「自衛隊をもっとよく知りたい」という気持ちを強く持ちながら、思うように情報を得ることが出来ず悩んでいた。現在、県連の副会長も務める長谷川さんは、自身が10数年前に抱いた気持ちを忘れていない。モットーは、「会員さんひとり一人に、自衛隊の活動をきめ細かく理解していただけるように努める」ことだ。

 —父兄会で熱心に応援活動などを始められたきっかけ、経緯を教えて下さい。
 長谷川 私の長男が平成6年に自衛隊に入隊した当時、自衛隊の存在は知っていましたが、詳しい事は分りませんでした。息子が望んで入った自衛隊ですから、「自衛隊の事をもっと知りたい」と思いながらも、一個人で知ることが出来る情報は想像以上に少なく、悩みました。当時は栗橋に父兄会は無かったのですが、平成13年に支部が発足し、誘われて入会しました。ちょうどその頃に息子がPKOゴラン高原第11次隊として派遣されましたが、現地の詳しい状況が分からず胸を痛めておりました。
 その後、平成16年に栗橋支部の支部長をお引き受けしたことが本格的に応援するようになったきっかけです。今年度からさいたま地区支部の協議会会長・県連副会長となりましたが、「自衛隊をもっと知りたい、でも分からないことが多い」と以前から自分が感じていた不安や悩みを少しでも解消できるよう、各支部の一会員さんにまで自衛隊の活動をきめ細かく理解していただけるように歩みを進めたいと考えています。
 —自衛隊にまつわる出来事で一番の思い出は何ですか。
 長谷川 東日本大震災が起こった瞬間、広報官の方と一緒にいたのですが、私を守るように、頭から抱きかかえるように安全な場所を探して導いて下さいました。私は2人の息子を母子家庭で育てました。一家の柱として息子を守って生きてきたので、「誰かに守られること」に戸惑いを覚えましたが、自衛隊の募集メッセージにも使われている「守りたい人がいる」という言葉を思い出して非常に感動しました。震災については、南東北三県の父兄会に全国自衛隊父兄会で義援金を集めてお送りしましたが、皆さんのご苦労を思うと、とても胸が痛みます。
 —今後の抱負や自衛隊への激励をお願いします。
 長谷川 自衛官の皆さんはとても素晴らしく、誇らしく感じています。応援しているこの身にも張り合いがあります。自分の子どもだけでなく、皆さんを大切な息子、娘たちと思っています。知れば知るほど、益々自衛隊が好きになります。これからも、もっともっと、出来る限りの応援をさせていただきたいと思います。


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