防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年1月1日号
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業務隊等に対する陸幕長表彰
共済・福利厚生業務で功績
8部隊等が受賞
2級賞状を授与

 陸自業務隊等の共済・福利厚生業務等に対する「陸上幕僚長表彰式」が12月5日、防衛省で行われた。この表彰は共済組合業務、福利厚生業務を担当する陸自部隊を陸幕長が表彰するもので、今年度は各業務で優れた功績を収めた8部隊等が受賞した。特に、今年度は通常業務における評価のほか、東日本大震災における支援活動の功績が受賞理由として挙げられた。
 陸幕長応接室で行われた表彰式では、君塚栄治陸幕長が受賞部隊長ら一人ひとりに「引き続きお願いする」と労をねぎらいながら第2級賞状と副賞を授与した。最後に陸幕長から挨拶があり、各部隊の功績を改めて称えるとともに「部隊に帰ったら各部隊の隊員の働きを賞賛するとともに慰労して、そしてまた新たな気持ちで頑張ってもらいたい」と激励の言葉がかけられた。
 受賞部隊(部隊長等)と主な功績の概要については以下のとおり。
 ▽衛生学校(東威志陸将補)=部隊長会議等を活用した共済事業の普及徹底、積極的な家族支援
 ▽自衛隊熊本病院(石川卓志陸将補)=東日本大震災における組合員に対する特例事項の周知徹底、庁内託児所への調整
 ▽旭川駐屯地業務隊(四月朔日徹1陸佐)=駐屯地朝礼を活用した共済事業の普及徹底、未貸与宿舎解消施策の推進
 ▽札幌駐屯地業務隊(田草川茂人1陸佐)=売店・食堂部の充実等による魅力化推進、家族参加の駐屯地運動会の実施
 ▽霞目駐屯地業務隊(田口基文2陸佐)=東日本大震災における売店の無休営業、緊急登庁支援
 ▽船岡駐屯地業務隊(竹ヶ原稔2陸佐)=東日本大震災における売店の無休営業、緊急登庁支援
 ▽大久保駐屯地業務隊(中村拓郎1陸佐)=東日本大震災における野外売店の開設、新隊員家族に対する福利厚生事業の説明
 ▽千僧駐屯地業務隊(田中三津彦1陸佐)=東日本大震災におけるATM稼働時間延長、各種駐屯地行事への家族参加支援


第15回 MLST開催
兵站支援態勢を多国間で意見交換
アジア・太平洋地域から実務者招き討議
相互理解の促進図る信頼醸成
陸自部隊の研修も
 陸上幕僚監部装備部は11月28日から12月3日の間、「第15回陸軍兵站実務者交流(MLST:Multilateral Logistics Staff Talks)」を開催した。本年度は「国際緊急援助活動における兵站協力」をテーマとして、アジア・太平洋地域11ヶ国(オーストラリア、カナダ、インドネシア、マレーシア、モンゴル、パキスタン、フィリピン、韓国、シンガポール、タイ、米国(陸軍、海兵隊))の陸軍等から大佐・中佐級の兵站実務者12名を招へいし、統合幕僚監部、中央即応集団司令部、幹部学校、研究本部、補給統制本部の参加者を含め総勢約50名で会議を実施した。
 会議ではアジア・太平洋地域の多国間において、兵站支援態勢に関する情報及び意見を交換して、各国との相互理解の促進及び信頼醸成を図るとともに、陸上自衛隊の兵站支援態勢に係る施策検討の資を得た。今年度は「国際緊急援助活動における他国との兵站協力」を議題とし、東日本大震災に関する教訓の情報提供及び各国の教訓を共有するとともに、各国軍隊間の兵站協力可能事項について討議した。
 また、市ヶ谷での会議終了後、中央即応集団(中央特殊武器防護隊)、補給統制本部及び関東補給処を研修し、陸上自衛隊の部隊等の現状を確認し、兵站態勢等について理解を深めた。

県警との共同訓練で一層の連携強化図る
山口駐屯地
 第17普通科連隊(連隊長・島瀬達也1陸佐)は11月17日、山口駐屯地内において山口県警との共同訓練を実施した。この共同訓練は、平成14年に、第13旅団と山口県警が協定書を締結、平成17年に1回目の共同訓練を行い今年が3回目となる。
 訓練は、訓練部隊である第1中隊が、多様な任務における連携強化を保つことを目的とし、武装工作員が内陸に上陸した想定で行われた。まず、共同検問所での任務分担の確認や役割、家屋内に立てこもった武装工作員を制圧し、捕獲後の警察への引渡し要領など、行動や動作を確認しながら進められた。さらに自衛隊が被災地等に速やかに進入できるよう、警察による先導・誘導も行われ、今まで以上に連携・充実したものとなった。
 訓練終了後には、山口県警警備部長から、「自衛隊と警察との共同訓練はとても重要であり、対処要領や各所掌の任務を明確にできる。今後も継続して訓練を行っていきたい」との講評があった。また、隊員同士による意見交換を行い、問題点の確認や、それぞれの装備の特性などを紹介した。訓練を担当した副連隊長・倉吉賢昌2陸佐は「我々の任務は国民に安心・安全を与えること。我々の能力を更に高め、連携を強化していきたい」と述べ、有事における速やかな対処ができるよう、さらに訓練を積み重ねるとしている。

停電下で熱く防衛講話
ろうそくと懐中電灯持ちより
入間基地雇用協

 9月21日、日本列島各地に被害をもたらした台風15号が静岡県浜松市に上陸、関東を縦断するなか、入間基地退職者雇用協議会厚木支部は神奈川県愛川町で防衛講話を開催した。
 この講話は厚木支部会員の総合安全保障に係わる基本的な教養を高めようと、大野厚木支部長の発案で4月から毎月1回、年間10回の予定で行われているもので、今回で5回目。
 講師及び主催者の大野支部長は、台風による交通機関の乱れを予測し、昼には会場入りし、会員の参集状況を見守った。夕刻には瞬間最大風速35mを記録し、横殴りの大雨と倒れた木や折れた枝が道路に散乱するなか、支部会員が集まり始めた。床上・床下浸水や強風による被害を受けた4名を除き、予定通りの参加会員が集まったものの、突然の停電により講話会場は真っ暗となった。そこで各会員は家庭用ろうそくと自動車常備用の懐中電灯を会場に持ち寄り、3個のろうそくと4本の懐中電灯による異例の防衛講話が開始された。
 講師は「ろうそくと懐中電灯での講話は初めてです。会員皆さんの防衛問題、国の安全保障に係わる真摯な思いがひしひしと伝わった貴重な講話の体験をさせてもらいました」と話し、大野支部長は「誰も集まらないのではと大変心配しましたが、このような状況のなかでも、これだけの会員が予定通りに集まってくれたことから、各会員の真剣な気持ちを再確認できました。今後も一丸となって、世界と日本を考え、防衛省・自衛隊を真剣に支援したいと考えます」と熱い胸のうちを語った。
 雇用協厚木支部は、6月に発会1周年を迎えたばかりだが、この1年間で7名の求人を提出している。


一般市民に自衛隊をアピール
人気の「広報コーナー」
京都地本

 京都地本(本部長・石田裕1陸佐)は11月6日、京都市梅小路公園で実施された「CAP—FESTA」において広報コーナーを開設した。
 このイベントは京都青年中央会(府内の青年部が加盟する青年経営者組織)が主催し、2年に1回開催されているもので、市内の中学校による音楽演奏、和太鼓演奏、ダンス、各種ブースコンテスト等が実施された。
 当日は、時折雨が降る天候であったが、約1万5000人が訪れ、大勢の地域の人達で賑わった。その中で自衛隊ブースは、東日本大震災への対応状況のパネル展示、パジェロの装備品展示、子供服試着コーナーを実施した。
 東日本大震災への対応状況のパネル展示においては、人命救助、給水支援、給食支援、入浴支援の活動写真を来場者が一枚、一枚じっくりと見学し、「ほんとうにお疲れ様でした」と広報官に声をかける人もいた。また、子供服試着コーナーも人気で、子供達はミニ制服を着てパジェロの前でポーズを決めたり、地本部員が扮する「ピクルスくん」と写真撮影をしたりと大いに楽しんでいた。会場には府知事、京都市長も来場し、市長は、自衛隊ブースで来場者と一緒にパジェロの前で記念撮影する一場面もあった。
 来場者から「ありがとうございました」と言葉をかける場面もあり、あたたかい自衛隊ブースとなった。


「南極の氷展」開催
長野地本

 長野地本(本部長・井上一1陸佐)は11月25日から30日までの間、松本地域事務所内広報センター信濃で「南極の氷展」を開催した。
 この展示会は、毎年7〜8月に開催しているが、今年は東日本大震災における災害派遣の影響で11月の開催となった。
 訪れた市民からは「最近、南極のドラマを見ているので、ぜひ本物の氷を見たかった」「真っ白ですね」などの感想が寄せられた。家族連れで訪れた小学生は「将来、研究者や海上自衛官になって南極に行きたい」と話していた。


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