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自衛隊ニュース   2011年10月1日号
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舞鶴地方隊から大湊へ
護衛艦「すずなみ」出港を見送る

 舞鶴地方隊(総監・佐々木孝宣海将)は8月26日、護衛艦「すずなみ」(艦長・宮田敏邦2海佐)の大湊転籍にともなう出港見送りを行った。「すずなみ」は、横須賀に司令部を置く第1護衛隊群第5護衛隊に所属し舞鶴を母港としていたが、8月1日付で第3護衛隊群第3護衛隊に編成替えとなり、かねてから実施していた定期検査が終了、新たに母港となる大湊に向け出港した。
 この日は、定期検査を終えたばかりの船体を前に、舞総監が「ここ舞鶴で培った経験と、輝かしい伝統を胸に、宮田艦長を始め乗員諸君が一丸となって、新任地となる大湊において更なる飛躍をとげることを願う」と送辞を述べ、その後、宮田艦長は「平成18年2月就役以来、舞鶴の皆様の温かいご支援のおかげで、数多くの任務を完遂できました。大湊を母港として大きな第1歩を踏み出します」と挨拶した。
 その後、舞鶴音楽隊による演奏の中、多々見舞鶴市長をはじめ協力団体及び隊員約400名に見送られながら、舞鶴を母港として活躍した「すずなみ」は、勇ましく次なる母港へと旅立って行った。
 なお、秋田県から佐賀県までの「日本海にぎわい・交流海道ネットワーク」の総会出席者も参列し、海軍ゆかりの本物の帽振れに感動していた。


中高生26人が体験入隊
佐世保教育隊

 佐世保教育隊(司令・小梅三津男1海佐)では8月18日から20日までの3日間、九州地区の中高生を対象とした生活体験入隊を実施した。期間中、基本教練、ロープの結び方、手旗信号、短艇とう漕、航空基地見学(体験搭乗)、艦艇見学、史料館見学などを実施した。
 今回の参加者は26人で、17人が男子学生、9人が女子学生で、中学生が16人、高校生が10人だった。女子中学生については、「体力的に各種訓練は大丈夫だろうか」と心配されたが、すぐに新しい環境にも慣れ、男子学生を上回る元気の良さで頑張っていた。
 佐世保教育隊に着隊した当初、ほとんどの参加者が自衛隊に対してのイメージを「規律が厳しく、怖い人の集まりではないか」と答え、期間中「皆と仲良く過ごせるだろうか」という不安を抱いて来ていたが、終了時には「皆と仲良くなれて3日間があっという間で、また体験入隊したい」「将来、海上自衛隊に入隊したいと思うようになった」「新入隊員の学生の巡検、総員起こし、短艇とう漕の真剣な態度がかっこいい」「ヘリコプターに乗れたことが一番の思い出になった」などの感想を述べ、生徒たちにとっては有意義な3日間となった。
 特に、短艇とう漕では、生まれて初めて重いオールを持ち、なかなか前に進まず大粒の汗をかきながら悪戦苦闘していたが、高校生が積極的に中学生をサポートする姿が見受けられ、漕ぎ方のコツを覚えて少しずつ前に進みだすと、各艇の教官から褒められて笑顔で懸命にオールを漕いでいた姿が印象的だった。


"将来に役立つ"
中学生の職場体験支援
館山

 海上自衛隊館山航空基地第21航空群(群司令・山本敏弘海将補)では8月3、4の両日、南房総市立丸山中学校2年生4名に対する職場体験を実施した。
 初日の午前中は、基地の概要と21航空群の活動状況について説明を受けた後、同群内の第21航空隊で実際に使用している航空機の説明を受け列線作業(整備員が航空機の誘導等を行う作業)の見学を行った。普段見ることができない迫力あるヘリコプターを目の前にし、生徒たちは目を輝かせていた。午後からは管制塔、気象班、地上救難班において職場体験を実施した。管制塔では、航空機の管制シミュレータを体験し、英語で航空機の誘導を行う難しさを実感していた。また気象班では、ヘリウムガスの入った風船を飛ばし高層風観測を行い、地上救難班では、消火器や特殊機材の取り扱いについて説明を受けた後、防火服を実際に装着して100メートル程走り、防火服の蒸し暑さと重さを体感した。
 2日目の午前中は、衛生隊でAEDの操作方法や心肺蘇生法について教育を受け、ダミー人形を使用して、実際に即した形で心肺蘇生法を体験した。その後、第73航空隊で救難機を見学し、人命救助の難しさを学んだ。午後からは救命器材班と航空機整備隊を見学し、最後にドッグタグの作成を行った。
 職場体験の合間に生徒たちが隊員に質問をすると、隊員は熱心に答え、将来についてのアドバイスに対して、真剣な表情で聞いている生徒たちの姿が印象的だった。海上自衛隊の幅広い職域を理解するとともに、自衛官の仕事の一部を体験したことで、生徒からは「とても勉強になった。館山航空基地に来て良かった」などの声が聞かれた。
 館山航空基地では今後も、職場体験を支援し、生徒たちの将来に役立つような経験ができるよう協力していきたいとしている。


自衛隊を応援する
横断幕を設置

 岩国市内の5ヶ所に自衛隊を激励する横断幕が7月末、突然出現した。
 これは、岩国地区自衛隊協力会が、「東日本大震災の活動を含めて、自衛隊に感謝の気持ちを伝えたい」とのことから設置されたもので、自衛官も事前に誰一人知らず、大変驚いた様子だった。
 横断幕が設置された5ヶ所は、国道沿いなどの比較的交通量が多く、目立つ場所であることから、隊員のみならず市民の目にも映っている模様で、岩国航空基地隊員にとって大きな励みになり、士気の高揚に繋がっている。


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